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老嬢の鼻眼鏡

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Category本 1/4

シブタニ兄妹がジュニア向けミステリを出版!

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アレックスとマイアのシブタニ兄妹のビッグニュースが。.@MaiaShibutani and my first book, KUDO KIDS: The Mystery of the Masked Medalist is out in paperback today! We’re so proud to share this story with young readers all over the world and especially with the AAPI community. #BookBirthday pic.twitter.com/Mez1oDzcKk— Alex Shibutani (@AlexShibutani) April 6, 2021 フィギュアスケートの平昌五輪アイ...

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「ハッシュタグ」という呪縛

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「文藝春秋4月号」を読んでいると最後の方で「文藝春秋digital」からウェブで人気の記事が載せられたページに行きあたった。その記事のタイトルは「ハッシュタグを脱ぎ捨てて」記事を書いた人は2021年3月1日に記事が配信された頃まで、高校生だった。この記事が私の興味を引いたのはその小気味よく刺さる気持ちの掬い取り方だけではない。「映画 えんとつ町のプペル」について言及した部分だった。ちょっと抜粋してみたい。不透明...

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ゴリオにとってのクララとは

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以下はカズオ・イシグロの「クララとお日さま」のネタバレが含まれると思われますので折り畳んでおきます。拙く無知なごく私的な感想です。「クララとお日さま」の読後の興奮が冷めやらない今自分のための記録として書いています。...

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「クララとお日さま」カズオ・イシグロ

頸椎症(ヘルニアという程でもないらしい)でこのひと月くらい、文字通り首の回らない生活をしていました。仕事に行くどころか途中肩揉み機でゴリゴリやってしまった故揉み返しで痛みが強く痛み止めの注射を一本くらい打っても効かないくらいT^T来週からようやく通常通りの勤務に戻る予定です。さてそんなこんなで発売日に受け取れなかったカズオ・イシグロの新作「クララとお日さま」をようやく書店に引き取りに行き読み終わった...

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私の推しは生き続ける

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文藝春秋3月号を読んでいる。小川洋子さんの「からだの美」第7回は「フィギュアスケーターの首」。髙橋大輔の鎖骨をこんな風に語るとは、小川さん素敵。多分ページが足りなかったくらいじゃないかしら、唐突に終わった文章にちょっと笑ってしまった。さて今号の文藝春秋といえば、もちろん芥川賞受賞作の全文掲載と、選評だ。私は本のあとがきや解説と同じように本の選評やレビューも大好物。候補作の、それぞれ同じ作品を読んで...

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電子元年

2020年は歴史の教科書に載る年になるんでしょうか?31日なのに掃除もそこそこ、料理は適当なまま放りおき、自分の1年を振り返ってみたいと思います。世間一般の常識から常に遅れること10年以上。今年は私にとって「電子元年」でした。視力が弱くなったこともあって漫画発掘のために電子書籍に手を出し課金に次ぐ課金。私の場合、生業としての仕事の1/4(適当)は「読書」なので調子に乗りました。「ナナのリテラシー」/鈴木みそ電...

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『最後の講義 映画とはフィロソフィー』大林宣彦

『最後の講義 映画とは〝フィロソフィー”』大林宣彦/主婦の友社NHK『最後の講義』の完全ノベライズです。番組ではカットされた部分も全て収録。大長編『花筐』を撮り始めた矢先に受けた肺がんステージ 4の宣告。病を『得た』大林宣彦監督が次世代に残した言葉の数々には実に多くの映画人、作品の名が出てきます。生きている人、すでに別世界に逝かれた人。それはもう賑やかなほど。その賑やかさは何かあの世とこの世を繋ぐ葬列の...

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『怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか』

『怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか』黒川伊保子/新潮新書言語学、811音声、音韻の本ですね。ものすごく面白くて、でもざっくり説明できない程度には難しい。聖母マリアのM音のまろやかさ。赤ん坊が発する完璧な英語ネイティブスピーカーのM音。著者はことばの音の潜在意識を追求する、元はAI研究者です。『楽器の音や色や匂いと同じように、子音Hを聴いて感じる印象の質、母音oを聴いて感じる印象の質もクオリア(印象の質、意識の...

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『10年後に食える仕事 食えない仕事 AI、ロボット化で変わる職のカタチ』

『10年後に食える仕事 食えない仕事 AI、ロボット化で変わる職のカタチ』渡邉正裕/東洋経済新報社高校3年生以上に向けて書かれたという本書。読みやすいです。この本を勧めてくれた方から「あなたの仕事なんて10年後にはありませんよ」なんて言われましたが、読むと随分違う印象を受けます。『人間の強み=A Iの弱み』となれば、私達が20年後を見据えて磨くべきは対人スキル、コミュニケーション能力ではないのでしょうか?顧客...

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「ボーイミーツガールの極端なもの」

『ボーイミーツガールの極端なもの』山崎ナオコーラ/イーストプレスいやいやいや、この連作短編、大好きです。72歳、48歳、21歳の女子3人が暮らす清澄白河にある古民家。叔母と姪とその義理の娘3世代が共に暮らしているところから物語は始まります。主人公たちがそれぞれ他生の縁でつながっていくのですが。彼らに似たところのある見たこともない変わった風体と名前のサボテンが各話に写真付きで紹介されるんです🌵写真の本の帯を見...

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過剰な「正しさ」のない世界

独立系の書店を開いているC子ちゃんと「文豪ストレイドッグス公式国語便覧」の話をメッセージでやりとりしていた。彼女のおしゃれな店には似つかわしくないが太宰治高校1年生の時の直筆ノートの写真が資料に載せてあるのがツボだし「原文で読む中原中也」とか。『桜の森の満開の下』なんて、ページの下に付けられたキーワードは『絶対的孤独』。『文豪ストレイドッグス公式国語便覧』/KADOKAWAこの国語便覧だけで2016年から既に9刷...

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「晴れ、時々くらげを呼ぶ」のハイウェイ

連休はあっという間。ゆっくり休んだ連休明けに仕事から帰って1冊読んだのがこれ。「晴れ、時々くらげを呼ぶ」鯨井あめ/講談社2020年、今年の6月に出版された本。こんな厄年にも本が出版されていろんな人の手を経てこんな場末にも(我が家です)届くなんて。なんだかとても嬉しかった。第14回小説現代長編新人賞を受賞、現役大学生による青春小説。禍々しいほどの帯に書かれた作家たちの言葉と書店員のオススメ評。これさえなけれ...

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ピンポイントで手に入るものはポイントの集合でしかない

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密林サイトでジャケ買いしそうな本をKindle unlimitedで見つけて読んでみた。ジュブナイル向けの短編ミステリでシリーズもの。連作なので隙間時間に読むのにはちょうど良い。まあまあかなそう思ってタブレットを閉じたもののどうにもおかしな感覚が残り気持ち悪くて密林のアイコンを開いて読んだばかりの本のレビュー欄を読む。曰く>主人公の前向きさに感動。>生き直すことができて良かった。>ミステリとしては普通だけど面白い...

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『猫のパジャマ』文庫版

完璧な短編集というものが存在するとしたら私にとってそれって、この本じゃないかしらん。腐女子的漫画風に言えば『好きすぎて萌え死ぬ』そんな感じ。ブラッドベリ自身がフィッツジェラルド(グレートギャツビーの作者)を妄想するほど愛してるくだりも、現代日本において翻訳すればこれはもう萌えとしか言いようがないのではないだろうか?レイ・ブラッドベリが亡くなる前に出版された『猫のパジャマ』。この表題作は2003年、1920...

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『麦本三歩の好きなもの』

『麦本三歩の好きなもの』住野よる/幻冬舎表紙がほんと、可愛いです。本の帯に『住野よる史上、いちばんキュートな主人公!』って書いてあったので読んだんですけど。いちばんウザかった。レビューに『三歩は好きになれないけど、最後に先輩が三歩の嫌なところ言ってくれてスカッとした』などと書いてあってあんなの『嫌なところ』どころか『うらやま』なんじゃないかと納得いかず。結局みんなあれですよドジでマヌケで大食らいで...

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『富士』と『富士日記』

今、武田泰淳の「富士」と武田百合子「富士日記」(どちらもページ数が半端ない)の併せ読みという長い旅に出ているのですが『富士』の中の自然や動物、生活の断片が奥さんの百合子さんの『富士日記』で描かれる生活日記記録と微妙にリンクしていて『富士日記』でチキンラーメンとか普通に食べてるんだなあと思っていると『富士』の中で主人公がリスに与える餌がインスタントラーメンだったりするのでおおおおお、ってなるわけです...

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写真雑誌

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National Geographic 日本版の8月号。特集はズバリ『パンデミック 人類はどのように感染症と闘ってきたか?』写真の力はすごい。息を飲んだ。世界のどこか歴史のいつかの話がこんなにも身近になってしまったからだろうか。まるでエジプトのミイラのように厳重にくるまれたインドネシアの病院に安置されたコロナ感染が疑われる患者の遺体の写真。どの写真も驚きだけれどこれが今の話なんだからそしてひと事ではない話なんだから。...

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『アガサ・レーズンの困った料理』

『アガサ・レーズンの困った料理』M・C・ビートン/原書房主人公アガサは、押しが強くガッチリ体型、バツイチ・美人でもなく、色気ゼロ、料理ベタ。ずるいし可愛くないしのないないヒロイン。そんなアガサの素人探偵シリーズ第1弾がこの『困った料理』です。イギリスの労働階級の両親から教育の機会を奪われ働きに出された彼女は、英国1美しいと言われるコッツウォルズの村で暮らすことを夢見て生きてきました。やがてPR会社の経営...

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「りぼん」の付録

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月刊誌「りぼん」の付録が話題になっているらしい。現在連載中の結婚をテーマにした漫画と結婚に関する情報誌「ゼクシィ」がコラボして実現した画期的な付録。ネット上で粗めの画像をよくよく見れば「理想のプロポーズの言葉」「結婚を認めてもらいたい人の名前」「結婚式で流したい曲」「結婚式に来てもらいたい人の名前を書いてね!」などなど「理想」を書き込めるその付録はまあ、一枚のファンシーな「紙」なわけで。あ、「りぼ...

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『二十日鼠と人間』

Wikiより 『二十日鼠と人間』(はつかねずみとにんげん、Of Mice and Men)は、1937年に出版されたジョン・スタインベックの小説。世界大恐慌時のカリフォルニア州が舞台で、2人の出稼ぎ労働者ジョージとレニーの悲劇の物語である。題名は、スコットランドの詩人ロバート・バーンズの「To a Mouse」という詩から引用されている。 ジョン・スタインベック/新潮社ここ数回、コメント欄に真央さんに対する思いを打ち明けていかれるお...

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『カキフライが無いなら来なかった』

『カキフライが無いなら来なかった』せきしろ・又吉直樹/幻冬舎又吉直樹とせきしろのコラボ俳句本。『五七五の形式を破り自由な韻律で読む自由律俳句を、妄想文学の鬼才せきしろと、お笑いの鬼才「ピース」又吉が多数放出』と文庫本の裏書きにある。『オハヨウが言えなかったサヨナラは言おう』この句の後で語られる友人『ヒラ』への思い。『母親に良いことだけ伝えてしまった』ボソリとした呟きにも似た『俳句』が、時折可笑しく...

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知りたいの

https://www.instagram.com/p/CCmtqy3nTiq/?igshid=14ydnqylfjyw2フィギュアスケーターのネイサン・チェンは昨年度の世界選手権覇者ですがアメリカのイェール大学の学生でもあります。そのネイサンがレイシズム、レイシストについて学ぶために読んだ本についてインスタにあげみんなの意見も聞かせてよ的相変わらずハンサムな投稿(なんだそれ)をしていますね。このインスタを読んでもネイサンの短い言葉には熱がこもっていて勉強...

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『名作なんか、こわくない』

私は読書家ではないのでわからないけれど。本を読むと勉強になったり何かためになるんでしょうか?病気になったりした時に読む医学書やエクセル関数の裏技なんかの実用書は別として。先週も誘われるままとある作家の研究者とガチなファンの集まりやzoom読書会大真面目な読書会と続け様に立て込んで。何となく行かざるを得ずみたいになってしまうのは意志の弱さなのかなんなのか。作家ファンの集まりというのは不思議なもの。故人な...

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『誠実な詐欺師』トーベ・ヤンソンの自分語り

『誠実な詐欺師』トーベ・ヤンソン/筑摩書房フィンランドに生まれたトーベ・ヤンソンはご存知あのムーミンの作者。ムーミンを描く筆を絶った後も多くの小説を書いた。『誠実な詐欺師』は1982年の刊行。本の表紙はヤンソン自身の手になるもので。描かれるのは赤頭巾のように赤いマフラーを頭から肩に巻き赤いブーツを履いた女性。連れているのは大きな、まるで狼のような犬だ。これは本書で『詐欺師』を演じるカトリだろう。名前を...

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トキワ荘グループの末裔『萩尾望都と竹宮恵子 大泉サロンの少女マンガ革命』

『萩尾望都と竹宮恵子 大泉サロンの少女マンガ革命』幻冬舎/中川右介『大泉サロン』というのはざっと言えば少女マンガ版『トキワ荘』のことで1970年代、東京都練馬区 大泉学園駅から徒歩20分ほど。そこに建つ二軒長屋が『大泉サロン』だった。のちに『花の24年組』と呼ばれた少女マンガ家達を中心に彼女たちがどのように集まり何を目指し何を成し遂げてきたのか子供の頃から読んできた少女マンガの点と点がつながっていくように...

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『二人がここにいる不思議』

『二人がここにいる不思議』レイ・ブラッドベリ/新潮社雨は九州から今岐阜県を中心に恐ろしい程の勢いで日本を侵食している。遠方の友人知人から連絡をもらえるのは嬉しいけれどコロナの時といい明るい話題で旧交を温める方が本当は良い気がする。雨で思い出す小説といえばレイ・ブラッドベリの短編「長雨」。ブラッドベリなら今回は別の短編集で。スティーブン・キングがややこしく語ったことを要約すれば“唯一無二の存在“だと言...

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『遠い山なみの光』

『遠い山なみの光』カズオイシグロ/早川書房『信頼できない語り手』Unreliable narratorはカズオ・イシグロの特徴的語りの技法だという。Wikiによればこれは叙述トリックの一種であのクリスティの『アクロイド殺し』なんかがそうなわけで。その『信頼できなさ』がよく現れたノーベル賞作家カズオイシグロのそれはそれは暗いデビュー作『遠い山なみの光』。イシグロの生まれ故郷が舞台。以下めっちゃネタバレしてますのでご注意を。...

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『この夏のこともどうせ忘れる』(老人だからってわけじゃない)

深沢仁/ポプラ社この本はジャケ買いもいいところで。装丁、というか表紙の絵。そしてこのタイトル。4月に読んでこちらにもチラッと書いた本です。表紙からもわかるように登場するのは高校生が中心で。高校生の夏休みが爽やかでもなく夢にも向かわず。ただじっとりと湿度の高い日本の夏の重い空気に沈み込みそうな若さ。まだ生まれて2昔にも満たない彼らの人生の早い時点で負ってしまった傷。傷だという認識もないままそこから歪ん...

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『この年齢だった!』

『この年齢だった!』酒井順子/集英社27人の女性達の人生のターニングポイントになった『この年齢』に焦点を当てつつ酒井さん独特の切り口が冴える1冊。このタイプの本は他にもあって面白かったのは『そのときあの人はいくつ?』稲田雅子/小学館これも年齢に焦点を当てたショートショート偉人伝です。この本の方がより年齢のみにポイントを置いているのでその年齢で起きた出来事がスコーンっと入ってくる感じ。この本、ちょうど昨...

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応答機

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私の読書アンテナはちゃんと応答しているんでしょうか。よくわかりません。6月19日は桜桃忌。ということで久しぶりに『桜桃』と『ヴィヨンの妻』を読みました。どちらも短編ですからねサクッと読めるわけです。この年齢になって読むとやっぱり随分と違います。太宰は37、8歳で書いてるわけでしょ驚きです。うちのオットも定年が見えて来て。サラリーマン的悲哀であったり年齢を重ねることで頑固さに拍車が掛かったりそれはお互い様...

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黒の下から青ートルーマン・カポーティ初期短編集

去年の夏の終わり思いがけず『おっさんずラブ』で牧凌太を演じた林遣都さんの演技に驚いてうっかり沼にハマった気でいたのですが。今月号の雑誌ダ・ヴィンチのBL特集を読んでまたびっくり。漫画も映画もこんなにあったんですね。しかも大昔の『少年』の枠も無くなっていて。竹宮恵子も魔夜峰央も普通に読んでいましたし昔からそのジャンルはありましたけどその手ジャンルと『心の愛』が繋がっていなかったんです。私の中で。昨日、...

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『そして生活はつづく』星野源

『そして生活はつづく』星野源/文春文庫『逃げるは恥だが役に立つ』が毎週火曜日にダイジェスト版で再放送されていますね。私はお正月頃に多分paraviか何かで観ましたがまあハマりました。いやあの時は正直ガッキーの可愛いさにやられましたが星野源という不思議な存在に気がついたのはそれからだったんです。地上波テレビを観ない年寄りなんて、そんなもんですよ。あんなに映画の『夜は短し歩けよ乙女』で、星野さんが先輩役の声...

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『観光』を買いに

職場とスーパーと家をぐるぐる回っているだけの毎日。読みたい本があったので夜も開けているいつもの本屋さんまで夕ご飯の後、行って来ました。好きな音楽をかけて。少し冷たい夜風を入れながら小さな車で走って来たとか書くとちょっと気持ち良さげに聞こえますね。ところが夜の国道は法定速度なんて全然無視の車が多いんです。後ろから大きな車に煽られて車線を右往左往しながら車道の同調圧力に負け脇目もふらずめっちゃ飛ばして...

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『青くて痛くて脆い』

『青くて痛くて脆い』住野よる/角川書店映画化されて今夏上映される予定だそうですが、この夏はどうなることか。住野よるさんは『君の膵臓をたべたい』を読んで以来『よるのばけもの』、『また、同じ夢を見ていた』を続けて読みました。友情以上、恋愛未満という実にじれったくもどかしいこの感じ。事件そのものより読むことで草食系男子から気持ちの上でざっくりと傷痕を残されることに驚きます。若い時にもっとしっかり傷ついて...

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『絶景本棚』の絶景

『絶景本棚』本の雑誌編集部編画家、まきのいさお氏が本書で古く安っぽい本棚について語っていてるのですが。そのカラーボックスのような本棚でさえ月日が経つと愛着が湧いてきて、さらに『そのなかに古い本と新しい本が混ざってまるでうなぎ屋のたれのように味わいを増している。』『うなぎ屋ののたれ』とは言い得て妙です。この本、ほんとに絶景です。写真の中の本棚に収まった本の背表紙を眺めているだけでワクワクしたりちょっ...

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本の目印に

朝ドラ『スカーレット』の総集編を録画し忘れ。昨日はステファン・ランビエール先生のトレーニング中継も見損ねて。詰めが甘いんです。というわけで今日は林遣都さん御出演の舞台『大道寺家の人々』の録画予約を朝イチで確認しました。さて今生活するのに全く必要ではないもの。その1つが『エクスリブリス』。『エクスリブリス』って何?Wikiさんに説明してもらいましょう。 蔵書票(ぞうしょひょう)ないし書票(しょひょう)は...

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何を守り、何を捨て、僕らはどう生きていくべきか。『コロナの時代の僕ら』

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パオロ・ジョルダーノ『コロナの時代の僕ら』あとがき公開のみ公開継続されていました。早川書房、4月10日には全文48時間公開していたんですね。それだけ今読んで欲しい本だったのだと思います。このあとがきには訳者の飯田亮介氏も書いているように、心打たれるものがあります。早川書房のHPにリンクしています。→何を守り、何を捨て、僕らはどう生きていくべきか。...

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『あたしたち、海へ』

『あたしたち、海へ』井上荒野/新潮社本の帯が好きでじっくり見てから本編に取り掛かる。帯が案外先入観になって思っていた話と違うよねそう思うこともあってこの本はまさにそれだった。以下素人の勝手な感想でネタバレなのでご注意を。最終的にこの小説は帯の言葉に集約されていくのだけれど。でもそう単純ではない。登場人物の視点がくるくる変わっていくのは流行りなのだろうか?それが効果的なことも欠陥になることもあるので...

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『コロナ時代の僕ら』パオロ・ジョルダーノ

『コロナ時代の僕ら』パオロ・ジョルダーノ/早川書房トリノ生まれの物理学者によるエッセイ集だ。つい先日、今年の2月から3月にかけて書かれた『Nel contagio』を早川書房がいち早く捕まえ邦訳出版したのが4月25日。私がこの本を手に入れたのが昨日4月30日。どんだけ狭いんだ、世界。凄まじいスピードで翻訳を成した飯田亮介氏自身もイタリアのとある村に住んでいる。横浜に続き長崎で発生したクルーズ船の集団感染の件で船会社の...

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『絶望名人カフカの人生論』

『絶望名人カフカの人生論』カフカ/頭木弘樹 編訳/新潮文庫どうせなら、一緒にどん底まで落ちよう。カフカと一緒なら怖くないかもしれない。繰り返し読んでも笑ってしまうこの本。一緒に思いきって絶望できる友達ができたらこんなに愉しいんだな。カフカの迷言集、と言えば良いのかもう悩みなんか笑い飛ばすしかなくなるほどカフカのネガティブ思考は突き抜けている。編者、頭木弘樹氏の切り口語り口に載せられどうしようもない情...

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ゴーストタウンで

閉鎖された駅ビルの書店に本を注文する。在庫があれば駐車場から直結の入り口で本を受け取りニコニコ現金払い。1階のスーパーと、隣のパン屋さんだけが辛うじて開いている薄暗い駅ビルは人影もまばら。息を潜めるように約束のスタッフ専用出入口に向かう。重い鉄の扉から、本を抱えた可愛らしい女の子が出てきた。禁忌の品でも受け渡しされているような。ちょっと非日常な風景にドキドキした。昨日買った本は今まさに、のベタな本...

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『なにか、わたしにできることは?』

『なにか、わたしにできることは?』ホセ・カンパナーリ/西村書店毎日、朝食をとりながら、おじさんは新聞を読む。一字一句、たんねんに。ちっとも心を動かされない記事もあれば、思わずにっこりしてしまう記事もある。全身がふるえあがふような記事も、たくさんある。おじさんは不安でたまらない。コロナウイルスで多くの命が失われたスペインの作家。2008年作。不安の中で、あの言葉が頭の中にぐるぐるまわっている。ある朝おじ...

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『ゴリオはどうしてこうなのか』

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前項、前々項の続き我が家に帰って来たことで衣食住が乱れがちな貧乏学生ゴリオ(息子)の生活は少しマシになった。問題はオットと私。こんなご時世でさえなければ息子がどこで何をしようが気にもしないが今は緊急事態なのだ。ところがうちの大学生は‥‥まあ、20代に入ったばかりの所謂若いもの。もちろん飲みにも行かず群れもしないがそれでも友達とは個別に頻繁に会っている。遠隔授業をしてもらっても週一回のバイトには行く。そ...

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『眼は見るべきものを見る』

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前記事の続き。以下は全くのど素人が本を読んで好き勝手な妄想繰り広げているだけです。くれぐれも真に受けることのありませんよう。////////////私たちは生まれつき『美しさは善』というイメージを持っているそうだ。『40人の神経科学者に脳のいちばん面白いところを聞いてみた』デイヴィッド・J・リンデン編著/河出書房初版は2019年12月この本の『パート3 知覚と運動 第14話 眼は見るべきものを見る』によれば『視覚というのは...

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『脳のいちばん面白いところ』

情報を得るため地上波テレビを所々観る。民放各局工夫も見えるけど。何にそんなに怒っているのかわからないことも多い。居心地が悪いのでテレビを消しTwitterを開けば#頑張れ安倍総理『マスクが無いからマスク配りまーす』『みんなが欲しいって言うから10万配りまーす』『アムロ行きまーす』あ 寒い(OvO)国民の反応が秒単位でここまでダイレクトにお上に届く時代がかつてあっただろうか。安倍さんが国民の声を聞いても聞かなくて...

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Pollyannaismまたは陽性バイアス

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『ポリアンナ』と呼ばれるその娘の名は、村岡花子さんによって『少女パレアナ』というタイトルで翻訳され、今も新しいバージョンが読み継がれています。『よろこびのあそび』と村岡さんが訳した『glad game』。どんな事にも喜ぶべき側面がある。この楽観主義は一見とても鼻につくものです。ただ、単なる楽観的物の見方を小説世界は記してはいないのでした。ポリアンナの原則https://en.m.wikipedia.org/wiki/Pollyanna_principleポ...

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おさるのジョージの家計簿

『戦争をくぐりぬけたおさるのジョージ 作者レイ夫妻の長い旅』ルイーズ・ボーデン/岩波書店『おさるのジョージ』は絵本の中の可愛いバディですが、クリスマス時期のジョージの絵本はこれです。『ハッピー・ハヌカー おさるのジョージ』。作者のレイ夫妻がユダヤ人だったからなんですね。ドイツ生まれのレイ夫妻が異国で出会い、『おさるのジョージ』を共に生み出しました。第二次世界大戦の最中、パリにナチスドイツの手が伸びる...

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『すきになったら』

『すきになったら』ヒグチユウコ/ブロンズ新社絵本の帯が、ピンクとブルーの2色ありました。おまけなのか、一筆箋がページの間からヒラリと。ヒグチユウコさんの緻密なタッチが、今回猫ではなく、ワニに、遺憾なく発揮されています。もうね、お高い絵本ですが、これは買いです。2016年初版で、3年の間に9刷を重ねています。ヒグチユウコさんの絵と、言葉のひとつひとつが手を取り合って。ひらがなって可愛くてセクシーだとか思いま...

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『日はまた昇る』

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『日はまた昇る』アーネスト・ヘミングウェイ/集英社小説にジェンダーは関係ないと言いたいけれど。やっぱりあると思う。この本は、というか、ヘミングウェイの小説は、やはり女性向けではない。昔の名作って、ミステリでさえネタバレしてしまっているので大体結末の予想は付く。この本に限っては、それでもこのテーマをどう完結させるのかという興味に惹かれて読んでいるわけだけれども。第一次世界大戦後のパリ。戦争で心身とも...

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恋愛小説ってなに

先月の読書会でのことだった。終了間際に次のお題を主催者が言い渡した途端、そこにいたメンバー全員が浮かない顔をした。「来月のテーマですけど、今度こそ【恋愛小説】でいきましょうよ。せっかくのバレンタインなんだから。」こちらの読書会は毎月決まったお題に沿って、各自がおすすめの本を持ち寄り紹介するという気楽なものだ。がしかし常連メンバーは一筋縄ではいかない。ミステリが好きなおじいちゃんはいついかなる時もミ...

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