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緋色のマドンナ

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『緋色のマドンナ  陶芸家・神山清子物語』
那須田淳 著/ポプラ社

ハードカバー1冊を、あちこち動き回りながら結局手放せず、夕食後そのまま一気読みしてしまった。
朝ドラ『スカーレット』のモデルになった陶芸家神山清子さんを描いた本だ。

普段読む本のために図書館を利用しないとはいえ、そこに行くのは好きだ。
昨年引っ越した先は以前のマンションから車で5分程。
こんなに近いのに行政区域が変わったため、お役所での手続き諸々は逆方向に車で走らねばならない。
ついでに地域の図書館の利用者カード位作っておこうと思い立ち、寄ってみた。

こじんまりとした可愛い図書館の新刊コーナーに並ぶ本を見ると、行きつけの本屋では見かけない新書が並んでいる。
面白そうだったので『お金本』、『緋色のマドンナ』の2冊を借りて帰ってきた。

毎朝観ている『スカーレット』の喜美子と神山清子さんはもちろん別人ではあるが、脚本は彼女の人生を朝ドラ向けにとても上手く描いていると思った。

何故上手いのかというと、モデルとなった神山さんの半生は、多分本来朝ドラ向けではない。
もっともっともっと、大変だからだ。

この本に描かれる戦争も、父の生き様も、女性への差別偏見も、結婚生活も子育ても。
そして陶芸そのものに対しても。スケールが違う。

この本の『マドンナ』の人生はより壮絶で、本1冊にはとても収まりきれない程濃いものだっただろう。

ドラマでは今後どのように描かれるのかはわからないが、最後あたりは涙に邪魔されて読み辛かった。

作者那須田淳の本は『星空ロック』しか読んだことはないし、どちらかといえばYA系作家だと思っていた。
決して難しくならず読みやすいのはそのせいかもしれない。

NHKは以前にも神山さんを取材した番組を作っていたし、那須田さんは元々、神山さんのご子息のことを本に書いたご両親を通じて神山さんの生き方を知り感銘を受けたという。
こうして朝ドラのモデルになったことも様々な縁が繋がれた結果だろう。

こちらは那須田氏のインタビュー。
朝ドラ「スカーレット」で話題! 女性陶芸家・神山清子の半生を描いた『緋色のマドンナ』作家・那須田淳インタビュー【前編】

ドラマ『スカーレット』の脚本の巧みさは神山さんの人生に大きく影響を与えた父親を魅力的に描ききったところにも見えると思う。
設定、人物を変えても、大切な部分は外していない。
本を読んでもドラマのネタバレにならないことは請け合いだ。

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