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顔が変わるほどのストレス

冷え込む日本列島。

今人込みにはなるべく行きたくない。

駅ビルのエスカレーターの下。

気のせいか普段より互いに距離を取ろうとするかのように段々に並ぶ人々の昇り降りを眺める。

たまたまだったかどうだか知らないけれど、誰一人としてエスカレーターの手すりにも触れていない。

だよね。

とうとう我が家のマスクも切れ、布製マスクを検討中。
でも布製マスクだって自分で作らない限り、今は入荷待ちなんだそうだ。

小雪の降る中、仕方なくヒデキの病院へと向かう。

ヒデキは我が家のかかりつけ医で口は悪いが腕は良い。
今日も待合室は椅子が足りないほど混んでいた。


「あれ・・・・・。なんか楽しいでしょ?毎日、楽しいんじゃないの?」

この忙しい時にも、ヒデキに普通の問診はできないらしい。

「さあ。家にいますし。特別変わったこともありませんけど。」

「いやいやいや。顔が違うよ。声も話し方も。別人だよ、まるで。」

「それ、会う人会う人言われるんですけど。自分じゃわからないです。」

「雰囲気が柔らかくなったよね。
嫌な人がいる職場に行かなくていいだけで、人って顔つきまで変わるんだねえ。」

なんだこのテンション。
私は一応愛想笑いを浮かべるが、内心このへんでちょっとキレる。そんな話はいいから早く薬だけくれ。

「仕事辞めた時には嫌な人なんて一人もいませんでしたけど。」

これは本当だ。プレッシャーはあっても、職場の人間関係は人生で一番良かった。

「いやでもその顔。ストレスですよ、ストレス。だってずっと血圧上がってないでしょ。」

確かに家にいる分には全く上がらないどころか、下がりすぎて薬を減らさなくてはならなくなっている。
こんなことならサンクスツアーを断念しなけりゃ良かったと、激しく後悔したほどだ。

仕事が一番大変だった時と比べると、薬の数は5分の1。ヒデキが驚くのも無理はない。


//////////


帰り道。
ヒデキも焼きが回ったな、と思う。
一応ここに追記しておくと、「とってもきれいだ」とまであのドSが真顔で言ったのだ。
今までどんな汚い顔してたんだよ、私"(-""-)"

私が見違えるように元気そうに見えるのは、仕事から解放されたから、それだけじゃない。

肝斑にきくビタミンとコラーゲンサプリを飲んだ上にお肌にビタミンCを導入。
シワを伸ばすとかいう美容液をたっぷり塗って、ひときわ明るい色のファンデーションにおてもやんみたいなチークをパフパフしたからに他ならない。


あのヒデキでさえ、患者が元気になるのは医者として単純に嬉しいんだろうな。

めんどくさいのでヒデキの話を遮るように席を立とうとした時、一瞬顔を曇らせヒデキは言った。

「まあね、厄介なウイルスのおかげでこれから大変ですけどね。あれだってある種の風邪なんだけど。厄介だよね。」

この人たちこそ、前線で戦っているのだ。

ストレスなんて、やわなものではない。

働くって生きることだ。

生きていくって、大変なのだ。





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