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2018
08.01

読んでから観るか、観てから読むか

Category: 映画の話
大輔さんの新プロの件で半泣きになっているところなんですが、
ここまで『きゃーーーーー』っとなると、もう何にも書けません(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
詳細はお詳しいブログ様がupして下さるでしょう。

ということで、新海誠の映画をちょっとばかり観たからって、
偉そうに感想文を書いたり致します。

まずは『秒速5センチメートル』ですよ。

あろうことか、新海誠に小説から入ってしまった私には、
映画の『秒速〜』がひっじょーに惜しく感じられて仕方ありませんでした。
それ程小説が良かったんです。
三章だてのお話で、ロマンティックなジュブナイルで始まり、どうしようもない切なさ、『なんでこうなるかな?カタルシス求む』みたいな、こういう男って実は1番残酷なんだよーとか、そんな感じで3話目は終わります。

映画ではこの肝心な3話目がほぼ全編、山崎まさよしの『One more time One more chance 』 の曲(歌詞が主人公の独白のようにハマってる!)になっているんです。
なので映画はひたすら切ないだけで終われる。
主人公の男の気持ちに入り込むことができず離れてゆく女は映像だけで何の説明もありません。
そりゃ美しいんです。

新海誠の小説がハルキワールドにかなり近いことは読めばわかるんですが、
私はハルキストにはなれませんでしたし、深海の小説の方が受け入れ易いんですね。
これはもう個人的な好みとしか言いようがないのですが。

で、女が絶対に恋愛対象にしてはならない男、
男ならわかる微妙な感覚なのかもしれないけれど、
これ程女にとって傷ついてしまう優しさだったり優柔不断さだったりする、
ある意味氷河のように冷たい男が、小説版にはハッキリと浮かんでくるんですよ。
こんな男、絶対やだわ〜ってなもんです。

でも映画はそこまでシビアじゃない。
イケメンで優しくて、傷つきやすい男。

小説ではその優しげな草食系男子の、『何でだよー』と叫びたくなるもどかしさがイライラするんですが、そこが救いようがなくて、良いのです。

一方で『言の葉の庭』は映像美がこれでもかと押し寄せてきますので、映画が断然良い。
雨のシーン、電車、街の風景、新宿御苑の緑、靴、ユキちゃん先生の胸と脚。
全部が美しく、15歳の主人公タカオが老けて見えようと、んなこたどうでも良いのです。
この映画は本当に好き。
終わり方もほんのすこしだけ救いがあって。

しかも『君の名は。』でユキちゃん先生は教卓に戻っていますし、いつかタカオが本当にユキちゃん先生の前に靴を置く日が来るといいなと余韻が残るのが嬉しい。

で、『君の名は。』は、映画も圧倒的でしたが、小説もいいんです。
新海誠が異質の存在なのは、『君の名は。』以前の初期作品をほとんど自分一人で作ってきたところにあるそうです。
すごいとしか言いようがない。
でも『君の名は。』には多くのそうそうたるプロフェッショナルが関わっているんですね。
多くのスタッフの手で深海作品を極上のエンターテイメントに仕上げたわけですが、小説版では新海誠がストレートに出ていて、細かい心理描写が冴えているのです。

『ほしのこえ』『雲のむこう、約束の場所』は映画だけで、小説版があるのかも知りません。
新海誠にとって、どうしても描きたいものは実はSFなのかどうかもわからないのですが、
実はある種のSFには常に叙情性が表裏一体となって表現されているという、
その一例ではないかと観ていて思いました。
『君の名は。』ではその融合加減が最高に良かった。

もちろんSF世界はスターウォーズでありエイリアンであり、なのでしょうけれど、
2001年宇宙の旅も、ETもそうであったように、
ブレードランナーの原作でさえそうであったように、
たまらなく懐かしい、どうしようもない人間らしさへの希求がそこに描かれているように思うのです。

未来へ行く程人間性を必要とする。
スタトレ、オーヴィル、が面白いわけです。

全く個人の拙い感想です。

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