2016
08.30

俺の名は。

Category: 日常のこと
先日ドクターストップがかかって以来、
ゴリオ(仮名)は1週間ほど自分の身に起こった現実を処理できず、じっと家に引きこもっていた。

練習を終えたチームの友人達が家に来てくれた日も、冴えない顔をしていた。

普通に考えても、これは挫折である。

私は確かに男の子を産んだはずだが、
気づいたらゴリラに育っていたので、彼の気持ちはわからない。

ただ、このままゴリオをチームから引き離せば、
彼の精神のバランスは崩れるだろうと感じてはいた。

青年というものは、かくも脆い。

チームには迷惑をかけてしまったので、
まずお詫びと検査結果の報告に伺った。
ゴリオの今後を考えるのはその後だ。


日曜日の試合に、ゴリオを連れて行った。
彼は、スパイクを持って行かなかった。


一端チームに合流すれば、水を運び、雨でずぶぬれになりながらチームを応援し、
帰り道、ゴリオはチームのバスで皆と帰った。

よく考えれば、ゴリオは今年に入って練習や試合を休んだことがなかった。
怪我で長く試合に出られず、チームの練習道具の準備や水の補給をしてくれていたチームメイトと、
初めて行動を共にした。

これまでチームを支えてくれていたのは、
マネージャーだけでなく、試合に出られない仲間の力があったことを、
私もあらためて知った。

こんな係活動があっても良いと思った。
ゴリオと先生の中では、
多分部活をやめることを考えていたのだと思うが、
この日、空気が変わったのは間違いない。


2度とグラウンドで戦うことはなくても、
チームを支えて行けば良いのだ。
「係」が交代しただけだ。

たまたま翌日、ゴリオの学校では「メンタルトレーニング講習会」が行われた。

今、スポーツだけでなく、例えば吹奏楽部等においてもメントレは重要らしく、
多くのブカツ生徒が参加したそうだ。

ゴリオがただ一つ、講師の先生の話の中で覚えて帰ってきたことは、
「チームワークが大事」という部分だったらしい。

「例え個人競技であっても、チームの力が必要なんだってさ」と、
小学校の6年間を、厳しい個人競技で過ごした彼は言った。


ゴリオはその後、チームの友人達と『君の名は。』を見に出かけた。
「あと3回は見ていい!めちゃくちゃ良かった!」と上機嫌で帰ってきた。

「俺の名」が、何であろうと構わない。

係活動は続く。

卒業すれば、どちらにしても皆バラバラになる。

その日まで。

辛さや悔しさより、もっと大事なものがあるなら、
それを大事にすれば良い。

というわけで、親として私がこれからできることは

ゴリオ色白化計画と、ダイエット細マッチョ計画、そして
脱ゴリオ、祝人間化計画の実行ではないかと・・・。







関連記事

コメント
管理者にだけ表示を許可する
 
back-to-top