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2018
03.16

アンソロジー 『オリンピック』

Category:
『オリンピック』
三島由紀夫ほか/角川文庫

『オリンピック』に纏わる諸々を見事に切り取ったアンソロジー。

『東京五輪観戦記』三島由紀夫
『明るく朗らかな運動会』中野好夫
『冠(コロナ) 廃墟の光(抄)沢木耕太郎
『オリンポスの果実(抄)』田中英光
『たった一人のオリンピック』山際淳司
『冬季オリンピック』ロジェ・グルニエ
『走る男』筒井康隆
『ギリシア奇談集 より』アイリアノス
『ハモニカ兎』小川洋子

読む前からワクワクする本で、
最初の三島由紀夫からニヤニヤ笑っていた。
悪い意味ではなく、嬉しくて。

ざわざわと昔読んだ『乾いた文体』の記憶が立ち上る。

個人的に一番好きだった短編は、山際淳司の『たった一人のオリンピック』。

競技者の人生が、絵画の構図のように
『その角度から見、この文体でなくては』描ききれなかったであろう鮮やかさ。
Sarcasm 。

観戦記、エッセイ、ノンフィクション、短編小説などなど多岐にわたる作品は、『オリンピック』に多彩な光を当てて。
日本の大相撲同様、オリンピックが持つ『神事』の意味合いをも浮き立たせる。

『スポーツそのものを前にしてしまうと、言葉はいかにも無力です。』
あとがきは、言葉がスポーツを前に限界に挑んだ様を、時代背景と共に詳細に記している。

文学にすら『言葉は無力』と言わしめるほどの感動を、オリンピックは時に与えてくれる。

さて、その輝きを地に投げうち、売り飛ばしたのは、
誰?



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