2014
11.30

お茶の時間

Category: 日常のこと
今日の午後、集まって何やかやと話に花を咲かせていたメンバーの最高齢者はつる子さん。

昔から美人の誉れ高く、90歳ほどにはなっているはずだが、今もそのすっきりと美しい目鼻立ちは健在だ。
今となっては、彼女の正確な年齢など、皆どうでも良くなってしまった。
お嫁さん曰く、軽い認知も入っているそうだが、元々すっとぼけた人だったので、長年の付き合いの私たちにとっては今も昔も大した違いはない。

若い頃から綺麗だ綺麗だと言われ続けてきたつる子さん。
なのに自分の美貌に頓着がない。
その場の誰よりも美しいのはいつも当たり前だったが、彼女にはそんなこと、常にどうでも良いことなのであった。

流れのままに、自然に生きる。そして諦めがよいつる子さん。

大事な用があるのにデイサービスの人がそれを忘れて、「ブドウ狩り」に連れていかれてしまったりする。
おかげで彼女は大事な席に出席できなかったのだが、「連れていかれちゃったからねえ、ブドウ狩るしかないよねえ」

お嫁さんは消えた「つる子」探しに奔走していたが、ご本人は飄々としてブドウを大量に「買って」来た。

さて、今日盛り上がったのはつる子さんが、何十年も昔の国体の折、天皇陛下の前で踊りを披露した話だった。
つる子さんの立ち位置は陛下の正面あたりであったという話であった。
勿論その時の「陛下」も、今上陛下ではない。

90歳くらいの「つる子さん」、その何十年前でさえ、すでに妙齢だったはず。
その時披露した踊りがどのようなものだったかは定かではないが、
「つる子さんが、陛下の前でセンターを張った。」という話は、私たちにはオオウケだった。

つる子さんに、「センター」の意味を説明するために、その場で一番若い「マリコ」が頑張った。
AKBくらい紅白で知ってるだろうというところから話を始めるが、つる子さんは笑い転げているばかり。

つる子さんにとって、東京オリンピックでさえ「この前」なのだから、「わたしらそんなの記憶がないよっ!」と言うのは野暮というものである。

推定90歳超のつる子さんを先頭に、次の高齢者は70代のヨーコ。

ヨーコは、自分と私たちの年齢の区別がつかない。

別にボケてはいない。
ただ、ヨーコさんと自分の娘、そしてその娘のちょっと先輩の私が、みな同じに思えるらしいのだ。

同じだったのは卒業した学校だけだよ。

でもそんな理屈はヨーコに通用しない。

「あの時あんなことあったじゃないよ。先生が、一緒だったでしょ?」
って、一緒なわけねーよっ!

とは言いながら、つる子さん、ヨーコ、そして私たち更年期シスターズとちょっと若いマリコ。
なぜだか気の合う仲間なのであった。

NHK杯やらフィギュアスケートやら羽生選手の話題でさえ、「そういやこの前のオリンピックに可愛いジャネット・リンって子がいたねえ。」の一言で遠くへ吹っ飛んでしまう。

お茶菓子の饅頭を手に、まだお元気なお仲間や、もうアッチの世界に旅立たれた知己の方々の話もまぜこぜになりながら、私たちは時間も年齢もぶっ飛んだ会話を楽しんだのでありました。





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2014
11.27

小鳥はとっても歌がすき

Category:

小鳥の歌  昭和29年(1954)
 1  小鳥(ことり)は とっても 歌(うた)がすき   
    母(かあ)さん呼ぶのも 歌で呼ぶ
    ピピピピピ チチチチチ ピチクリピイ     

 2 小鳥は とっても 歌がすき
   父(とう)さん呼ぶのも 歌で呼ぶ
   ピピピピピ チチチチチ ピチクリピイ



この曲の作詞者、与田凖一さんは、児童文学者であり、少年少女のための詩や童謡を多く書いた。
同郷の北原白秋の門弟であった。
あの島谷ひとみがカバーした「亜麻色の髪の乙女」の作詞家、橋本淳氏はこの与田凖一さんのご子息である。

私が今日読んでいたのは与田さんの詩曲集「野ゆき山ゆき」。

私はマザーグースがとても好きで、若い頃に覚えたものは今も何篇もそらで言えるのだが、あれも歌だったから忘れないのだろうと思う。
与田さんの作品も基本は童謡だから当たり前だが、詩編のリズムも美しいと思う。

「野ゆき山ゆき」は詩曲集というが、物語やエッセイ風な短文もあり、結局一気に読み切ってしまった。
この人の書く詩は優しく、懐が深い。
ジャンルと言ってよいのかどうか、内容も非常に多岐にわたることに驚く。

先日からしばらく童心を取り戻すつもりで椋鳩十を読みこんでいたので、全集によってはほとんどの解説を手掛けておられる与田さんの解説も読んでいた。

椋鳩十の童話に加え、解説がまた素晴らしかったので、興味をひかれたわけだ。

どの詩も味わい深く、何度読み返しても飽きないのだが、驚いたのはこの中に「さかんな季節のなかで」という一篇が含まれていたことだ。

小川未明さんが亡くなられた時のことが綴られている。

小川未明。
今はもうこんなにも美しい日本語で物語を紡ぐ作家はいないだろう。

私は与田さんが書いたこの詩の中に、未明が残した足跡を思いがけなく確認したのだった。

未明の葬儀には、二人のロシア人作家の花束と、哀悼の言葉が送られたという。

 「あなたの童話は
諸民族の将来にまで永くのこって、
かぐわしい光彩をはなつでしょう。」
 



「よるくま」の作者、酒井 駒子さんが素敵にリメイクされていた「赤い蝋燭と人魚」。

将来に永く残すことのできるよう、読み継ぐことをしていかなければと、背中を押されるようだった。

与田さんが残された詩曲も、もっと歌い継がれていくと良いと思う。

小川未明に手向けられた言葉をそのまま、与田凖一という詩人にも捧げたい。



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2014
11.18

婚約しました

Category: sherlock
先日、用があったので以前の職場に寄った。

新しく入ったという可愛らしいイギリス人の女の子は楽しい人で、話し始めて3分ほどで、私に爆弾ニュースをもたらしてくれた。

 「あら、好きなの?シャーロック。そういえばベネディクトは婚約したわね」

なんですと?

え?私、いつプロポーズされたのかしら?

え?女優さん?

私が仕事とスケートにかまけていたからって、そんな!!!!!!


お相手と二人の共演シーンはこちらのようです。

bcs.png

ファンは総じて歓迎し、彼等を祝福しているようです。

私は今日も、出勤前にライベンバッハ・ヒーローの冒頭を繰り返しうっとりと眺めております。
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2014
11.15

ロステレ、私の知らない小塚選手

今季の小塚選手のプログラムはとても良いのではと思っていたら、やはりジャンプをとにかく降りるところまでいくと特に、本当に素敵でございました。

タンゴの中でも、このくらいの選曲が彼には丁度いい感じなのでは。

いつもちょっとだけシンプルすぎ?と思っていた衣装もピシッと決まって、この表現はチープで使いたくなかったんだけど、色気があって魅力的。

ってか、上半身の使い方、首、肩、腕、すべてが別人のよう。

ぎらぎらした若いもんとはまた違った、大人の雰囲気が出てまいりました。

私が見てきた小塚選手とは全然違う印象に、またしても自分の見る目のなさを痛感したSP。

これで足も万全になって、ジャンプにキレが出てきたら・・・。

楽しみは先にとっておくので、自分の身体と折り合いをつけながら、FSも頑張ってくださいっ!としか言いようのないロステレSPでございました。



動画主様、感謝してお借りいたします。



ところで、中国杯のあの事故のことなどなかったかのように何も載っていないInternational Figure Skatingのサイトですが、今季ワールドの表彰台に乗る男子選手3人を予想する投票ってのがあっておりました。

小塚選手が候補に挙がっているばかりか、4番手!

skater vote



thankyouvoting.png


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2014
11.08

王者と呼ばれるに足る男

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2014
11.02

スポンジ・ブラウン

さて、ブラウンといえば、神父さまだけではなく、大好きなフィギュアスケーターにもいる。

ジェイソン・ブラウン君がスケアメの後の電話インタビューに答えた記事がこちら

http://www.goldenskate.com/2014/10/jason-brown/

It’s all about ‘pacing’ for Jason Brown
Jason-Brown_CS1.jpgPhoto © Melanie Hoyt

スケアメの3Aコケについて
“I did fall, but it’s all part of that growing experience,” he said. “I had a few slips after that, but I was fighting through the whole thing and I wasn’t going to let that stop me. I’m really excited about that recovery, and it makes me that much more excited about the growth to come with the program.”


今季の評価について

“It’s really, really cool!” he said, regarding the high marks he received so early in the season. “I work skating skills every day. I work on transitions and every single component mark every single day for hours. I’m really working on the technical mark as well, and trying to integrate it into becoming a really full-rounded skater.”

ネーベルホルン杯で優勝した時の評価について
“That was just scratching the surface in Germany, so to put up a score like that in the component mark just makes me feel so excited, because there is so much growth,” he said. “My coach and choreographer are just so excited to watch the programs develop and work on them, because there is so much more I have to offer.”

今季ネーベルでも回転不足をとられるジャンプがいくつかあり、それが冒頭の3Aにも及んでいることについて
“I try not to give it any negative thought, because I do clean jumps every day,” he said. “I know how to do a clean jump. It definitely gives me that excitement in that I left so many points on the table. It’s all about the improvement and it’s so early in the season. At the beginning of the year, you just want to put out a program and hope that it does well and as the year goes on, just developing that program. I look at it in a positive light.”

By Paula Slater



ジュニアから昨年、シニアの大会に出たのは棄権したライサチェクの代わりだったと記憶している。
いきなりネーベルホルンでブレイクし、一気にGPS、全米を駆け上がり、OP出場を果たした。

彼のスター性のゆえか、私はすっかり思い違いしていた。
彼はベテランでも、追われる立場になったわけでもない。
今シーズンも始まったばかり。
コリ・アデ コーチと振付師が、彼をもっともっと上に引き上げるため、現状に満足させない。
彼が目指すのは、スケートにおけるオールラウンドプレーヤーなのだ。

故郷、シカゴで開かれたスケアメで確かめた、自らの「リカバリー力」。
冒頭の3Aでの失敗を、他のエレメンツすべてを最高のレベルで滑ることで見事に演技全体としてのクオリティーでカバーした。
PCSで、しっかり評価された。

昨年までわからなかったことが今はわかる。
リンクの上でもそうでなくても、どんな大会のどの瞬間にも、常にトップであることを意識する。
その場の自分を良いペースに持っていくこと。
そのためにペース配分する、いつ、どの時にオンとオフを使うのか、

「昨年僕はスポンジだった。自分が経験したすべてを吸収し、今年はそれをあふれ出させる。何が有効で何がそうでないのか、見極めるんだ。」

ジャンプに回転不足がつけられ、技術点が伸びないことについても、「ネガティブな考えは全く持っていない。練習では毎日きちんと飛べているし、どうやったら正確に飛べるか僕はわかってる」と言う。
彼の今期のピークは世界選手権。
クワドも毎日練習を重ねている。

なんというか、焦りがないように読める。
やるべきことは、やっているという自信が彼をそうさせるのか。

ジェイソン・ブラウンが氷上で見ているものを熱狂させる魅力は何なのか、一番知っているのが彼自身なのではと思う。

彼は「クワドがなければトップになれませんから」的なことをこのインタビューでも言っていない。
ただ、去年とは違ったアプローチで、プログラムを完成させていくのに、1シーズンをかけ、世界選手権に照準を合わせていることはわかる。
四回転を「自分のレパートリーに加えることを楽しみにしている」とは言っている。
四回転は、あくまでも「レパートリー」の一つであり、「クワドがなくては」という悲壮感は彼には見えない。

焦っているのはファンである私の方だけで。
勝手に心配していたわけである。

JBは、進化している。
次はロステレコム。

・・・やっぱり、楽しみにして、見ちゃうんだろうな。
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2014
11.02

「まず君自身を救え」

Category: TV番組
さて、連休なので、またゆっくり見ることができる。

AXNミステリ 「ブラウン神父」である。
続けて見ると、わきを固める様々な人間模様が移り変わったり、深まったりで味わい深い。
救いがある探偵物語はいい。

原作を数冊読んだはずなのに、全く思い出せないところがすごい。
確か小学生、高校生でも読んでいる。
昔の私にはチェスタトンは暗いイメージしかなく、1,2冊読んで終わったのだろう。
好きなものは何度でも読めるしハッキリ覚えているのに、これは図書館で一回きりコースだったわけですな。

私はカトリックの学校だったので、あの当時、神父様や聖書のお話は、もうお腹いっぱい、な気持ちもあったのかもしれない。
そのくせ今になってみると、英語を教えてくれた、大好きだった神父様の暖かくて痛い握手も、独特のお爺さんっぽいフガフガした英語も、アメリカ人っぽい大らかさもひどく懐かしい(私の恩師である神父様は中西部の出身だった)。

英語が大嫌いで、毎週日曜日は泣きながら次の1週間分の予習のために辞書を引いていた。
ドラマの中で、あんな風に辞書を嬉々として調べる村岡花子先生は、私にとって理解の外である。
単語を覚えるのがあまりに苦手で、辞書を引く時間が世界で一番無駄だと思っていた。
今もそう思うので、ネットの辞書が大好きなんである。

ところが、私の英語はある日、小さな器からあふれるように口からついて出始めた。
まるでドラマのブラウン神父のように大柄な、神父様の授業中。
初めて、言いたいことがきちんと伝わったのが、神父様の表情でわかった。
日本人のシスターたちの、理詰めの英語の授業では感じたことのない不思議な感覚だった。
あれほど英語が嫌いで苦しんでいたくせに、先生方の勧めでそのまま進学してしまった後悔で、押しつぶされそうな時だった。
あの神父様の授業がなければ、学校なんてとっくにやめていたと思う。
彼は、授業中でさえ生徒を救い、導いた。

テレビ版のブラウン神父に特別な愛着を感じるのは、そんなことがあったからかもしれない。

多分、私にはテレビシリーズで十分な気がする。

すごく、面白いから。
原作とはキャラ設定が違うようだし。
でもきっと、いずれはまた読むに決まっているのだけれど。

何しろ、救いがあり、ユーモアがある探偵物語はいい。
ブラウン神父もイギリスの地方の平和な村で事件が起こる。
私はミス・マープル物も原作の短編が好きなので、どちらかといえば、ブラウン神父の教区の人々の物語の方がしっくりくる。
時々出てくる怪盗フランボウや村の教区の人々のヒミツもスリリング。

探偵は一人じゃつまらない。
相棒がいたり、仲間がいたり、どこかで誰かから命を助けられながら、事件を解決している、そんな話の方が楽しい。

ブラウン神父は事件の謎を解くことだけを解決だとは思っていない。
犯人を目の前に、「まず君自信を救え」と話すのだ。

このブラウン神父に、ぜひ、名探偵エイドリアン・モンクも、カウンセリングしてもらいたいもんだと思ったりする。


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