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2015
04.29

ポワロ百景

AXNミステリには、色々ギモンもあるけれど、「名探偵ポワロ」最終シーズンに向けて、これまで日本で放送されなかったポワロ作品が次々登場したのは嬉しかった。
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今回連続放送されたのは1時間物のシリーズ。
わずかな時間を継ぎはぎしながら、録画をようやく見終わった。

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何がすごいって、1時間のドラマなのに、景勝地、本物の古い屋敷を使ったロケは壮大。
セットなのか本物なのか、建物の内装建具の質感の美しさ。重厚さ。

何度も出てくるのは、「機関車トーマス」で「セレブリティ」と呼ばれていたあの美しい機関車の姿。

多趣味で道楽者に描かれるヘイスティングスや、犯人たちが操る数々のクラッシックカーの曲線美。

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モダンアートもふんだんに。
ホワイトヘヴンの内装にも凝っており、短編1時間でも見ごたえがある。

ヘイスティングスが次々新しい趣味に没頭し、カメラや車に大金を注ぐお約束。
ポワロも踊ったり、美味しいもの食べたさにヘイスティングスと猟場に出かけたり。
一部のアートやアンティークに目がなくオークションに出かけ、食あたりや過労で寝込んだりして負けてはいない。
もう、事件のためなら大サービスである。

クリスティーの短編を、よくぞこの小道具大道具に負けないドラマに脚色したものだ。
ストーリーの最初の部分に解決の糸口が見えるのは原作と同じような構成だったりはする。

「24羽の黒つぐみ」、「夢」、「ダベンハイム失踪事件」、「安いマンションの事件」、「誘拐された総理大臣」、「西洋の星の盗難事件」、「100万ドル債権盗難事件」、「スペイン櫃の秘密」、「イタリア貴族殺害事件」、「グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件」
等々、あれが・・・と思うような小品を膨らませ、ヘイスティングスとミス・レモンをスパイスに上手く料理してある。

犯人は大方そのままだが、設定は原作と違うことも多く、家事の合間に見ていると、その印象の違いに混乱する。

それにしても、ヘイスティングスとミス・レモン、そしてジャップ警部がレギュラーのシリーズは楽しい。
彼らの絡みで事件も膨らむ。

見どころは?、と聞かれたら、「本筋以外全て」と私なら答えるかもしれない。

ミステリとして楽しむなら本に限る。

でも、映像化する価値を見事に見せてくれるのはこのシリーズかもしれない。
華やかで美しい時代のポワロ。

確かにこの小編群を見た後なら、「カーテン」でポワロが語る「あなたと過ごした素晴らしい冒険の日々」の意味が一層際立つだろう。

撮りためた小編連続放送のおかげで、しばらく楽しみには事欠かない毎日ではある。

毎晩寝落ちするので、ちっとも先に進まないのがただ一つの難ではあったが。




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2015
04.22

基本は、スケートが好きだから

Category: 浅田真央
先日、4月18日京都でラジオの公開収録を兼ねて行われた浅田真央と伊藤みどり様のトークライブが、ニュースに取り上げられていたようです。
早速動画を上げておられた動画主さまがいらっしゃいました。
本当にありがとうございます。

一部だけれど、とても大切な部分をニュースにしてあることも、それを動画で見せていただけることも、感謝感謝、でございます。
あんまり素晴らしかったので、一部、書き起こしをさせて頂きます。

動画を紹介してくださっているURLはこちら
http://skating.livedoor.biz/archives/51918312.html

『浅田真央 先輩に聞いた次の決断』

真央氏  
『大好きなスケートを、いつかは辞めなければいけない時が来ると思うんですけど、その時にはどのような決心をして、どんな思いで、引退をされたんですか。』



みどり神  
『私は(アルベールビルの)演技が終わった瞬間、もう、これで引退、ってすぐ、決めたの。がんばった、やりきったことへの、これが限界だっていうのを悟ったので。』



ナレーション 
 「しかしその後、長野オリンピック(出場を目指してアマチュア)に復帰した伊藤さん。その強い気持ちは、どこから来たのでしょう。」
注:ナレーションそのままを聞くと、長野OPにも出場したように聞こえるのでカッコ内、加えました

真央氏  
『日々こう、練習することで、今日は嫌だなとか、やめたいなと思うこともあったと思うんですけど、何がみどりさんの中で一番、強い気持ちを持って、ここまで頑張って来れたんでしょう。』



みどり神 
『ん~・・・。基本は、(ピッと指立て)スケートが好きだから。たのしいから。
『真央ちゃんね、今きっといろいろ人生悩んでいると思うんだけど、今、真央ちゃんね、しかできないことだから。』

心の、自分の声を聞いてみると、頑張りたい、スケートをしたい、選手として続けたい、という気持ちが強いんであれば、やった方がいいと思うし、悔いが残らないように。より比重が重い方を、選択していくのが、一番ベストなんじゃないかなと。』



真央氏  
『はい!』 (笑顔) 

 



対談後、ハグするみどり神と真央氏。

真央氏  
『みどりさんでしか語れない、お話を聞けたので、ほんとに良かったと思います。』
『私の今後に、すごく生きてくるんじゃないかな、という風に思いました。』


真剣にみどり様のお話を聞こうとする真央ちゃん。
世の中にたった一人、彼女の気持ちが本当に理解できるのは、みどり様かもしれない。

以前、 『「銀盤のエンジェル―伊藤みどり物語」』を図書館で見つけて読んだ時の驚き。

この本の、『みどり』を『真央』に置き換えても良いほど、二人の共通項は多い。
タイプは全く違うけれど、トリプルアクセルが結び付けただけでなく、『スケートが好き』だという純粋な気持ちを保ち続ける稀有な二人だ。


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2015
04.20

エキシを見ながら・・・

昨日、国別のエキシビションの演出には驚きました。

やろうと思えば、できるんじゃん。

ただ、意図的にやらないことと、やることの差をビシバシつけてるだけで。

驚いたわ。
リーザの3Aを、『超大技!』って言ったのよ。
森下アナ?

そしてお約束の、3Aに関しては真央スルーに徹する放送席の皆さん。

真央ポピンズとノーサツ大輔を流しただけでもまだマシだった、ということかしら。
世界女王ミキティ―もスルーでしたけど。
ワールド王者としてエキシ出演したハビだって、前回のあの水被りエキシは放送すらされなかったのにね。
ほんと、不思議。

王者を中心に、いい話風にまとめてくれましたけどね。
選手たちを一堂に集めたインタビューもよろしゅうございましたけどね。

こうも、違うものなのかしらと思ったら、情けなかったわ。

官邸から呼ばれたという◎NKとテ◎朝ですが、
これを『報道の自由への圧力』と言うのなら、
『真実を歪める報道』は視聴者への裏切りとは言わないのかしら。

朝と夜のニュースだけ、仕方がないので地上波を見ているが、つくづく思う。
これって『自分たちに都合のいい話しか流さない自由』?
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2015
04.19

嬉しい観戦感想

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スポナビ+のブログの一つに、嬉しいことが書いてあったのでご紹介。

15年04月19日
【フィギュア】国別対抗戦、女子一番のMVP


直リンクしていません。
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/sea3/article/31

宮原選手の演技が生観戦した感想として、どれほど素晴らしいものだったか、書いてくださっています。
現地で実際見て、女子のMVPは宮原知子選手だったと、筆者は感じられたと。

素人というものは、特にテレビ観戦者は自分の目が確かだとは言いきれないものですし。
日記と称して公開しながらも、いつも自分の感じ方を書くだけであって、正しいという指針は何もないし。

なので、こういったブログ様の記事にさえ、渇いたのどを潤すような気持ちよさを感じるわけです。

そして驚いたのがこちらの記事。
キャシー・リードが引退発表 フィギュアのアイスダンス日本代表
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150419-00000051-dal-spo

演技後の涙は、こういう意味だったのかと納得。
キャシーさん、お疲れさまでした。美しい演技をありがとう。
クリス君に良いパートナーが見つかりますように。

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2015
04.18

JBのTwitter

ジェイソン・ブラウン選手のTwitterですが・・・。

なんで日本語で書いてあるんだろう???
そっか、ライブ放送なんかしやしないからわすれてたけど、会場は代々木。
JBは大学で日本語も勉強してるんだった、と思いだした。

彼のサービス精神は演技だけにとどまらないのね。

昨日、「国別対抗戦」を堂々と「四大陸」とタイトルにしたお馬鹿な私。
すみませんでした。

反省と自戒をこめて、JBのTwitterから画像をお借りして、おわびいたします。

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リーザはとうとうフリーでも3Aを決めたわね。
しかも演技全体も迫力はそのままに、素晴らしかった!
TESもだけど、PCSの高さには、納得しつつもびっくり。
不出来なロボットでさえ『鳥肌が立った』って言ったわ。
リーザの演技の時には、JBも書いていたとおり、『すばらしいファン』って、思ったわ。
観客の皆さま、本当に素晴らしかったわ。
真央ちゃんの3Aを誇らしく思うからこそ、リーザの3A成功が心底嬉しい。

疲れが見えたラジオ演技の下に、ほとんど完璧に見えた知子ちゃんが置かれてしまったショックはともかく・・・。

リーザ、ラジオもだけど、アシュリー姐さん、そしてGGのPCS。
彼女たちにあって、日本女子にないもの。

あえて書きたくはありませんけどね、そこんところが、ジャッジが好む女子の資質、なのかなあ。
・・・どうしようもないからこそ、かなり悲しい。

ド派手さや華はそれほどなくても、少なくとも、SSとそれって、関係ないはずなんだけど・・・。
実際PCSって、芸術点そのものではない、はずでは・・・。
曲の解釈、日本女子、素晴らしいと私は思うんですけどね。
もうね、楽しんでなんぼなんでしょうけど。

リーザの3Aが認められたところで、採点は別に何も変わってない。
そう思うと、
モヤモヤモヤモヤするんですわっ!
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2015
04.17

ファントム四大陸・・・ちがったっ!国別よっ!

シーズンをようやく締めくくる、四大陸選手権
※鍵コメさま、ありがとうございます!
国別じゃん、国別!
どんだけぼけっとしてんのよっわたしっ!

ペア、アイスダンスも全部ではなくても放送したのは、よかったわ。
リード姉弟、ムーン・リバーは素敵だった。
若松さん、河合さんの解説もまとも。
これでいいのよ。解説は。

女子のSP、リーザが3Aで転倒しても、GGとの点差は転倒の-1の分だけ。
後半の3T-3Tが効いていた。
マダムの場合、3Aで転倒しても、他のエレメンツの加点やPCSにまで響かない。
これがごく普通の採点よね。

こんな当たり前のことが、なぜ昨季まではできなかったのかしらね。

それにしても、GGの加点、あれもどうかと思うけど。
冒頭からジャンプさえ降りれば加点をしっかりもらえる選手と、ジャンプにひとつでも乱れがあればごっそりPCSまで引かれてしまう選手。
華、とかわかりやすい美しさで言えば、GGはそりゃ、きれいだわよ。
でもねえ、それでも、知子ちゃんの加点もPCSも、やはり渋い。

ということで、今夜もどよーん、と男子を見ていたのだけど。

目が覚めたのは、無良選手のファントム。
私は2004年度版映画の最後のシーンが好きだった。
あの大胆不敵さと愛の深さが印象的なファントムを蘇らせた。
ストーリーが見えるような演技。

殿の解説はやはりいい。
難しい技の名前をすらっと言いながらも、演技の邪魔をしない。

さて、アメリカのポニーテール、ジェイソン・ブラウンの演技。
こりゃ、たまらんなとオッサンのように心中つぶやいてしまった。
最後に2Aふたつって、どうよ?・・・とは思ったわよ。
でも、彼は確かにリンクを舞台に変える男。
昨年の演技と比べても、あの体幹のぶれなさ。
トレーニングの成果は目を見張るほど。
一瞬も目を離すことができなかった。
フリーなのにあっという間に終わってしまった。
もともと好きな選手だけれど、今日はもう泣いてしまった。
ここに4回転を入れてつなぎが薄くなるくらいなら、最後ふたつの2Aを何某かのトリプルジャンプに変えた方がましかも、とまで思ったほどよ。

そこに登場したのが王者、羽生ユヅル。
彼の演技は確かに高いところでスポーツと芸術をひとつにしつつある。

成功したあの4Sの美しさ。
スポーツとしての醍醐味、演技の迫力と音楽のストーリー性を損なわない身体表現。
Pちゃんが復帰したらどうなるんだろう、と来季が楽しみになってくる。
フィギュアスケートは、やはりスポーツだ、と思わずにはいられない演技だった。

殿の解説。
王者が4回転にできなかった3Tを、後半3A-3Tを3A-2Tにすることで最後の3Lzのキックアウトを防いだ、とかなんとか、算数の話をしてたのにはウケました。
ザヤるを織田るに変えた殿だからこそ、この解説が生きる。
王者は冷静だったって、言ってたわね。

でも、私は織田信成解説の冷静さと暖かさも素敵だと思うわ。

それにしても、JBがあの演技で彼のシーズンベストを取っても、この点差。
王者の域に行くにはやはり4回転は必要なのかしら。
うーん、JBは別領域の王者として、この線で行ってほしい気もするな・・・。

明日の女子、どうか、知子ちゃんの演技の「美」が認められますように!

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2015
04.15

魅力を語って余りある

知る人ぞ知る、大漫画家、槇村さとるさんのインタビュー。

元々バレエがお好きだったというか、よくご覧になられていたようです。
記事を書いた人は「ユニークな視点で」と書いていますが、
ファンにはごく普通だと思うんですけど。
記者の方が???でユニークな方なのかもね。

http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/othersports/2015/04/13/post_482/index.php



漫画家・槇村さとる「髙橋大輔の『白鳥の湖』が忘れられない」


女性漫画家の第一人者、槇村さとるさんはフィギュアスケートを描いて35年。観戦歴は40年以上! この競技の魅力や選手について、ユニークな視点で大いに語ってくれた。

槇村さとる
東京都生まれ。1973年『白い追憶』(別冊マーガレット)でデビュー。1978年、フィギュアスケートを題材にした『愛のアランフェス』を連載開始。代表作はドラマとしても人気を博した『イマジン』『おいしい関係』『Real Clothes』など。コミックのほかにも対談集やエッセイも上梓している


フィギュアスケートの醍醐味は、スピードと重力

 私が競技としてフィギュアスケートを見始めたのは、中学3年生だった時。札幌五輪のジャネット・リン(※1)からです。彼女のスケーティングは今見てもきれいですね。
※1 アメリカのフィギュスケート選手。1972年札幌五輪、女子シングルで銅メダルを獲得

 母親の影響で、その前からバレエは見ていました。バレエで、パッとポーズを決めるじゃないですか、それをフィギュアスケートでは、ものすごいスピードでやるでしょう。子どもながらに、それが心に響いたんでしょうね。その後、取材で間近に見て、さらにそのスピード感がすごいなと思いました。

 60m×30mのリンクをシャーッと来て、あっという間に向こうに行ってしまう。あのスピード感はテレビではわからない。そして”重力”。そのスピードに乗ってのジャンプだから、すごい落ち方をするんですよ、そこに、この競技の核心があるし、魅力なんですよね。バレエも重力との戦いですが、自力で走った勢いだけだから、パワーが全然違う。


伊藤みどりから、羽生結弦まで

 私はこの人間の体が重力に逆らって跳ぶジャンプのすごさにショックを受けました。この重力とスピードの面ですごいと思った選手は、(伊藤)みどり(※2)ちゃん。今、映像で見てもそうですが、男子もびっくり。ちょっと破壊的とさえ思える迫力がありました。マツコ(・デラックス)さんも、その魅力を熱く語っていて、彼女を尊敬しているのが伝わってきます。
※2 1992年アルベールビル五輪、女子シングルで銀メダルを獲得。女子選手として、トリプルアクセルジャンプに初めて成功

 私もトリプルアクセルを見たさに、1回会場にも行ったことがありましたね。その時ではなかったけど、ジャンプを飛んで場外まで自分が行っちゃうことがあって……それだけ高いジャンプだったし、距離もすごかった。今の選手にはいないですよ。

 他に記憶に残っているのは、男子ではイギリスのロビン・カズンズ(※3)。異様に手足が長くて、姿勢がまっすぐできれいな人で、好きでしたね。長野オリンピック(1998年)のフィリップ・キャンデロロ(※4)も懐かしい。当時、女性漫画家たちが粟立つというか、ザワザワでした。『三銃士』の『ダルタニヤン』を演じたり、マンガっぽい感じで。ラテンの人によくありがちな性格というか、お客さんがいてなんぼ、みたいな(笑)。今、活躍中のハビエル・フェルナンデスに近いでしょうか。

※3 イギリスのフィギュアスケート選手。1980年レークプラシッド五輪、男子シングルで金メダルを獲得
※4 フランスのフィギュアスケート選手。1994年リレハンメル五輪、1998年長野五輪、男子シングルで2大会連続銅メダルを獲得

 (ステファン・)ランビエール(※5)もよかったですね。ちょっといい男だったし(笑)。彼は本当に踊りだけでいい。最近はジャンプの回転数が注目されますけど、彼は飛んだり、回ったりする必要ないのにと思っていましたから。私、選手としてはそういうタイプが好きなんです。
※5 スイスのフィギュアスケート選手。2006年トリノオリンピックで銀メダルを獲得

 そういう意味で、日本男子で好きな選手は髙橋大輔くんでした。彼の魅力は“ダンサー”なところです。ふつう「踊る」と「滑る」は違うもの。でも、彼の場合は、滑って移動していることをあまり感じさせないというのが、すごいところです。たいていはザーッと技があって、つなぎがあってという構成になりますが、彼は曲の中で生きてるっていう感じで、その境目がわからない。私は、彼を本当のダンサーだと思いますね。

 本当にいい作品も多いですよね。シーズンごとにまったく違う曲にチャレンジするじゃないですか。私が毎年作風の違う連載をしろって言われたら結構困ってしまいますよ(笑)。   

 絵のタッチと同じように、本人の体が持っているタッチとか、調子というものは、個人それぞれ限られていると思うんです。合う音楽も決まってきて、みんな勝ちたいから、そういう曲を選ぶでしょう? でも、髙橋くんの場合は、曲と一体化して、自分のものにしてしまうことができる。この人はどれだけの表現力を持っているの!?と思いましたよね。

数あるプログラムの中でも(2007-08シーズンのニコライ・)モロゾフと作ったヒップホップ調の『白鳥の湖』は最高。あの超絶鬼ステップは、もう忘れられません。

 一方で、(2011-12シーズンの)『ブルース・フォー・クルック』ではブルースで踊って、止まりそうなスケーティングをやることもできた。(エフゲニー・)プルシェンコもそうですけど、曲の中で止まることもできて、メリハリよく動ける人は上手ですよね。

 羽生選手の『ロミオ+ジュリエット』(2011-12シーズン)を見た時はびっくりしましたよ。何だろう、キャラがぴったり合っていましたよね。今みたいに、体力温存したり、調整できる羽生くんじゃなかったじゃないですか。毎回、何でも120%という感じで、終盤は足もベタベタ。だけど、彼の気持ちのほうに、女の人は母性本能がバーッと引っ張られちゃって、ハラハラしながら見ていて。最後倒れると『ギャーッ』となってしまう……。何なんだっていうことですよ(笑)。

 あんなに気合いが、外に上手に出てくる人というのもめずらしいと思っていて。普通はもっと空回りしちゃうというか。ひとりでナルシスティックになってしまうものなんです。そこが、男子フィギュアスケーターの難しいところでしょう? それが、彼の場合は妙にはまっている時期がありましたね。
 

現在もスケーターの成長を描いた作品『モーメント』を連載中の槇村さん。フィギュアスケートに対する思い入れは人一倍。話はまだまだ尽きなかった。



この方、本当にフィギュアスケートがお好きなんだなと思いました。
フィギュアの魅力の核心のみに言及。
採点は抜きにして、修造さんばりにその魅力をきちんと語っていらっしゃる。
みどりさま位まで話をさかのぼれば女子選手を語ってもOKだし。
採点に触れてしまうと、記事にならないでしょうしね。

「王者」に関しても、いいとこ突いてるなあ、と頷きまくりでございました。
もしこのインタビューに、記事にした方の「編集」がかけられていないとすれば、フィギュアを語って炎上させることのない頭の良い方ですわね。
同じバレエ絡みが出発点であっても、どこかの大女優とは大違い。

続きは「Sportiva フィギュアスケート特集」に掲載だそうでございます。


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2015
04.12

修造さんのフィギュア愛

2日前の記事ですが。

 「羽生への取材はスリル」 松岡修造さんのフィギュア愛
朝日新聞デジタル 2015年4月10日21時57分

■伊藤みどりさんに書いた手紙

 フィギュアスケート(のキャスター)って、僕に本当に向いている職業だと思っています。米国にいた時に、見ていて好きだったのがフィギュアでした。当時は米国がすごく強い時期。非常にエンターテインメント的で、選手の思いが表現できて、銀盤をたった1人で滑るスポーツ。僕の好きなミュージカル的な要素もある。勝負だけど演じる要素が入るから、テニスにはない面があってより好きになりました。

 五輪ともなると、フィギュアはすべてがメンタルと言っていいくらい、緊張するスポーツじゃないかなと思っています。伊藤みどりさんは1992年アルベールビル五輪の時、オリジナルプログラムで失敗して「すいません」とコメントした。僕は米国にいて我慢できずに、すぐに手紙を書いた。「謝ることは絶対おかしい」って。僕の中ではそれくらい応援したくなるスポーツでした。

 フィギュア取材は2002年ソルトレーク五輪でも担当しましたし、フィギュア選手との対談本も出させてもらって、もっと好きになりました。僕が感じている面白さをテレビを通じて伝える役割を担う。こんな最高なことないなと。フィギュア選手の緊張感と、演じるというスポーツにはない要素をどうやったら伝えられるのか、ということを十数年間やってきました。

 特に注目しているのはアイスダンスのスケーティングです。スケーティングの良さがわかってくると、ジャンプとジャンプの合間が楽しくなる。しぐさひとつでも表現していたり、手をパッと振っていたりする瞬間に、僕はものすごく引きつけられる。

 これは好き好きですが、一番分かりやすいのは、ぐーっと長くいくステップ。あそこは誰が見ても、曲の中で一番盛り上がるところだと思う。選手が言うには一番きついけど、一番思いを伝えられるところ。そのステップがすごい細かいんですよ。ぎゅーっと止まって、クルクルクルと回る。僕が同じステップをしたら100回は転ぶでしょう。

 ジャンプも一つの魅力。できるかできないかという勝負感があります。一方、ステップは感じようとすることができる。感じるって、スポーツでは難しいんですよ。勝負だから。テニスの場合は、点が入ったとか入らないとか、こっちに打った打たないとか。その意味でフィギュアは最も感覚に訴えやすいスポーツだと思います。

 技と技のつなぎの部分にも注目しています。特に荒川静香さんのイナバウアーは、直接の点数にはならないと言われましたが、今は主流になってきた。審判が決めるものですから、印象や芸術要素も含めて最終的に加算されていく。テニスもそうですが、スポーツ自体が本当に進化している。フィギュアは練習量も多くなり、メンタルトレーナーもついてきた。ジャンプなら男子は4回転、女子はトリプルアクセル(3回転半)。昔では考えられなかったことが、今では常識になっている。選手の向上心と、観客がもっとこういう演技を見たいという期待度が、新しい技を作ったのではないかと思います。

■他にはない緊張感

 今はほとんどの選手が音楽の世界を表現している。羽生結弦さんが演じる「オペラ座の怪人」は、もう完全にミュージカルを見ているようです。彼の一つ一つのそぶりが、怪人のとらえ方になっているし、(怪人の)苦しみも含めて跳んだりはねたりする表現力がある。

 特に羽生さんはジャンプも本当にチャレンジしている。できるジャンプだけにしても勝てるわけですよ。でも「それが申し訳ない」っていう言い方を僕にした。今は羽生さんにインタビューするのは、僕にとっては一番スリルがある。この人は何を話してくるんだろうっていうくらい言葉の内容が飛び抜けている。

 アルベールビル五輪の伊藤みどりさんの時はテレビの前で完全に正座でした。今は放送席で見ていますが、五輪になると、ガッツポーズをするよりも「ううっー」って心配になるわけですよ。できたら見たくないというくらいの緊張感が来ますね。これが他のスポーツではないフィギュアの良さです。「ぐわっー」という叫ぶ感じではないんですよ。



フィギュアスケートを好きな人なら、修造さんの言葉の一つ一つに頷けることは多いと思う。
スポーツでありながら、ほかにない魅力を持つ競技。

ドラマの番宣とフィギュアスケートを一緒にして、キムタクと修造氏をキャスティングするという国別対抗戦。
修造氏にもキムタクにも罪はなかろうけれど、蛆と同じ道を行くテロ朝、国別の番宣もあざとい。

今季のワールドで、ロシアのトゥクタミちゃんが3Aを跳んだことはファンにとって大きな喜びだった。
ネット記事でも、「女子新時代の幕開け」という安い言葉が並んだ。

では5年前はどうだっただろう。

以下は2ページ目からの抜粋。

http://number.bunshun.jp/articles/-/19080

生島淳のスポーツ・インテリジェンス原論
2010/04/07
スポーツである以上、難易度の高い技にこそ高評価を!

 私が思うに、現状の採点の問題は、難易度の高いジャンプの評価が低いことにある。

 現状、トリプル・アクセルの基礎点は8.2。しかし浅田のプログラムを見ていくと、後半に組み込まれたトリプル・フリップ+ダブル・ループ+ダブル・ループのコンビネーション・ジャンプの基礎点は9.35になる。

 キム・ヨナのプログラムで目立つのは冒頭のトリプル・ルッツ+トリプル・トウループのコンビネーションで、基礎点は10.00。どの選手よりも高い基礎点をたたき出す。

 つまり、現状ではトリプル・アクセルに挑戦するよりも、コンビネーション・ジャンプの精度を高めた方が得点を稼げるのだ。

 このままではトリプル・アクセルに挑戦する選手は消えてしまうだろう。

 難易度の高い技に挑戦すること、それを奨励する採点システムであって欲しいと思う。なぜならフィギュアスケートは、純然たるスポーツだからだ。

今季フィギュアスケート界を振り返って見えてきたこと。

 競技面の方に視点を移すと、世界選手権の採点表を見ていて気づいたのは、キム・ヨナはプログラムの冒頭に大きく点を稼ぐ技を持ってきていることだった。おそらく体のフレッシュな時点で、基礎点に加えて加点を確実に稼ごうという戦略だったのだろう。

 対する浅田はトリプル・アクセルを前半に持ってきているが、なにせ基礎点がコンビネーション・ジャンプに及ばない不運と、加点がキム・ヨナに比べて少なかった。

 むずかしいのは、加点や総構成点に関して言えば、一朝一夕には点が上がらないということだ。審判団の選手に対する印象が大きく、これは選手が秋に始まるシーズン全体を通して、どんな滑りが出来るのか、それを常に印象付けておかなければならないことになる。

 その意味で、浅田は秋の出遅れがオリンピックまで響いてしまった気がする。

 フィギュアスケートの一筋縄でいかないところは、オリンピックや世界選手権は一発勝負ではなく、シーズンを通して、どんなプログラムを作るのか、どれくらいの技をどれほどの確率で成功させられるのか、時間をかけて審判団にプレゼンテーションしていくスポーツだということだ。

 
その過程はやはり一年ほどかけて国家元首を選んでいく、アメリカ大統領選挙の仕組みと相通ずる部分がある気がする。



5年前、生島さんが指摘した3Aに挑戦する選手は消えてしまうだろうという危惧はケロッと忘れられたようだ。
それはとても良いことだけれど、マスコミの報道の仕方には、私はいまだ疑問を禁じ得ない。

彼女がいたからこそ、トリプルアクセルの灯は燃え続けている。
彼女がいたからこそ、女子フィギュアはスポーツたりえた。





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2015
04.12

今日も1500ml弁当

Category: 日常のこと
先日、友人からプレゼントされた本

嫌がらせ弁当

今日も嫌がらせ弁当
ttkk (著)


弁当界のナンシー関か?

マツコをはじめ、似顔絵シリーズの激似っぷり。
缶コーヒー「BOSS」をはじめ、ドリンク海苔巻シリーズの恐るべきハイクオリティ。
チーズと海苔が、この方にかかると食用戯画と化す。

圧巻は永谷園のお茶漬け!
これが食べ物、しかも弁当箱に入っているだなんて、どんだけ?

最初の弁当、「気を付けろ!赤ずきん!」の下のセリフ、

「ママの口が大きいのはお前を怒鳴るためさ」

こんなこと言いながら、そのお弁当のかわいいこと繊細なこと。

作り方もリクエストに応じて載ってはいるが、ピンセットとか、ストローとか、キッチンばさみ等を使いこなすには、私の手などグローブ過ぎて参考にもなりゃしない。

それでもムスメさんたちのこと、垣間見える日常とともに、ほっこり楽しく読ませてもらった。

どのページも、お弁当箱が小さくて可愛い。
お弁当の中身も食材がちゃんと載っているのだが、何がどんな風に使われているのか解読するのが大変なほど凝っている。

弁当箱が、小さい・・・可愛い・・・ぃいいいい。
最後の卒業証書弁当は特別だったろうけれど、あれでも、私には普通の量に見えてしまう。

本とは全く関係ないのだが、八丈島の話というのが私には、またツボである。

「八丈島のきょん!」をご存じない方には申し訳ないが、
山上たつひこによる「がきデカ」の一連のギャグは、土田よし子の「つる姫じゃ〜っ!」同様、私の「溺愛世界」であった。

毎週、チャンピオンとマーガレット、のちにマガジンも加えた同時買いを可能にしたのは、ひとえに姉の懐が私より豊かであったおかげだ。

・・・話がそれた。

「今日も嫌がらせ弁当」を贈ってくれた友人の気持ちが、私には痛いほどわかる。
お互い、この春から本格的に毎日弁当を作る羽目になったからだ。

入学式の夜、弁当のおかずを買いに行ったスーパーでぎょっとした。

「これまで使ってた、どでかい弁当箱、スヌーピーのやつだった!」

慌てた。

うちの場合、普通にデカい弁当箱では、部活に対応できない。
850ml入りの弁当箱をご飯用に、650ml入りをおかず用に、1個ずつ用意した。
計1500mlの弁当箱を、これから毎日埋め続けなくてはならないのかと思ったら、帰り道の足がずん、っと重くなった。
たぶん、しばらくすると、これに捕食用のおにぎりも必要になる。

米、米がまず大量にいる。
おかずは冷食もありだが、あれはお腹に溜まらない。
息子用の弁当は、食べ応えが命である。

まず骨付きの肉。
鶏肉以外は油がきつくて嫌だというので肉は鶏の手羽先、手羽元が基本。
オーブンで焼くと油も落ちてちょうど良い。
卵焼きなどの「ふんわり系」は食べ応えがないので茹で卵。

春は野菜が豊富なので助かる。
スナップエンドウ、さやエンドウ、少し値は張るがまだブロッコリーが使える。
アスパラガスにこれからはオクラも出る。茹でればいい。
プチトマトは甘酢につけておく。

芋、大根、豆類、根菜類の煮物も重宝する。
何しろ腹もちが良い上、運動の邪魔にもなりにくいらしい。
キュウリも大きく切って入れると噛みごたえがあると息子は言う。

ひき肉は油が多くて嫌だと言うのだが、豆腐ハンバーグなど作っている暇はない。
夏場以外は厚揚げでも焼いて入れておこう。
デザートは枝豆だ。
豆は腹が膨れていい。

850mlの弁当箱は、それ単体では日の丸弁当である。
私が反抗期の息子に嫌がらせをしたければ、
850を一個持たせれば事足りる。

この本の「嫌がらせ弁当」がどれほど素敵な弁当か、おわかりであろう。

1500mlを埋める辛さに心折れそうになったら、この本を眺めよう。
しばし夢の弁当箱にうっとりしてから元気をもらおう。

すでに息子の部活動は始まっている。
弁当作りは土日も関係なく続く。

今日の練習試合では早速、頭を強打して先ほどまで休日夜間診療でCTを撮っていた。
息子が頭を打っていたころ、私とオットはパッツンパツンになった練習着で、腹も尻も飛び出ている息子を目撃したので、慌ててスポーツ用品店に駆け込んでいた。

こんな日常である。

フィギュアスケートでうっとりしたくも、なるではないか。






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2015
04.07

トリツカレ男

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先日、20代と50代の男性が2人、
「この本、良かったですよね。」
「ボク、この人の本大好きなんですよぉ。」

女子トークばりに語っていたのをじっと聞いていた。

「トリツカレ男?」

無題

トリツカレ男 (新潮文庫)
いしい しんじ (著)


本の帯には、「佐藤健さん大推薦!『男の中の男』とは何かを主人公に教わった。」とある。
ラブストーリー、だという。100%の。

忙しい最中、読んでる場合ではなかったが、あっという間だった。

童話?寓話?
なんでしょう?
ちょっと謎があったり、
ラブストーリーには間違いないんだけど、「love」の意味が広義な気がした。

嫌な奴は出てこない。
主人公ジュゼッペがどんなに変わっていようと、町の人々は皆彼を愛している。

色んなものに夢中になり、尋常でないほど凝ってしまう男。
彼がトリツカレた数々のものは、話が進んでいくほどに、うまくかみ合っていき、
愛した人の心を救う。

自分がトリツカレていたはずの男が、いつしか憑りつかれていた、というちょっとしたひねり。

愛は、無償。
愛する人が気が付かないところで、その人を思い、行動する。


この数週間、私は何しろ、しなくてはならぬあれこれに追われていた。

チケットはあるのに、スーツケースは空のまま。
何の準備もできていなかった。

休暇を申し出たのさえ、出発前日。

疲れがピークに達していたので体調もすぐれず、
友人にはヘタレメールで「もし行けなかったらごめんね」と書く始末。

行って帰って来れたのが奇跡のようだった。

家に戻り、宅急便で旅先から送った荷物を開けた。

その時、ふと、相手にそれとは気づかせない深く、優しい「トリツカレ男」の愛をそこに見た気がした。

スーツケースには、友人達が気遣ってくれたお土産が沢山入っていた。

平日に出発した私達がやっと休暇を取ったのと同じく、忙しい彼女達も、仕事を休んで待っていてくれた。

本当に来られるのかどうか、ギリギリまでわからない私たちのために、食事の予約を取り、舞台のチケットを用意し、他の友だちにも連絡して、待っていてくれた。

ほんのわずかな時間を、共に過ごすために彼女たちがさりげなくしてくれたどれもが、実は大変なことだった。
大変だとは思っていなかったも知れない。
それが愛、だから。

ペチカがトリツカレ男、ジュゼッペの本当の姿を知っていき、彼への愛を自覚するまでは走るがごとき筆致だった。

与えられた愛情に気が付くのに時間は関係ない。
一瞬のうちにすべてを悟ることだってあるのだから。



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