FC2ブログ
Welcome to my blog

猫語の教科書

連休とはいえ、ゴリオ(仮名)には休みがない。
当然のごとく家事にも休みはない。

朝飯、洗濯、買い物、おやつおやつおやつ買い物、夕飯、洗濯、夕飯後のラーメン、ゆで卵ゆで卵、トリの胸肉、弁当。

完全夜型の私は朝が全く使い物にならないので、できる準備はほとんど夜中のうちに終わらせて寝る。
夜中過ぎてから卵を茹で野菜を切り、肉を焼くのは日常茶飯事だ。

最近諦めがついた私は、すっかりインスタント味噌汁に頼っているが
同じように働いていても、夕飯にきちんとネギを刻み、手作りの味噌汁に浮かべるえらい母さんもいる。

友人のSちゃんが、味噌汁用に切った「ネギがハート」と、こんな写真を送ってくれた(⋈◍>◡<◍)。✧♡

20160430220009.jpg

こんなにカワイイネギを発見して、思わず写真に撮ったSちゃんも本当にカワイイ。

幸せのおすそ分けを貰った気がして、とても嬉しかった。

さて、Sちゃんの家にはそれは美しい雄猫が2匹いる。
彼らは親子だそうで、縁あって捨てられて寄る辺ない猫たちの里親になったSちゃんは、
下の世話から遊び場作りまで、献身的に彼らの世話を焼いている。

そこで、ポール・ギャリコの「猫語の教科書」である。

nekogo).jpg

この本は見開きの筆者紹介の写真にツィツァと呼ばれる猫の写真と、その経歴が載っている。
そう、作者は猫。
ということになっている。

タイプで打たれた暗号のようなアルファベットを解読し、編集者と称するギャリコの手によってこの本は人間にもわかるように翻訳された。
ということになっている。

写真家一家の飼い猫ツィツァの写真と共に、猫語の教科書は第1章「人間の家をのっとる方法」から始まる。

副題は「子猫、のら猫、捨て猫たちに覚えてほしいこと」。

人間との付き合い方、そもそも人間とはどのような生き物なのか。
男の場合、女の場合、子どもの場合と、実に見事に観察と経験の結果を記してある。

声を出さない「ニャーオ」の効果的な使い方。
人間をいかに訓練し、自分の思い通りにするか。
ベッドを乗っ取る方法。
子どもの育て方。

猫にとっておよそ必要なこと全てを書いた、「教科書」なのだ。

傑作なのが「第15章 別宅を持ってしまったら」。

猫が実は何でもわかっているような気がするのは、気のせいではなかったのだ。


ポール・ギャリコは映画『ポセイドン・アドベンチャー』の原作者としてご存知の方もいらっしゃるだろうか。

私には「ハリスおばさんパリへ行く」などのハリスおばさんシリーズの作家として忘れ難い。

フィッツジェラルドのジャズ・エイジが終焉を迎えたそののちの世代。

スポーツ記者として名声を得、その後作家活動に入った。

「猫語の教科書」のおわりには、
大島弓子氏による漫画「わたしにとっての“猫語の教科書”」が載っている。

ポール・ギャリコの筆致は最後まで大真面目なユーモアにあふれているが
大島弓子の短い漫画には泣ける。


・・・こうして私がのんきに「猫」のことを考えていると、隣の部屋からダミ声の「ドラえもんの唄」が聞こえてきた。
ゴリオ(仮名)の熱唱である。

ふと、のび太を日々助けているはずのドラえもんも、本当は未来にいるより
居心地の良い野比一家を乗っ取った猫だったのかも、と思ったりして。



関連記事

Comments 0

Leave a reply