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静かなパッション

齋藤孝のガツンと一発シリーズ第12巻
「最終指令 ミッション!パッション!ハイテンション!」
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面白いので読んでいたら、小学生向けの本だった。

鑑真や「スパイ大作戦」、伝統芸能、マイケルジョーダンや野球選手の逸話を盛り込みながら、気さくな語り口調でぐいぐい読ませる。

別に説教くさいわけではないが、この本を読んだからといって、人はすぐにミッションを感じるわけでもパッションがわいてくるわけでもハイテンションになるわけでもないのだろうが、面白い。
「人のためになる生き方をしよう」なんて書かれていたってこちとらそうはいくまいと思ってしまう。

けれど

「僕がわかっていることは、お金だけを追求する人には、最終的にはだれもついてこないってこと。仲間がつくれないよ。ひとりぼっち。」


ああ、これはソチで起こったモーゼの海割れ某スケート選手を彷彿とさせる言葉。

さて、興味深かったのは「パッション」の項だ。

「パッション」=情熱
「メラメラと燃え上がるエネルギー」
「悲しみや苦しみを燃料に変える力。“逆境(思うようにならず苦労の多い境遇)”をあきらめずに乗り越える力」といったことが書いてあるのだが。

パッションとただの情熱との違いは、強さだと作者は言う。

そしてその強さの源は「受難」。

この受難は、「自分のせいじゃないのに、ひどい目に遭う」、「いわれなき災難」だという。受難にあった時にへこんだ心の穴のようなものに一端パワーを溜めて「ナンダコンニャロー」と噴き出すのが「パッション」なのだそうだ。

「passion」が「the Passion」になればキリストの「はりつけ」のことになるそうだ。

「情熱」と「受難」の言葉の出自が同じだとすれば、この二つをセットで持っている人が強いのは当然と言えば当然なのかもしれない。あとはその大きさの違いだろう。

チェロスイートを延々とリピした後、この本に余計大きく頷いてしまった。

このpassionをもってしてあの綿菓子感。

そこが浅田真央の本当の凄さかもしれない。

情熱は、他人に向けるものではないのだろう。

静かなスケートと浅田だけの囁きに、耳を傾けよう。
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