2016
04.21

Whadayamean

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「WHADAYAMEAN」ジョン・バーニンガム/著 

「南紀熊野体験博」wikiはこちら


「南紀熊野体験博」のためにバーニンガムが書き下ろしたと言われるが、日本語訳をまだ読んでいないのでそのあたりの詳細は知らない。
英語版のはじめには、「世界を変えたかった母と父へ」と書かれている。

ジョン・バーニンガムは「くものこどもたち」(Cloudland)、「いつもちこくのおとこのこ」など、ほかにも多くの素晴らしい本を出しているが、谷川俊太郎の翻訳はこの二冊でも真骨頂ともいえる素晴らしさ。

この「WHADAYAMEAN」はメッセージ性の強さではバーニンガム作品の中でも異色と言える作品かもしれない。

「くものこどもたち」でも使われた写真と絵の合成がここにも部分的に使われる。
「地球」の写真だ。

神様が何百万年もかかって地球を作り上げた時、地球は水と空気で人も動物も生きられる楽園だった。

杉の木の下で遊んでいた子どもたちを伴い、神様は自分の作った地球を見て回る。

神様が目にした地球は、汚染された海で汚れた鳥や魚、排気ガスと悪臭でいっぱいの空気。
草木や鳥や動物の家である森は伐採され、焼かれた姿。
絶滅した多くの生き物は二度と戻らない。
地球を託した人間は、最も賢い生き物だったはずなのに。

子ども達は神様から伝言を預かり、世界を回る。

金の亡者、神の使いを名乗りながら諍いの絶えない人々、武器を持って戦う兵士に、子ども達は神様からの伝言を伝える。

最後の愚者が、私には衝撃だ。

自分たちの周りで起きていることを知ろうとしない群衆。

その愚かな群衆に、「地球を救わなくちゃ。生き方を変えようよ。」と訴える子どもたち。

絵本の中で、神様は姿を見せない。
でも子どもたちにも、動物たちにも神様の存在はしっかりと見えている。


子ども達が神様からの伝言を伝えたことで、より良い世の中になった時、創造主の象徴のように上る太陽。

最後のオチがとても可愛らしいが、中身は硬派な絵本である。


自分の目で見、耳で聞き、判断したことよりも、メディアに流されてはいないか。
自分で考えることをやめ、世論という姿のない魑魅魍魎に乗ってはいないか。

考えさせられつつも、同時に幸せな気持ちになれるのが、この絵本だ。

子どもの本とは、大人にとってもなんという贈り物だろうか、と思う。

エリックカールの「"Slowly,Slowly,Slowly,"said the Sloth」(ナマケモノが最後に言い返す言葉の一つ一つが最高)
A. Birnbaumの「Green Eyes」(緑の目の猫の話。猫の過ごす1年が本当に素敵)
これに「長ぐつをはいたねこ」を図書館で借りて癒されている。
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