2016
10.09

フェアウェルパーティー

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連休は特に約束もなかったので本を読んでいる。

ゴリオ(仮名)に3連休などあるわけもなく、弁当持参で通常通りの生活を送っているため、
私にとっても連休なんていう実感はないのだ。

先日から続く「青春小説」の流れで「いちご同盟」以前の「青春」を読んでみようかと思ったが
手に取った立原正秋の「恋人たち」(ドラマになった後、夢中で読んだ)、あれは大人の話だった。

そこで、出版されたばかりの本を読むことにした。

読んでいたのはこちら



「僕たちの赤い鳥ものがたり 1978-79 」
新井 啓介 (著)

尚、作者の新井さんのブログは、拙ブログからリンクを掛けさせて頂いている。
http://kei1959.blog43.fc2.com/

偉そうに感想など書いてしまって、申し訳ありません。


//////////

この本は日記の体裁をとったある種の青春ストーリー。
後半に「体験的 赤い鳥ヒストリー」や「体験的 70年代フォーク論」が掲載されているため、
純粋に小説とも言えず、友人と昔話をしているような不思議な気持ちになる。
赤い鳥は勿論、日本のフォークについて知らなかったことが多く書かれているので興味深い部分も多い。

1970年代の音楽や映画、TV番組に興味のある方にはきっとたまらないだろう。

「赤い鳥」は昨シーズン、さっとんがEXで滑った「翼をください」を歌っていたフォークグループ。
のちに「ハイファイセット」と「紙ふうせん」に別れ、其々の活動に入るのだが、
「紙風船」、「竹田の子守歌」などの忘れ難い曲を歌っていた。
「翼をください」は私にとって新しい音楽の走りだというイメージがいつまでもあったためか、
初めて教科書に載り、合唱曲になった時には驚いた。



私が特に興味をひかれたのは、「赤い鳥」のリーダー、後藤氏について、後年ハイファイセットのボーカルとなった山本潤子さんが語っていたという、音楽評論家・伊藤強氏の著書からの言葉の引用だ。

「後藤さんはひとつの歌を歌うとき、その背景にあるもろもろすべて理解しなければ気がすまなかった。それに対して私たちは楽しく歌えればそれでいいじゃないか、それでお客さんが満足してくれれば。」
後略

「僕たちの赤い鳥ものがたり」P209 より

これが、私にはとても気になった。

聞き手としてはハイファイセットがとても好きだった。
軽く聞けるのに、切なくもあるから。
聴いていて、楽しく心地よかった。
聴いている音楽に、意味は求めなかった。

けれど、「ひとつの歌を歌う」ように、自分の仕事をするとき、
私は後藤氏と全く同じことをする。
他人から見れば不必要な背景をすべて頭に入れなければ、前に進めない。

非常にメンドクサイと思われていることは間違いないが、それが表現する土台になるからだ。

後藤氏が「伝承歌」を大切にされるのは、何事も「系統立てて理解する」必要があるからだと思う。
「基本」と言っても良いかもしれない。
これを外すと、「今現在」までの流れがわからなくなる。

組織の中でこれをやろうとすると、大変だ。

目指すところが高すぎると、万人の理解は得難いし、商業的にも成功しにくいのではないか。

日本の音楽の今昔を両方併せ持つことで、「赤い鳥」は幅広い魅力的を持つグループだったはずだ。
「伝承歌」と「Jポップ」を結ぶ糸はここから始まったのではないかとさえ思う。

あ、これは同じことを作者も書いていらっしゃった。

話を戻そう。
予備校生、男子3人女子2人の「僕たちのものがたり」は紛れもない青春小説。
背景に流れる懐かしいもの列伝と共に語られる主人公たちの人間関係は、
今と同じで密なようで儚い。

「いちご同盟」では「変わったな」と思った今時の小説の主人公たちだが、
もう少しさかのぼると、この差って、もしかすると「一部の少年たち」と「よくいる少年たち」の違いかもと思ってしまった。



・・・・というわけで、ゴリオ(仮名)のセンパイおススメの「青春ラノベシリーズ」から遠く離れたところまで来てしまった。

遠いところまで来すぎて、帰り道もわからない。
仕方がないので、寝るとしよう。


この曲を聴きながら・・・。



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コメント
感想、ありがとうございます。
照れくさいのですが、何度も読んでしまいます。
うれしいです、はい。

赤い鳥が解散して、後藤さんと平山さんが「紙ふうせん」として活動しはじめました。私が解散まじかの赤い鳥を観たのはフジテレビのミュージック・フェアでした。火曜日の夜9時半から放送していたころのことです。よく出演していました。たぶん最後の出演時に二組に分かれることを発表したんだと思います。

後藤さんと平山さんが紙ふうせんになることはこのときわかっていました。ただ、山本夫妻+大川さんのトリオがなんという名前になるかは、まだ発表していなかった気がします。
ハイ・ファイ・セットになって、ファーストアルバムがリリースされたときは、買うかどうするか、迷っていました。

紙ふうせんがミュージック・フェアに出演したように、ハイ・ファイ・セットも遅れて出演しました。
このとき、私のイメージでは、山本俊彦さんがギターを弾き、大川さんはギターかベースを弾き、二人を左右に従えて潤子さんがメインヴォーカルをとる、というものでした。
ファーストアルバムのジャケットからそんな想像をしていたんです。
ちなみにファーストアルバムのジャケットは、ハイ・ファイ・セットがメジャーになってから、ガラッとデザイン(写真)が変わりました。
番組に登場した3人にショックを受けました。オシャレな恰好をした3人は楽器を手放してなんとステップを踏みながら歌うではないですか。
赤い鳥時代からのイメージからすると、とんでもなかったんですよ。気恥ずかしくて見ていられなくて。だからアルバム買うのやめました。
「フィッシュ&チップス」がいい曲だなあと思ったんですけどね。
keidot 2016.10.11 01:14 | 編集
keiさま

コメントありがとうございます。
拙い感想を書いてしまいました。
素人の戯言とご勘弁くださいませ。

「ハイファイセット」はユーミンの曲が潤子さんの声とぴったりでしたね。
私の知る彼らは大人でお洒落でした。

mikaidoudot 2016.10.11 09:11 | 編集
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