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コロンボ

「刑事コロンボ」は古い刑事ドラマだが、繰り返しAXNミステリで見る。

何度見ても飽きない。
放送されていても、録画でも、字幕でも、吹き替えでも、何でもいいのだ。

殺人を扱いながら、残酷ではないところがいいのだろう。

結局聞きたいのはコロンボの言葉。

第40話「殺しの序曲」
The Bye-Bye Sky High I.Q.Murder Case

この事件の犯人は、“知能指数がトップから2%という天才だけで構成される「シグマ協会」の会員”。

普通の人間にはとても敵わない相手だ。

コロンボは犯人をいよいよ追い詰める段階に来た時、自分の話を始める。

警察官になったとて、頭の良い人間は大勢いる。

「ああいうのが大勢いちゃ、刑事になるのも容易じゃないと思ったもんです。
あたし、考えました。
連中よりせっせと働いて。
もっと時間かけて
本を・・・読んで・・・。
注意深くやりゃ
ものになるんじゃないかって。

なりましたよ。

あたしはこの仕事が心底好きなんです。」


第40話 字幕版より



これに対し、天才ともてはやされ順風満帆だったはずの犯人が、自分の人生は苦痛に満ちていたと告白する。



受験シーズンの真っただ中にいる息子は、不器用で要領の悪いこと甚だしい。
テストは100点満点だということが未だ理解できないらしく、のんびりと楽天的だ。

受験の前日まで、私は彼の受験票の存在も、準備品から注意書きまですべてを書いたプリントの存在も知らなかった。
弁当がいるのかどうかさえ、定かではなかった。

まあ、無事に試験を受けて、ちゃんと帰って来たのだからそれでよいのだろうけれど。

本当ならば、ちゃぶ台の一つや二つ、ひっくり返したい日もある。

自分の息子に頭にきたある知人は、彼に手渡すはずの弁当を天井にぶん投げて、その弁当を自らの頭にかぶったことがあるそうだ。
わかるなあ。


こんな時、コロンボの言葉を思い出す。

ピーター・フォーク演ずるコロンボはあの甲高い声で言った。
「他のヤツらよりよく働いて、時間をかけ、本を読み、目を開きしっかり見て、
ちゃんとやればあるいは・・・俺は、やったよ。」

コロンボはここにきて、「自分がものになった」と言っているのだ。
犯人を刺激するためとはいえ、これは事実、彼が自分の尺度でそういう人間になれたという自負と見ていいと思う。


不器用でも、不出来な頭であったとしても、コツコツと色んな人の手助けを頂きながら彼のように生きていってくれれば、それでよいのではないか。

私は繰り返しコロンボのあの甲高い声を思い出す。

諦め、と言えば簡単だが、諦めとも違う。
達観したともいえないが、息子の人生は、とりあえず、彼の手の中にある。

いつか「ものになりましたよ。」と言える男に、なってくれれば・・・。

それは、ちょっと大きすぎる夢か。
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