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ゴーストタウンで

閉鎖された駅ビルの書店に本を注文する。

在庫があれば駐車場から直結の入り口で本を受け取りニコニコ現金払い。

1階のスーパーと、隣のパン屋さんだけが辛うじて開いている薄暗い駅ビルは人影もまばら。

息を潜めるように約束のスタッフ専用出入口に向かう。

重い鉄の扉から、本を抱えた可愛らしい女の子が出てきた。

禁忌の品でも受け渡しされているような。
ちょっと非日常な風景にドキドキした。



昨日買った本は今まさに、のベタな本だ。

『復活の日』は新装版、『ペスト』も今年4月に九十刷を重ねたロングセラー。どちらも今年4月発行の古くて新しい本。

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『復活の日』小松左京/角川春樹文庫
『ペスト』カミュ/新潮文庫


この駅ビルまでゴリオに運転するように頼むと喜んでついて来た。

授業が無い日のゴリオは可哀想な程寂しそうだ。

高校生の頃まではオタクだと思っていたが
どうやらパーソナルスペース狭めの体育会系の付き合いが染み付いているらしい。

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『この夏のこともどうせ忘れる』深沢仁

これはライトノベルの括りにしておけない1冊。

高校生の夏休みを描く短編集。
これはジャケ買いタイトルの勝ち。
読めば気怠くてじっとりと重い夏の記憶を共有したような気がする。

就活に向かえそうにない今年の夏を
ゴリオはどう過ごすのだろう。

とか言いながら

私はこの本を前に
ワクワクしている。

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『ウルトラマン誕生』実相寺昭雄/ちくま文庫


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『あたしたち、海へ』井上荒野/新潮社


先日
『死ぬこと以外かすり傷』/箕輪 厚介
これを読んだのだけれど。

『死んだ方がまし』という経験をしていないことは大事だなと思った。
そのままの勢いと気持ちで生きていけるなら
その人は幸せだ。

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Comments 6

りほ  
普遍的

こんにちは。
その書店主も嬉しいでしょうね。
復活の日とペストは昔読みました。今またベストセラーになっているとか。

どちらも重いテーマたけど、どんどん読めて読後感が鬱にならない作品だった記憶があります。(カフカの変身やチェーホフのかもめとかも同じ理由で好き)
普遍的な名作は重い内容でも再度手を伸ばしたくなるもの、押し付けがましくなくて読後が妙に重くならないものが多いですね。岩波なんて内容だけならシリアスが圧倒的に多い。

小松左京さんは、真央さんのことを書いた文章の日本語の美しさ、本質を捉えた文章に驚いたものです。

「真央さんの方が人間的に華があると感じた」

ジャンプや表現力がどう、よりずっと容赦のない言葉で当時、その潔さに瞠目しました。

今年は連休も実質的にないせいか、近所の開いている本屋はいつもより賑わっているような。
mikaidouさまも出来るだけストレスなくお過ごしください。

2020/04/29 (Wed) 15:37 | EDIT | REPLY |   
にゃんこさんさん  

こんにちは

>息を潜めるように約束のスタッフ専用出入口に向かう。
ス、スパイだ~!!って子供の私が出てきてニヤニヤしてます。

何でも楽しむのが毎日の楽しみかな(^^

2020/04/29 (Wed) 17:14 | EDIT | REPLY |   
mikaidou
mikaidou  
Re: 普遍的

りほ様

こんにちは(*^▽^*)
もうりほ様の仰る通りで、重いテーマでもサクサクいける読みやすさ!
私、数冊数ページずつ読んでからどの本から読むか決めるんですけど、取っ付きやすくて(?)びっくりしました。

> 普遍的な名作

やっぱり古くてもいいものは良いですね。

> 小松左京さんは、真央さんのことを書いた文章の日本語の美しさ
> 「真央さんの方が人間的に華があると感じた」

理屈抜きのあの言葉は忘れられない嬉しさでしたよね。
美しいもので心を満たして過ごしましょう!

2020/04/29 (Wed) 18:59 | EDIT | REPLY |   
mikaidou
mikaidou  
Re: タイトルなし

にゃんこさんさん様

あはは(≧∀≦)
スパイ、なってみたいですね〜。
パン屋さんが開いてるっていうだけであんなにホッとするものなんだと思いました。
やっぱり今は非常事態なんですよね。

> 何でも楽しむのが毎日の楽しみかな(^^

本当にそう思います。
何が正しいのかわからない手探りの毎日で、楽しむことくらいしか楽しみないし!

2020/04/29 (Wed) 19:05 | EDIT | REPLY |   
kei  

「首都感染」読了以降、現実の政権(の政策、その遅れ、その他)に嫌気しております。

「復活の日」、昨日読了しました。
この物語、冒頭で1973年とあって、小松左京、日本沈没のあとは世界破滅かよ、とその発想に驚いたのですが、73年はあくまでも小説世界の設定で、本が出版されたのは1964年なんですね。
私にとって、「日本沈没」「エスパイ」「日本沈没 第二部」に続いて読む長編でした。
「日本沈没 第二部」は専門用語に戸惑い、絵が浮かばないことがたびたびでした。「日本沈没」は映画を先に観ていますから、そんなことなかったのですが。
「復活の日」ではそういうことがなく、とても読みやすかったんですね。

作品の2/3を占める、人類が滅亡していく様が興味深いものでした。
全体として全然時代を感じさせません。

「ええ、あの名セリフ、映画のオリジナルだったのか」、これまた驚きました。

2020/05/15 (Fri) 13:48 | EDIT | REPLY |   
mikaidou
mikaidou  
Re: タイトルなし

keiさま

こんばんは。
やはり良くも悪くも比べますよね、本の世界と現実を。
それが面白くて、読みたくなるんです。
それにしてもSF作家の頭の中ってどうなっているのでしょうね。
日本沈没も世界の破滅も、想像しうることは起こりうる。
映画の方が情に訴える描き方をするのは致し方ありませんね。





2020/05/15 (Fri) 20:58 | EDIT | REPLY |   

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