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たかこの十二単

友人のたか子のことはこちらに書いた。→ たかこ


短い週末。
彼女の住む街まで行くつもりが、時間的にかなわなかった。

代わりにたか子は空港まで電車に乗って会いに来てくれた。

ホテルに携帯の充電機を忘れたことに気がついて電話している最中、彼女は現れた。

その姿は思い出の中のお下げ髪の面影を残してはいたが、ほっそりとした涼やかなたか子は、とても綺麗だった。

彼女の笑顔が涙でくしゃりと緩んだ瞬間、私達は思わずハグしていた。

彼女の細い肩を抱きしめながら、部屋に忘れた充電機を送ってもらうべく、私は自分の住所をフロントのお兄さんに訴え続けてはいたが、言葉にならない気持ちに揺り動かされていた。


結婚した頃家に遊びに来てくれて以来、たか子と会うのは25年ぶり程だろうか。


私達が同じクラスにいたのはほんの2年間。

トータルで話した時間はどれ程だろう。

互いの記憶を繋ぎ合わせるとてんでチグハグで、それが又可笑しくて笑った。

其々の四半世紀報告は意外にも簡単に終わり、話は現在進行形の体で飛ぶように時間は過ぎた。


とても素敵な大人になった彼女といると、清い水で洗濯されるような気がした。

間の抜けたおデブおばさんは彼女の透明感にうっとりする。

絵本のたかこは色とりどりの十二単でクラスメイトを雨風から守ったが、彼女の十二単はフウワリと軽やかなのだろう。



引っ越しや彼女の留学で互いの消息を見失った私達だが今はネットも携帯もある。


それでも会って話をするこの時間に優るものはない。


たか子が見たいと言った海は、私の車で連れて行ける。

そこは私が1番好きな場所で、驚いたけれど不思議ではない。

いつ、と決めてはいなくても。

大丈夫、この未来は確定だ。


20190624082346637.jpeg

こちらはたか子の好きな海ではありません(^∇^)








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Comments 2

にゃんこさんさん  

こんにちは

いつも思いますが素敵な文章書かれますね、そしてオチも好きです。
良い関係なんだろうなとほっこりしました。

2019/06/24 (Mon) 15:01 | EDIT | REPLY |   
mikaidou
mikaidou  
Re: タイトルなし

にゃんこさんさん様

え?

いや、まさかここ2つの巻で、いい歳して気持ち悪いわーと思われるとは思っていましたが、まさか文章を褒めて頂けるとは!
ありがとうございます(//∇//)
実は結構思い出して泣きながら書いていたので、嬉し恥ずかしです!

2019/06/24 (Mon) 15:37 | EDIT | REPLY |   

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