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老嬢の鼻眼鏡

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感動の名前

サンクス円盤がまだ届かないのはうちだけでしょうか?

何故〜(´༎ຶོρ༎ຶོ`)
ちゃんと予約したよね?

というわけで。

真央さんの動画を観ていたらとまらなくなりました。


浅田真央さんと言えば、技のバリエーション。

ツイズル1つとってもプログラムによって全然別物のように、それも贅沢に繰り出してきます。

心の琴線に触れるのはその美しさ。

『月の光』で『何て言って良いのかわからない』って書きましたけど、言葉にならない感動には、真央さんの場合、みんな名前が付いています。

涙が出るほどの美しさは、畳み掛けるような技の連続から生まれていると思うんです。

私はズブの素人ですからざっくり『ステップからの3A』とか書いてしれっとしていますが。

『カウンターからのー』とか、『ロッカーからのー』とかは詳しいブロガーさんが真央さんの演技詳細をたくさん挙げてくださっていますね。

ニッコリして滑っていますが、複雑極まりない連続技であれだけ美しいのかって、ちょっとびっくりしますよ。


私の場合、主にスパイラルやツイズルのバリエーションに泣きます。

浅田真央さんステップシークエンス集のおすすめ動画です。

リンクしてます→https://youtu.be/9_HTSjMn5vg


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昔、柔道のOP選手の練習を目の前で1時間近く見せてもらえる機会がありました。

OP代表のその選手は、その場にいた数十名の選手の中で、素人にさえわかるほど1人だけ目立ちます。

柔道の猛者ですよ。でもとにかく綺麗なんです。

あれは体幹の強さなんでしょうか、どんな体勢でも美しい。

組んで投げる練習なんて練習全体の分量からしたら、本当に微々たる時間です。

どんなスポーツもそうだと思いますが、基本のルーティンが長い。

でもそのルーティンが既に他の選手と違うんです。

とんだ場違いですが、綺麗だなあ、と思いながら見とれていました。

得意な技はどの選手にもあるんでしょうけれど、やはり技のバリエーションが段違いです。

上手い人に投げられると、投げられても全然痛くないと言いますね。

技のキレが半端ないんです。無駄がないからスパッとして美しい。

この時初めて、スポーツにおける強さと美しさは表裏一体だと知りました。


浅田真央さんの演技を観る時。

衣装も音楽も振り付けも揃った、キラキラの世界を観ているようでいて。

実はこの時の柔道選手を見る時とさほど変わらない感覚で、至極単純に見ている気がします。


天使と悪魔の『カプリース』再び

2016年5月の記事です。

浅田真央さんのEXプログラムで、特に好きだと何度も書いたかもしれませんが、時間があるとまた見てしまうのが「カプリ―ス」。

デイヴィッド・ギャレット主演の「パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト」の一部をつべで発見。
ブログではこちらで紹介している映画です。
こちらの「カプリ―ス」が悪魔だとしたら、真央「カプリ―ス」はまさに天使の成せる業。

天使(天才)版


この時のカプリースが1番好きです。どの試合のEXだったかなあ。←多分2009年エリックボンパール杯(今のフランス杯です)
真央さんの表情が最高。

真央さんのツイズル、どのプログラムでも極上です。


悪魔(天才)版


David Garrett (Niccolo Paganini) Caprice 24 [The Devil's Violinist]

デイヴィッド・ギャレットの映画のシーンではパブでの演奏が気ちがいじみた素晴らしさだったのですが、今回つべで見つけることができました。

ムニエル作曲『ヴェニスの謝肉祭』




動画主様、感謝してお借り致します。

『月の光』『月光』

月が綺麗。

202004072336266ae.jpeg


眠れない夜。

月明かりに部屋の中まで照らされて、ベランダに出てみることがあります。

そんな時に思い出すのが、浅田真央さんの『月の光』。

以下、素人の戯言です。

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演技中盤、まるで液体のような空にポンっと飛び込むような、ほとんどノーモーションから跳ぶダブルアクセル。
着氷の後の流れるような、見えない透明な液体の中で泳ぐような、なのにとても軽い、何と言って良いのかわからない、夢のようなステップ。

ツイズルが素晴らしい。

浅田真央 2007年 グランプリファイナル ショート『月の光』



髙橋大輔 2013年 世界選手権 フリー『月光』


髙橋大輔さんと浅田真央さんの音を拾う耳の良さと、そこに身体が付いていく超絶技巧的なステップの才能には共通点を感じます。
一方で大輔さんと同じ『月光』を演じたショーマの演技を見ると、ショーマの『音』はまた違う鳴り方をしているようです。
ショーマと大輔さんの演技は表現の個性が全く違うんですね。
同じ『月光』でも大輔さんの身体が鳴らすピアノの音は変幻自在にキラキラと光を放ちます。

宇野昌磨 2018年 全日本選手権 フリー『月光』


ショーマがタイトな連戦で痛めた脚に苦戦したシーズン。
グランプリファイナルの時より更に調子は悪く、どうなることかとハラハラした全日本。

山田コーチに気合を入れられたショーマが、魔法のように『月光』を演じ切った瞬間。
彼は日本のトップ選手の中でも『背中を見せてくれる』選手になったと思います。

この全日本を乗り越えたショーマが、この後新たなクエストの旅に出たのも当然の流れかも。

ファイナルと見比べても、このフリーのショーマ自身はギリギリの中で演技をしているのがわかるのですが、演技そのものは各段にいいんです。
全身で一音一音を噛み締めるように。
『月光』の重く、徐々にキリキリと張り詰めてゆくピアノの音が、ショーマの身体から響いてきます。
ショーマの身体は上等なアンプか何かなんでしょうか?
ジャンプは完璧ではありませんが、この静かなイーグルの美しさ。
ピアノが途切れる音の無い一瞬に跳ぶ3アクセル。
着氷の瞬間から曲調が変わって畳み掛けるように連続ジャンプを決め、ステップを踏んでいきます。


アイスダンスカップル、パパシゼの演技も。

2018年 平昌OP パパキダス&シゼロン 『月光 Moonlightsonata』



こんな記事がありました。
『今夜の月は2020年で最も地球に近づくスーパームーン! ちょっと夜空を見てみよう』4/7(火) 17:35配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200407-00010002-sorae_jp-sctch

『今日4月7日の夜から翌8日にかけて空に昇る月は「今年一番地球に近い満月」、いわゆるスーパームーンと言えます。』

だそうです。

『リチュアルダンス』の炎

ふふふ、キリンレモンのように爽やかな『チャルダッシュ』を繰り返し観ていたら、ダークチョコの味わいのプログラムも観たくなりますね。

浅田真央さん現役最後のプログラム、『リチュアルダンス』については、こちらのサイトに詳細に解説してあります。

スポーツニュース『Victory』から2017年9月17日、いとうまやね氏の記事です。

リンクしてます
愛は炎、そして戦い…。浅田真央が『リチュアル・ダンス』に込めた“熱”を回想する。





以下は一個人のただの感想です。
ジャンプの種類などには間違いも多々あると思います。ごめんなさい。

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サンクスツアーでは群舞になっている『リチュアルダンス』。

並の演者なら陳腐で滑稽になりそうな難しい振り付け(個人の感想ですよ)を、こんなにカッコよく滑ってしまうのは浅田真央さんのスケーティング技術のなせる技ではないかと改めて思います。

『リチュアルダンス』は独特なプログラム。
『火祭りの踊り』と呼ばれる同じ曲をショート、フリーの両方で演じ分けます。

不吉な黒い鳥、赤く燃え上がる炎。

ファンには衣装の色から『黒リチュ』、『赤リチュ』として知られていますね。



同じ楽曲を使って表現の内容を変えて演じるのは『仮面舞踏会』でも試みていました。

バンクーバー五輪の前年のフリー『仮面舞踏会』では毒殺される妻ニーナを、バンクーバー五輪シーズンのショートの『仮面舞踏会』では最初の舞踏会でワルツを踊る初々しいニーナを見事に演じ分けています。




この『リチュアルダンス』は浅田真央の引き出しの多さ、演技の懐の深さが際立つプログラム。

華やかな装飾を施された美術品のように、その美しさを覗き込んだら最後、他のものは目に入らなくなります。




これが競技プログラムだったことに驚きましょうよ。

この演技に点数がつけられていたことに、驚きましょう。




この『リチュアルダンス』にさえ女子の当時最高難度のジャンプを入れて戦おうとした浅田真央は、アスリートであり勇者。

解説が入っていますが、真央さんの全日本にかける情熱が伝わる演技です。




ジャンプが決まらない?

シーズン前半は3Aではなく2Aに甘んじていましたが、全日本で3Aを跳ぶと決めた、それが浅田真央。


ショートでつけたセカンドの2Lo、フリーではトリプルを付けてみせました。

ルッツの矯正を最後の最後までやり遂げました。

10年前の『チャルダッシュ』の滑りとは彼女比で別次元。

トップスピードに乗るまで、もはやガシガシと漕ぐ必要さえなく。

大きくステップを踏む脚とは関係なくしなやかに黒リチュ、赤リチュを演じ分ける二本の手。

このシーズン、前半より全日本の時の方が身体も絞れています。




前記事で書いた『チャルダッシュ』からの10年。

ジャンプを跳び続けるため、どれ程のものを犠牲にしてリンクに1人立ち続けてきたのか、想像もできません。



浅田真央さんの美しさは、強さの証。


2016年 全日本ショート


2016年 全日本フリー

フリー演技後の荒川さんの解説は、聞いておいても良いと思います。
この時の真央さんのジャンプ構成は以下。
3A、3F−3Lo、3Lz、2Aー3T、3S、3Fー2Loー2Lo←3Loに

参考に前記事『チャルダッシュ』の時が
3A、2A−3T、3F–3Lo、2A、3Lz、3F、3Fー2Loー2Lo


この間、大きく体型が変化する10年。
変わっていくルールに適応するため、封印せざるを得なかったジャンプもありました。
女子の見所、スパイラルすら必須の演技要素から消えました。

なのに、このレベルを最後まで保ち続けた。

すごいです。


ピタリと楽曲に沿うリズム感、音に合わせてスケートに緩急を付けられるテクニック。

これだけの演技の中に、彼女のジャンパーとしての心意気を感じる時。

あまりのいじらしさに、いまだに涙なしでは見る事ができません。


妖精が舞う『チャルダッシュ』

夕飯の片付けを終えて、『ファンタスティック・ビースト』を観ながらマスクを縫う準備をしていると。

ゴリオの保育園時代の同志、ぷーママから、テレビ電話が。

私はアイロン片手に、彼女は焼酎をマグカップで飲みながら、小池都知事の『緊急事態措置』やこれから仕事をどうするかで話は尽きません。

可愛いピンクのシャツを着た彼女が、突然ポトリと涙を零しました。

『泣き上戸か』

そう笑った私に、『会いたいんだよぉ〜』と怒りだしました。

彼女の後ろに映ったのは、窓際に積まれたペットボトルと食料品の袋。

明日から彼女はテレワークだと言います。

家族でいても、孤独で不安な夜もある。

ぷーママの涙は、言葉にできない諸々が流れ出たように見えました。




こんな時。

電話を終えた私が観るのは、2007年、フィギュアスケートの世界選手権。

浅田真央さんの『チャルダッシュ』



この難曲を日本人の少女が滑りこなしたことに、当時も、今でさえ驚きます。

先日同じ曲で滑る女子選手の動画を観ましたが、その選手だって素晴らしいのに、真央さんのスケートは違う競技のようです。

信じられない程の鬼構成は、アスリートとして限界を超え続けた真央さんならでは。

この時、ラファエルコーチの元で練習を重ねたステップからの3A。
2A−3T、3F–3Lo、2A、3Lz、3F、3Lzー2Loー2Lo。(ジャンプの種類が間違ってたらごめんなさい)

年末の全日本より構成を上げて、この日は伸び伸びとした16歳でのフリーの演技。

多彩で恐ろしく音楽とシンクロするスピン、美しさに目を見張るスパイラル。

バイオリンの弦に弾かれるようなステップ。

あれから10年以上かかって、ロシアのコストルナヤ選手がようやくステップから3Aを跳ぶようになりました。

今では4回転を高く美しく跳ぶ女子選手たちがたくさんいますね。

後10年、彼女達が現役のトップ選手でいられるかどうかを考えれば、真央さんの選手としての息の長さが奇跡のようだったとわかります。

真央さんの凄さは、16歳のこの頃でさえ彼女のピークでは無かったところにあると思います。

テレビで笑顔を見せる可愛らしい真央さんは今も天使ですが。

その羽根を羽ばたかせるための筋力は、底知れぬ努力の賜物。

私達の国には、世界に誇る素晴らしいアスリートがいたのです。

今もなお、進化を続ける、アーティストです。



接近!ロケットマン

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reminiscing about all the fun times had on the ice❄️😤

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ネイサン・チェン、至近距離から撮影した『ロケットマン』のステップ部分をインスタに上げてくれました!

試合の時でさえ、4回転を跳ぶだけ跳んだ後でもこのステップが踏めるクワドキング。

しかもラストは壮大に広がる音楽と一緒に、なんとも言えないノスタルジーを感じさせてくれるんですね。


大好きなプログラムです。


さて、真央さん出演の『嵐にしやがれ』。
こちらで見られました(*^▽^*)

真央さん、可愛い〜❣️
舞さん、綺麗〜💕


リンクしてます
https://miomio.us/arashinishiyagare200404.html


今日もSOIがTBSチャンネルで放送されていましたね。
ショーマの『四季』に泣きました。

ショーマにあって他の選手に無いものって、何なのかがいまだにわかりませんが、やっぱりすごいです。

さあ、次はHiGH&LOW (ハイアンドロー)シリーズ祭り。

今ならYouTubeで無料配信中〜。




あ、これは自粛ですよ、自粛してるんです。







痛い電話。略してイタ電。

老人ホームで隔離状態の母から、度々電話がかかってきます。

around 90になっても気の毒なくらい頭がハッキリしている母は、一日中地上波テレビを観ています。

他にすることが無いとはいえ、精神衛生上よろしくないのは明白。

パニックを起こしているわけです。


曰く。

『息子を学校やバイトに行かせるのは言語道断』

『身体も強くないくせに、アンタ(私)が働きに行くなんて無理』

『お父さん(私のオット)の通勤が心配だから、もう休ませれば?』

できることならそうしたい。

でもそうできるようになるには、もう政府が動くしかないんじゃないの。

みんな怖くても生きていかなきゃならないのよね。

私の声は母の耳にはどういうわけか届くことはありません。

だってワイドショー見てる人は、チコちゃんのごとく何でも知っているんだそうですからwww


安全地帯にいるはずの母が、最も切迫しているわけです。

言いたいことを言い終わるまで止まらないので、携帯をテーブルに置いて、どれ、お米でも研ごう。


母の特徴は、リアルな人の話が全く耳に入らないこと。
そのくせテレビの言うことには(ことにワイドショーの)絶対の信頼を置いています。

毎回母にこうまで責め立てられると、テレビが一体何を煽っているのかちょっと不思議になります。


フィギュアの偏向報道の件から地上波を見なくなってもう10年近く経ちます。

見たければお金を払って見たいものを見れば良い。
そう割り切っていますので、NHKは別ですが、有料チャンネルには抵抗がありません。


でも、母のような人がたくさんいるのが事実なんじゃないかな、と思うのです。

NHKの地上波に1チャンネル。

ネットで言われている公正な情報を淡々と流すだけの政府公報チャンネルを作ることは、そう悪い事ばかりでは無い筈。


報道を気にせず出歩き続ける人にも、過剰に怯える人にとっても。




ところでスカパーは1契約で3台までBCASカードが登録できるので、同じ家ならテレビ3台まで1契約の料金で番組が見られます。
契約によっても違いますが、基本パック50チャンネルで税込月4千円余り。
これが安いとも思いませんが。
スカパー基本パックのチャンネルの豊富さから考えても、NHKの視聴料、BS料金設定のおかしさを少し考えるべきではないでしょうか。
視聴料で番組作っているって言うなら、どうしていまだにかの国のドラマなんて流し続けているんでしょうね。

民放にも良い番組はたくさんあるんですから。

馬鹿騒ぎのバラエティ番組とワイドショーの制作に、知恵を絞ってみませんか?

いっそのこと民放ニュースはニュースだけ。その他は全部ドラマヒット作の大放出祭り。
昔の歌番組を流したっていい。

YouTubeを観られない世代に、懐かしい映画やドラマや歌をバンバン放送すればいいのに。


ま、私は何も期待していませんので、地上波見ませんけど( ̄∇ ̄)

このくらいやってくれたら、見直すわ。



ドラマ『カラマーゾフの兄弟』

林遣都さんの沼活動で何が楽しいって、これまで全く観てこなかった邦画、日本のドラマにも良いものがあると知ったことでした。

『観なくなった』にはそれ相応の理由があります。

特に『カラマーゾフの兄弟』を制作した局は、フィギュアファンなら忘れもしない、偏向報道の中枢でした。

ドラマ『カラマーゾフの兄弟』の制作は2013年。
最初に企画が持ち込まれたのはその5年前だったそうです。

2008年。

成る程なあ。

『土ドラ』枠(23:10 - 23:55)として深夜帯で放送されたというこのドラマ。

ドストエフスキーの宗教観、革命思想をさっくり削り、舞台を日本の一都市に置き換えミステリーに仕立てました。

素晴らしいんですよ。

まず配役の勝利。

若き日の(今も若いけど)八郎さんこと松下洸平さんが出ていて2度美味しい。

配役はWikiからお借りします。

黒澤 文蔵 - 吉田鋼太郎  黒澤家の当主。黒澤地所社長

黒澤 詩織 - 安藤サクラ  文蔵の後妻。勲・涼の母親。20年前に手首を切って自殺を図り、死亡する

黒澤 満 - 斎藤工  黒澤家の長男。失業中の遊び人

黒澤 勲 - 市原隼人  黒澤家の次男。エリート弁護士

黒澤 涼 - 林遣都   黒澤家の三男。医科大学4回生

末松 進 - 松下洸平  使用人。本名:佐々木純也。文蔵の隠し子

入江 悟史 - 滝藤賢一  県警刑事部刑事。文蔵が殺害された事件を捜査する



https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%BE%E3%83%95%E3%81%AE%E5%85%84%E5%BC%9F_(%E3%83%86%E3%83%AC%E3%83%93%E3%83%89%E3%83%A9%E3%83%9E)

スター揃いですね。

特に市原隼人さんのグシャグシャと苦しい胸の内を秘めた演技には鳥肌が立ちます。

音楽も凝っていますし、演出もまた素敵。

『30分の犬神家』にもびっくりしましたが、こちらのカラマーゾフもすごい。

ドラマで使われた楽曲。
どの回も贅沢です。

以下は使用曲のほんの一部。

The Rolling Stones「Paint It,Black」

サン=サーンス「死の舞踏」

グリーグ「ペール・ギュント」より「山の魔王の宮殿にて」

Nirvana「Smells Like Teen Spirit」

モーツァルト「レクイエム」



特にエリック・サティ作のピアノ曲『グノシエンヌ第1番』。

デイヴィッド・スーシェ版、ドラマ名探偵ポアロの『五匹の子豚』でも全編に流れたこの曲。
美しく、寂しく、不安を掻き立てられる、絵画のようなピアノ曲。

すごいセンスだなと思いました。

言うまでもなく、吉田鋼太郎さんの存在感が有無を言わせずドラマを引っ張ります。
プライムのドラマで最近よく見る滝藤賢一さんの演技も多色遣い。

ここでの林遣都さんは無垢で純粋な心を持つ青年。

『QP』や『火花』、『悪貨』なんかで見せる瞳とは別人です。

ここでの三男役、純真無垢とは云いながら目の中に怯えの覗く表情には説得力があるんですよ。

しかも後半、実母の死の真相を知る前後から徐々に恐れが怒りに、激しさを増した怒りが憎しみに変貌していきます。

三男、涼(遣都さん)の瞳の中に、激しさと薄ら寒い狂気が加わっていく様はスリリングです。

セリフもわかりやすい演出もありませんが、手に取るように伝わるものがあります。

憎しみが哀しみに収束していく様は、饒舌。

長男、満役の斎藤工さんの動の演技とは対照的です。

舞台のようなセットに溢れる緊迫感が、真実は藪の中、というモヤモヤに向かって疾走します。


そして黒い八郎さんこと、使用人役の松下洸平さん。

このドラマの後6年近くの時を経て、『スカーレット』で一気にメジャー入りを果たしたわけですね。

松下さん、驚く程この頃から全然変わっていません。

他の役者さんは1人で色んな役を演じていますが、どうやら林遣都さんは役の数だけ存在しているようですので、同じような括りで見ることはできないようです。

こういうタイプの役者さんが1人いるだけで、何も考えずに作品世界に入り込むことができるんですね。

このドラマは円盤買っても良いかもリストに入れておこう。

沼の生活って、素晴らしい。


もう布でいいんじゃね?

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ゴリオが写真を送ってきた。

バイトで車に乗り、あちこち回っている最中に撮れたらしい。

今日はいい天気。

こんなご時世でさえなければ、この写真を見て不安になどならないはずなのに。



ガーゼなんて手に入らないだろうとは思いながらも、食料品の買い物がてら、郊外の布地屋さんまで行ってみる。

普段は閑散としたビルの駐車場に、ひっきりなしに車が入って来る。

だってこの布地屋さん、もうじき店じまいだった筈で、そのくらいお客はいなかった。

なんで?

不思議に思いながら中へ入ると。


混んでいた。ものすごく。


『ガーゼは1人1メートルまでだって』

『マスク用のゴムは1人5メートルまでよ!』

マスク姿の客の間でヒソヒソと情報が交わされる。


え?売ってるの?


レジの前には長い行列。

必死の形相でゴムを測り布を切って畳む店員さん。

家族5人で並んでいる猛者もいる。


『アベノマスク』
と揶揄されるあの思いつきが、


『もう布でもいいんじゃね?』という空気を助長したのだろうか?

『マスクなんて意味がない』とテレビが言っていた頃とは違い、街がマスク姿一色になったなあと思ったら、今度は布マスクをしている人が格段に増えている。

我が家も全くマスクが手に入らないので、私が縫った究極の縫い目ガタガタ布マスクを毎日洗って使用中だが、これは気休めというもの。
無いよりマシというだけの代物だ。

医療機関、医療従事者にきちんとしたマスクが十分に供給されることが、今は大事なんじゃないかと思う。



材料が手に入らないと言われて久しいが、たまたま在庫を店頭に出したばかりだったらしく、レジ前のお客全員が同じ物を注文している。


列に並んでガーゼとゴム、外側用の無地の木綿を2色買うことができたのはどうやら運が良かったらしい。

先日作った晒し木綿のマスクは4枚重ねにしたばっかりに暑苦しい。

多分気休めの形だけのマスクなんだろうし、今度は2重で十分。

家に帰って早速下洗いされた『マスクの素』は、今ベランダで干され、縫われるのを待っている。


でも、本当は。

ドクター中松のアレみたいなのとか。

SATCの映画第2段に出てきたアブダビのオシャレ美女みたいな感じとか。

秋元梢さんみたいなのとか。

もう昔の暴走族みたいなのでもいいから。

社会人として、という括りさえ取っ払ってしまえばいいのに。

あらゆるお洒落バージョンが考えられるマスクの可能性。

実際はお洒落である必要だって無い。

送料使ってまでマスク送らなくていいから。

『それぞれ好きな物で顔を覆ってください。無いよりマシだから!』

そんなんじゃ、駄目なの?


Pollyannaismまたは陽性バイアス

『ポリアンナ』と呼ばれるその娘の名は、村岡花子さんによって『少女パレアナ』というタイトルで翻訳され、今も新しいバージョンが読み継がれています。

『よろこびのあそび』と村岡さんが訳した『glad game』。

どんな事にも喜ぶべき側面がある。

この楽観主義は一見とても鼻につくものです。

ただ、単なる楽観的物の見方を小説世界は記してはいないのでした。


ポリアンナの原則
https://en.m.wikipedia.org/wiki/Pollyanna_principle


ポリアンナ
https://en.m.wikipedia.org/wiki/Pollyanna


今、私の感情が『一拍おいて』から流れるのには、多分にこの本の影響があるのも事実。

ポリアンナ症候群

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%8A%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4

一般的には、

「直面した問題の中に含まれる(微細な)良い部分だけを見て自己満足し、問題の解決にいたらないこと」

「常に現状より悪い状況を想定して、そうなっていないことに満足し、上を見ようとしないこと」
などを指す。


私は多分この症候群かと思われます。


意識が落ち着いたところで。

次は頭。

一拍置く間にこのコラムを読みます。

下記のURLからリンクしています。

『藤原辰史:パンデミックを生きる指針——歴史研究のアプローチ』

1 起こりうる事態を冷徹に考える
2 国に希望を託せるか
3 家庭に希望を託せるか
4 スペイン風邪と新型コロナウィルス
5 スペイン風邪の教訓
6 クリオの審判

https://www.iwanamishinsho80.com/post/pandemic

でもこれだって、性善説に基づいているような良心的考えなのですから、人間って、偉いと思いますよ。

新年度

こんな時でさえ、当たり前のように新年度は始まった。

初出勤を満開の桜に迎えられ、坂道を車で登り切る。

新しい職場は、今日はまだ穏やかだった。

同じ職種でも場所が変われば仕事の仕方も細かく違う。

半日の引き継ぎの筈が1日がかり。

家に帰って、ようやく実感が湧く。


戻って来られた。





今度は責任も軽く、黒子に徹してよいらしい。

擦り切れることのないよう、少しずつ。

このご時世、いつ自宅待機になってもおかしくはないけれど。

だからこそ、その先にまた働ける場所があるって、それだけで嬉しい。



宇野選手、マスクは黄色

https://shoma-uno.com/info#1172

宇野昌磨選手の公式から、ショーマの元気な姿が!

宇野昌磨よりメッセージが届きました。

こんにちは、昌磨です。

ズボらな性格ですが手洗い消毒、マスク着用は毎日怠らずにしています。
外出を控えるのも得意な方ですので大丈夫です。
大切な人達を悲しませない様、心配させない様に最大限気を付けていきますので、
皆さまもお身体を大切にして下さい。

今は、考える時間が沢山出来た事で、次へのステップの準備期間としています。
新しいエキシビ曲で、初めて宮本先生に依頼する事になり、とても楽しみです。

一刻も早く安心して生活出来る様になり、皆さまの前で演技する事をモチベーションにし頑張ります!



p.s.
身体が鈍らないように、国を超えて、チームステファンとオンラインで
毎日トレーニングをしています!
かなり筋肉痛です、、、



マスクの色がシャツのロゴとシンクロ。

お洒落ですね。

髪の色とも合ってます。


大事なことは何度でも言おう!

『ズボらな性格ですが手洗い消毒、マスク着用は毎日怠らずにしています。

外出を控えるのも得意な方ですので大丈夫です。

大切な人達を悲しませない様、心配させない様に最大限気を付けていきます。』

そして
『国を超えて、チームステファンとオンラインで毎日トレーニング

今、私達に出来ることは、ショーマと同じ。

いいぞショーマ!

次のエキシビションナンバーが宮本賢二先生振り付けっていうのもとってもイイね!

樹君と抹茶カテキン飲んで元気でね!


うちの大学生にも見習って欲しいわ!


『昔話法廷』

先程NHKで観た『昔話法廷』。

地上波テレビを殆ど見ない私も、この番組についてはノベライズされた『昔話法廷』の帯で知っていました。

この番組のノベライズは本屋さんで見かけて面白そうだったので、図書館に入ったばかりの本を読んだことがあったのです。
図書館の椅子に座ってそのまま第1巻を読んでしまったのが数年前。

202003311022589b8.jpeg

番組のタイトルと同じ文字で描かれる『昔話法廷』の文字フォントがとても好き。

童話の隠喩暗喩を研究した本はいくつもありますが、登場人物(動物)を被告人に、俳優さんを検察官と弁護人にして丁々発止の法廷ドラマにするというのは面白い切り口でした。

この本と遣都沼のドラマで再会するなんて、これだから沼の生活はやめられません。

今日観たのは林遣都さんが検察官を演じる第9話『ブレーメンの音楽隊』。

驚いたことに、殆ど『牧凌太(おっさんずラブの役名)』状態の遣都さんが、真摯な検察官役で登場してきました。
髪型、スーツの着こなし方、ワントーンでまとめたシャツと重なるネクタイのドット。春田さん抜きでお仕事中の牧凌太さんはこんな感じだったのではないかと思います。
見るたび別人しか演じない天才遣都沼で役柄が被って見えるのは初めてのことです。
(Wikiを見ると、『ブレーメンの音楽隊』は牧凌太役のすぐ後だったんですね)

この検察官に対する弁護人が木村多江さん。
木村さんがまた素晴らしい。
検察官、林遣都さんのキラキラを全部呑み込み、見る者を弁護人側に引き寄せていきます。何とも言えない優しい物言いに心が動かされます。素敵。


ロバをはじめとする動物たちのビジュアルも、本物の被り物なのかCGなのかわからないほどよくできていました。
特にロバの悲しげな表情と言ったら、それだけで無罪!と思うくらいです。

判決は出ないまま終わる番組ですが、この回は弁護人(ロバ側)の勝利じゃないでしょうか?

役者同士の個性のぶつかり合いはノベライズではわからないところですね。

本とテレビ版なら、これはテレビの勝ち、でしょう。

さて、

https://news.line.me/articles/oa-rp73180/63fd7358ce52?utm_source=Twitter&utm_medium=share&utm_campaign=none

在宅でもアガれる! LDH、『HiGH&LOW』シリーズ4作など期間限定無料公開
2020年3月30日 18:00マイナビニュース

EXILEや三代目 J SOUL BROTHERSらLDHアーティストが出演する映画『HiGH&LOW』シリーズ、および『CINEMA FIGHTERS project』シリーズが、4月1日10時からYouTube無料公開されることが明らかになった。4月12日22時までの期間限定となる。

LDH、コロナ影響受け EXILE・三代目JSB・HiGH&LOW THE LIVEなどYouTube配信




観ようと決めたところに、無料動画配信のお知らせ。

ありがとうございます。


1ヶ月無料のフジテレビオンデマンド(FOD)の『カラマーゾフの兄弟』もゆっくり観ています。



沼活動がこんなに長引くだなんて、自分でもびっくり。

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次の映画の原作、読んでから見るか、見てから読むか?


不要不急の想像力

志村けんさんが亡くなった。

コロナで亡くなったと言われる海外アーティスト、著名人、ネットが知らせる彼らの名前を何度も確かめる。

テレビで討論を始める『識者』の声が上滑りする。
何かに感謝するより、文句を言った方がテレビ的には良いのだろうけれど。
この声の波長が人の心にささくれを作り続けるのだから、やはり耳から入る音は選びたい。


そうこうするうちに私の扁桃腺も腫れてきた。
声も出ないし、今日はご飯は作れない。
正々堂々と、休めるな。

そう思った時、メールのお知らせ音がピコン。

『昨夜小説、書き終わりました!今から送信します!』

私から見ればまだ若い彼女が、『いつかは書きたい』と言った、『いつか』が思ったより早く来た。

本読みの彼女がネット上に上げる本の感想は怖い程の斬れ味。

そんな彼女が小説家になることは夢の1つだったのだろう。

『書けた時には、読んで下さいね』

彼女の申し出を気楽に引き受けたことを、少し後悔した。

作家の素顔がチラつくと読んでいるこちらは気恥ずかしいものだ。

感想を待っているであろう彼女の顔を思い浮かべながらコーヒーを入れる。
これはじっくり読む時の準備。


メールに添付されてきた180ページ程の中編は、途中から完全に書いた彼女の顔を忘れる程面白かった。


先日観た平手友梨奈主演の『響 ‐HIBIKI‐』を思い出す。

私が読ませて貰った小説も、何処かに応募するらしい。




毎日人類の行く末さえ案じられるような報道ばかり。

そんな中でも、生きることとは何ら関係の無い想像力の産物に、人はどうしてこうも惹かれるのだろう。

想像力は、『不要不急』の外出ばかりする。

年下の友人が書いた小説世界は、しばし現実から少し遠いが妙にリアルな世界に連れて行ってくれた。

『不要不急』な上、何の情報も無く役にも立たない。

今、私達に必要なのは、案外こういうものかもしれない。

才能って、すごい。

改めてそう思いながら、小説の書き手に何を躊躇うことなく『面白かった!』とだけ感想を送った。








大魔神登場

朝ドラ『スカーレット』が最終回を迎えた。
昭和のズボンの正しいあり方を、家電の変遷、直子と照子のファッションとヘアスタイルと共に示してくれた素晴らしいドラマだったと思う。(大真面目)
スピンオフだけでもう半年いけるんじゃないかな。
そう思うくらい、登場人物みな愛すべき人たちだった。

それにしても、最後はいきなり2年後。
武志が亡くなった後に話が飛んでくれて、よかった。
1人息子が亡くなるシーンなんて、とても正視できない。
次の朝ドラには野田洋次郎さんが出るので、これは楽しみだな。



さて、うちの1人息子の話を書こう。


先週、帰ってきたゴリオが『疲れた』と赤い顔をして夕飯も食べずに寝てしまった。

あれか。あれだな。

ゴリオは親の弱点だけはしっかり受け継いでいる男で、扁桃腺肥大のため高熱が出やすい。

このご時世で万が一コロナに罹患していないとも限らない今、風邪薬も成分を選んだ方が良いと何処かに書いてあった。
一応その記事を読んだ日に薬局で当たり障りのない風邪薬を買ってきておいて良かった。

次の日の明け方、『9度1分』と言ってゴリオがフラフラ起きてきた時には、ちょっと血の気が引いた。

買い置きのスポーツドリンクとお茶、風邪薬を渡し、部屋から出ないように念を押す。

いつもなら耳鼻科で吸入して抗生剤を貰えば一発で効く。
でも今、病院に行くなら考えなければならない。

本当に扁桃腺なのかインフルなのか、まさかコロナなのか。


私もマスクを装着。
数時間おきにゴリオに体温を測らせ、自分は栄養ゼリーを買いに車を走らせる。

熱は翌日には平熱に下がったが、何があるかわからない。

ゴリオのここ2週間の行動は自白させた。
スマホは情報収集に便利。バイト先二箇所に連絡し、友人達に連絡させ確認をとっていく。

発熱している、又はしていた友人は1人もいないという。
バイトで忙しかったのは本当だったが友達とスーパー銭湯に行ったというのは嘘。
ドライブデートだったらしい。

なるほど、ウイルス騒ぎで社会的に死ぬっていうのはこういう嘘がバレるからなんだな。

地域の感染者をニュースで確認して考える。
コロナの線は薄いと思うが症状は同じなので気は抜けない。

味も匂いもわかるというのは1つの指標としては好材料。

インフルの予防接種はオットも私ももう免疫が切れる頃。

とにかく部屋から出さず、熱が引いても1週間は様子を見よう。


と、熱が引いた翌日、『もう治った。腹が減った』
ケロっとして起きてきた。

運の悪い事に起きてきたゴリオには、大学から成績表が届いていた。

『あ、免除は外れずに済んだから』

いやいやいや。そういう問題じゃない。

すぐにバイトに行こうとか、ふざけるんじゃない。

ピキピキピキ。

ごごごごゴオオオオオオオ〜。


私の中の大魔神登場。

『もうしばらくは家から出るんじゃない』

そう言い渡した私の顔がそんなにコワイかゴリオ。

大魔神のファンデが地割れを起こしたみたいだって?

(´༎ຶོρ༎ຶོ`)

大魔神は化粧なんかしていない。

眠れなかった挙句の、これは『深ーくなったシワ』だから。



おさるのジョージの家計簿


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『戦争をくぐりぬけたおさるのジョージ 作者レイ夫妻の長い旅』
ルイーズ・ボーデン/岩波書店

『おさるのジョージ』は絵本の中の可愛いバディですが、クリスマス時期のジョージの絵本はこれです。

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『ハッピー・ハヌカー おさるのジョージ』。

作者のレイ夫妻がユダヤ人だったからなんですね。

ドイツ生まれのレイ夫妻が異国で出会い、『おさるのジョージ』を共に生み出しました。

第二次世界大戦の最中、パリにナチスドイツの手が伸びる寸前、レイ夫妻はアメリカ目指して脱出を図ります。

手作りの自転車で逃避行を図る2人が、絵本作家ルイーズ・ボーデンの手により蘇りました。

それなりにお値段もしますが、文字にはボリュームがあり、かなり大きさがある本です。

欧州から南米に逃れ、アメリカにたどり着くまでの2人の軌跡には手に汗握ります。

ルイーズ・ボーデンがこの絵本をまとめることができたのは、レイ夫妻が几帳面に家計簿のような生活記録を残していた為です。

何月何日、何処を目指して自転車を漕ぎ、何にいくら使ったかを記すことは、彼らにとって生きる証しだったのかもしれません。

彼らが自転車に積んだ荷物には、どうしても叶えたい夢が入っていました。


彼らの『ジョージ』を世に送り出すこと。



『おさるのジョージ』、最初のオリジナル5冊分の原稿を、彼らは守り抜きました。

我が子同然の『Curious George』の原画を本にしたいという願いが、彼等に生きる希望を与えたのです。

今、私達がおさるのジョージの冒険を読むことができるのはまさに奇跡。


ヨーロッパでの戦時中の物価や暮らしの細部はあまりにも慎ましやかです。
紙に残された家計簿の文字の細かさと、伸びやかで確かな線で描かれるスケッチのコントラスト。
過酷な逃避行の中のリアルな『生活』は、時にユーモラスでさえあります。


世界にはこれまで経験したことのない、まるで戦時を思わせるようなニュースが相次いでいます。

レイ夫妻が残した記録から、今私達が知ることができるのは。

毎日の生活を慈しむこと。

そして、『願い』を持つこと。

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ドラッグストアのレジの女性が、品物を袋に詰めながら、顔を上げないままため息をつきました。

『なんか、大変な事になりましたよね‥‥。気持ちがね、上がらないっていうか。』

以前なら、時間を気にしてせかせかした私は、曖昧な返事をしてレジから立ち去ったに違いないのです。

でも、今日はふと、ネットで読んだ記事のことが頭によぎりました。

『お店のかたも本当に大変ですよね。ネットで読んだんですけど、色んなお客さん、いるんでしょう?』

レジの女性の顔がすっと上がりました。

『そうなんですよ。物が無いんだから仕方ないのに。』

今度ばかりはネットの記事も、嘘ばかりではないようです。

『お客さんのそのマスク、手作りですよね?布は何を使って?』

先日いずみちゃんと買った晒し綿を4重に重ねた暑苦しいマスクのことを聞かれて苦笑しました。

しばらくマスクの話をして、『大変ですけど、頑張ってくださいね。』と言うと、


『そう言って頂けるだけで、嬉しいです。』

そう言った彼女が眼鏡を上げて涙をぬぐったので、びっくりしました。


な、泣かせた?

ちょっとオロオロしながらよたよたと店を後にした私は、良きにつけ悪しきにつけ、言葉の威力を思い知ったのです。



そもそも楽しみが少ない

ニュースの通りに、色々自粛ムードよね。

リアル・翔んで埼玉、になったら、大変〜。



さっちゃんは医療従事者。

大変なんだろうなと思いながらも『大丈夫?』と送ると、ピコンと返事が返って来ました。

今日のニュースで『翔んで埼玉』が脳裏に浮かんだのは皆同じだったようです。

さっちゃんが元気そうでよかったよ。



昼間郊外の空いていそうなスーパーに車を走らせると、平日なのに駐車場は満杯。

こんなに男性率の高いスーパーも初めて。

都内に住む別の友人からは『スーパーの棚が空だと、気持ちが沈むよね』とラインがきたので、品物があるだけマシか。


私は元々買い置きができないタイプ。

常時冷蔵庫に入っているのはお米と調味料、常備野菜と卵。
冷蔵庫が無くても多分困らないくらい、その日に使い切りの食生活でした。

それがちょっと不便な所に引っ越してから、生活必需品と多少の食材はストックするようになっていました。


冷凍しやすい野菜は、大袋で買って数種類に切り分けジップロックに入れて冷凍庫に。
お肉はスパイスミックスを何種類か買って、それぞれ違う下味を付けてから密封して冷凍。
お味噌は味噌玉の作り方をブロ友さんのところで教わったので、それも冷凍庫にストック。

今停電になったら泣くかもT^T



お酒も飲めず、誘われない限り特に出歩くわけでもなく。

アイスショーに行きたくても、もはや楽しめる体力も無く。

玄関を開ければ向かいの桜が綺麗で。

家族以外と話す機会がなくても、メッセージアプリがピコピコ鳴るし。

仕事が始まったところで基本1人仕事を1人の部屋でするわけで。

テレビと動画と、コーヒーと本があれば、幸せ。


え?


元々自粛仕様なの?


‥‥‥もしかして、そもそも楽しみが少ないの?



うっかり自分の人生の薄っぺらさとコミュ障に気がついて、背筋がヒヤッとしたのでした。



『そうでありますように』

私の想像の及ぶところ、最も『じっとしていることが苦にならなさそう』なアスリートは、宇野昌磨選手です。
(個人の感想です)

現在ショーマ情報は入ってきていませんけれど。
リンクでの練習がままならないと思われるこの状況が、冬季競技の選手にとっても大変な事態だということは察するに余りあります。

そんな中でもメンタル強そうで、引きこもり生活を送らなくてはならないとしても淡々と過ごせそうなショーマ。
(個人の想像です)

見倣いたいところですが、私にゲームはできません。
(ショーマがゲームをしているのかどうかは個人の妄想です)

頑張れショーマ!
(他のアスリートの皆さんも!)


ということで、Amazonプライムでドラマ、『77部署合体ロボ ダイキギョー ドラマ・伝え方が9割』を観ながら、会社あるあるのコメディーに笑いっぱなしです。
(個人の感想ですが、これ、オススメです)


驚いたことに、4月からの私の仕事の内定は取り消されませんでした。
(半分くらい、もう無いなーと思っていたので)

こんな時でもまだ末端でさえ動き続ける日本。すごいと思います。

同級生のグループLINEに、しばしばシスターの友人から『アーメン』と謎のメッセージが来ていましたので、そのご利益かもしれません。

後1週間で始まる仕事は短時間なのでそれほど緊張はしないのですが、問題は引継ぎ。


ハード的な仕事の準備は、殆ど済みました。
必要な資料を揃えて。(資料に関してはもう感謝しかありません。優しいお心遣いに感激しました。ありがとうございます。)

仕事の中身はいいんです。やり過ぎなければOK。

後は、人間関係ですよ。

ああ、『アーメン』。

好かれなくてもいい、嫌われませんように。

空気に溶け込み、誰の注目も浴びませんように。


オリンピックを目指す選手達が、心も身体も健やかでありますように!

人類、がんばれますように。

アーメン。『そうでありますように』


祈った後は、Amazonおすすめのドラマ『太鼓持ちの達人〜正しい××のほめ方』を観て、人間関係の勉強します。



嵐の夜

東京オリンピックが延期になりましたね。

ようやく、ですが、良かったと思います。

マドリードのスケートリンクが遺体安置所になっていると、今もCNNが告げています。



私の場合、情報を知りたくて地上波テレビをつけるとストレスの方が情報量を上回ります。

何で情報よりコメンテーターの耳障りなご高説を延々と放送するんでしょうね。

朝晩のNHKニュースは見ますが。

聞き流すならBBCやCNNの方がいくらかマシ。


私は地元の、なんというか、文化っぽい少人数の討論的な集まりに行きがかり上参加しているんですが。

先週の集まりまでは参加しましたよ、一応。

でも思ったんです。

こういった方々の特徴なんでしょうか。
何しろこのコロナ渦を小さく見ることに命をかけていると言えば良いのでしょうか。
まあ、頭のよろしい方の考えることが私なんぞにわかる筈もないのですが。
こういう方々に限って『自分だけは大丈夫』という妙な自信があるので、状況は刻々と変わる、ということが飲み込めないようです。
何にでも詳しいのは良いのですが。
彼らの態度には驚きを禁じ得ないのです。

コロナへの反応は大袈裟、心配し過ぎ。
そう言って出歩くことが格好良いとすら思っている節が伺えて。
そのくせ政府の対策は甘いと言うんですよね。
そこがわからない。

何でそう自説を振りかざし、『実際のデータはこうじゃないか』と楽観的な同意を得たがるのかよく理解できません。


先程も次の会の日程のお知らせが来ましたが、こういう元気な年寄り(失礼)が1番厄介な気がします。

嵐の時は安全な場所でじっとしている。

それって、ごく当たり前のこと。

動物だってそうしますよ。

結果的に周囲に迷惑をかけることになるのは避けたいですし。

何をもって嵐と定義するのか、それは人それぞれでしょうけれど。

少なくともこれまで人類が経験していない状況下にあることは間違いないわけですから。

『しばらく様子をみましょう』

それくらいの余裕を持って、不要不急の外出を控えることの何がカッコ悪いんでしょうね。

まあ普段からお付き合いのある方々ですので、そう思っても言いませんけど。

『了解です。ありがとうございます。』

そう返信しながら、次の集まりになんか行かないもんね、と心に決めているのです。





『HiGH&LOW THE MOVIE 3 FINAL MISSION』の点と線

『こんな演技する人、見たことない』

驚いた私が沼の淵に立ったのは、去年の夏でした。

もう何年も地上波テレビをろくに観ていなかった私も、ようやく林遣都さんを認識したのです。

昔からそうだったと言えばそうでしたが、特に年齢がいってからというもの、若い女優さんや俳優さんにはさほど興味がなく。

仕事してゴリオを育てながら海外ドラマと映画、とフィギュアスケートを観るだけで手一杯でした。

そんな私が自らひっそりと沼に入り。

以来遣都君が出演した映画やドラマを観ているうちに、これまで意識せずにポーッと見ていたものの点と点が少しずつ繋がってきたのです。

遣都君が出ていなければ一生観なかった筈の映画。
その映画を観なければ知らなかった筈の俳優。
その俳優を知らなければ楽しめなかっただろうドラマや音楽。

まあ、坂道を転がるような半年でした。

ついに沼に生きるものとして、老体に鞭打ち(座って観るだけです、はい)『HiGH&LOW THE MOVIE 3 FINAL MISSION』を観ました。

EXILE系なんて、死んでも観ないタイプの映画ですよ。

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これは映画としては3作目だったんでしょうか。

引越した時に買ったテレビを4ヶ月近く放置していたんですが、連休中にオットに頼むとあっという間に設定まで済んでいました。
で、1週間ほどお知らせ入りではありますが、無料視聴ができるwowwowで『ハイロー』を見られたわけですが。

悲しいことに、『舞台 風博士』の放送には間に合いませんでした(´༎ຶོρ༎ຶོ`)

wowwowに入らなきゃ見られないって思い込んでいたんですよ。
バカバカ私のバカ!

達磨一家の日向役のビジュアルだけは見ていたので、テレビ視聴故の『とばして見られない』という縛りに耐えて、暴力シーン満載の刺激的な映像に耐えました。

いやあ、面白かったです。

『莫逆家族』は3回目にしてやっと見通せたので、絶対無理だと思っていたのに。

やはりカタルシスを感じられるラストは良いですね。
しかもこの映画、出演者がたくさんで楽しい楽しい。

話がわからないので、ネットで登場人物の解説を読みながら見ましたよ。

そうすると、『ROCKYの右腕、KOO/遠藤雄弥』この彼は!
のだめのあの『大河内守』やん!

『KIZZYのパートナー、KAITO/柳俊太郎』って、この人は!
『獄門島』や『百日紅の下にて』で横溝正史作品に鮮烈なニュアンスを加え、『チェリーボーイズ』では遣都君と共演していた、『勝手にふるえてろ』にもいた君だよね!

更に
『RUDE BOYS初代リーダー、スモーキー/窪田正孝』。

スモーキー役の人どこかで見たけど、いいなあ。凄くいい。
そう思っていたら、
え?朝市?
朝市なの?
あの朝ドラ『花子とアン』の、朝市ーーーー!

ググってびっくり、この方『スカーレット』の次は最近好きになった二階堂ふみさんと一緒に次の朝ドラの主人公なの?

一周回って思わぬところに着地しました。


というわけで、達磨一家の行くところ、全ての遣都君が出る『ハイロー』を観ることにしたのです。

遣都の沼、ほんと厄介ですが、点と点が線になると、確実に幸せ。


『コーヒーが冷めないうちに』が冷めないうちに

なんだかんだ言いながら沼活動は続いています。

HuluとNetflix、そしてAmazonプライム。

林遣都沼で活動するにあたって、今装備しているのはこの3つです。


Huluでしか観られない映画『パレード』と『引き出しの中のラブレター』を続けて観たのですが、どちらの映画も遣都君の個性が際立っていて面白く観ることができました。
多分同じ時期の映画ですが、両極端と言える役柄を、1人の俳優が全く違う個性で演じていることに心底驚きます。

特に『パレード』。
ここでの遣都君の役は、この時の彼にしか演じられなかったハマり役ではないでしょうか。
お話にもう少しサスペンス的なものがあれば、と思いましたが、その分遣都君の存在だけでミステリアスな雰囲気を醸しています。

『パレード』は吉田修一原作ですが、同じ原作者つながりで『横道世之介』も観ました。
こちらは原作を読んでいたので、映画は新鮮でした。

遣都沼のおかげで日本映画やドラマを観るようになって、思いのほか楽しめています。

本当はもう少しサクサク本を読んでいきたいのに、目が辛いので画像に走るんでしょうか。

プライムでは『コーヒーが冷めないうちに』が観られるようになったので、こちらも視聴。

遣都君は最初と最後にまた観たことのない登場人物になって出てきました。
本当に役によって別人も良いところです。

この映画もとても素敵でした。

あの朝ドラ『スカーレット』の武志役、伊藤健太郎さんが大学生役で出ているんですよ。

健太郎さんの青年っぽい初々しい感じが武志そのままで、

『たけし〜〜、絶対幸せになるのよおおおお〜』と心の中で叫ばずにはいられません。

林遣都さんは作品によって全部違うので全く役を引きずらずに観ることができるのですが、他の役者さんの場合はそうでもないので、それはそれで楽しめます。

ですので『コーヒーが冷めないうちに』は『スカーレット』がラストスパートの今、出会えてよかった映画かなと。

石田ゆり子さんと有村架純さん、薬師丸さんと松重さん、そして吉田羊さん、それぞれのストーリーが泣かせる映画で。

以前なら超苦手分野だったこのタイプの日本映画を私に見せてしまう遣都沼はすごいと思います。

外出が最低限なら、それも良きかな。

マスクを下手なミシンで縫うことすら楽しい今。

幸せのハードルがグッと下がるのも悪くない気がしています。





369か780か

ゴリオ(息子)の大学生活は小学校に上がって以来、初めて『運動』に縛られない自由な生活。

自宅から通学することにしたゴリオと2年ぶりに一緒に暮らすようになったわけですが、まあ、夜勤のバイトもあって生活が不規則極まりないんですね。

が、何時に帰って来ようと来まいと何も聞かず、言いもしない私に、ある日ゴリオが聞いてきました。

『お母さんて、オレに興味ないの?』

『え?  あるよ。 生物学的には。』

興味があるとしたら、無事で帰ってくることくらいかな。

ご飯は食べなくても残り物は私が食べるし。

リットル換算のお弁当もいらなけりゃ、ユニフォームの洗濯、ましてや砂泥も芝だらけの装備の手洗いもない。

一瞬で何が起こるかわからない競技ばかりしていた12年間の緊張はもう無いわけなので、どこに行こうが何をしようが、正直心配のうちには入らないわけです。

春からの講義がどうなるのかまだ見えない様子で、いつ頃はっきりわかるんでしょうね。




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20日土曜日(今夜)のNHK BS1 「真央が行く!」福岡編は、『車いすラグビー』と『パラ柔道』です。

柔道着の真央さんの写真がupされていましたけど、とても可愛かったですね。


ゴリオは柔道とラグビーを6年ずつしていましたので、今回は特に興味深いんです。

柔道は室内の個人競技ですからその点だけはフィギュアと同じですが、ラグビーは屋外の団体競技。

弱小チームでも色々な所に練習にも試合にも行きましたが、眩しい日の光に照らされて走る子供達を見ながら、こんな日にも真央さんは室内の真っ白いリンクで練習しているんだろうなと、よく思っていました。



東京オリンピック、パラリンピックが微妙な時期ですが。
いやいやいや、いまだに『開催』って。

でも、真央さんのこの番組にはとても意味があると私は思っています。

ご存知ですか?

図書館にある古いパラリンピック競技関連本に付けられた背ラベルには、『369』という分類記号が貼られ、今だに『社会福祉』の本棚に置かれていることがあります。

でも、新しめのパラ競技に関する本は殆ど『780』、『スポーツ・体育』に分類されているのです。

両方に置かれた本をそれぞれ開いてみても、パラスポーツについて書かれた内容や写真に大きな違いはありません。

どの図書館でも同じではないことは承知していますが、私は自分が利用する図書館の本棚でこのことに気がついた時、割と衝撃を受けたんですね。

同じテーマの本で図書分類が変わるということは、通常そのテーマの扱い方が本によって違うということでしょうが。

パラ競技に関しては、ここ十数年でパラ競技への世の中の見方、捉え方の方に変化が起きているのではないかと思ったのです。

この変化は、パラリンピック競技の選手の方たちが自らの手で結果を掴んできた故ではと。

まあ、実際のところは分類した方にしかわかりませんけど。

ちなみに『369 社会福祉』って、一般的な『ユニバーサルデザイン』などの『福祉関連』の他に『防災』なども含まれる分類記号なんですよ。
今現在私達が思うパラリンピック競技とはやはりそぐわない気がします。

そのパラ競技に自らも挑戦しながら、OPを目指す選手の方々を紹介していく『真央が行く!』。

目先のOPだけでなく、広く競技について知ることのできる、貴重な番組だと思います。

今夜、午後7時00分~ 午後7時50分ですよ。




2月のステファンのインタビュー

2月20日付の記事の備忘録です。

とっくにあちこちで内容は翻訳、紹介されて、ウェブサイトの記事にもなっています。

英文の記事を意訳して紹介するのは、主に自分のための保存用ではあったのですが。

誤解を招きかねないと思って、ある時期からやめていました。

それでも先日、昔のなんちゃって翻訳コンニャクもどき(ドラえもんか)が他所様のブログにリンクをかけられ、紹介されているのに気がつきました。
悪気は無いと思うのですが、誤解を招きかねない引用の仕方(翻訳したコメントなのか、私自身の言葉なのかがわからない)をされていて、現在の私自身の気持ちとしてはブログのその記事の内容に使われること(批判対象を批判するための引用)には非常に抵抗を覚えました。

公の記者によって書かれた記事でもない、タダの個人の日記を勝手に切り貼りして使い、自分の言いたいことを伝えようとする方もいらっしゃるんだなと。

これだけヘッポコなら誰も引用しようとは思うまい、そう考えていたのが甘かったです。
最近の記事も一緒にリンクで紹介されていましたが、まったく不徳の致すところ。

フィギュアスケーター個々について書いた日記は残しましたが、ざっくりフィギュアスケート、という括りの記事はその件があって非公開にしました。

今後は雑誌などの公式ウェブサイトの記事であっても、私も切り貼りして紹介するのは可能な限りやめたいところです。

今回の記事は自分用備忘録としてのみ残します。

Stéphane Lambiel: “Do it. Show us your colours!”
http://www.insideskating.net/2020/02/20/interviews/stephane-lambiel-do-it-show-us-your-colours

Inside skatingから
Florentina Toneさんのステファン・ランビエール氏へのインタビュー全編を読みました。


結構なボリュームですが、最後まで読むとやっぱり感動します。

私が特に興味深く読んだのは

宇野昌磨選手との出会い
ステファンが好きなショーマのプログラム
フランス杯からロシア杯までのこと
ショーマとのコミュニケーションについて
ショーマの強みとプログラムに必要なもの
ショーマがシャンペリーで学ぶ他のスケーター達にもたらしたもの
デニス・ヴァシリエフス選手について
ちょこちょこ高志郎くん
FOIでコラボした『四季』について(やっぱりショーマすごいと思いました)
ロシア杯、全日本でのキスクラ
北京を目指すための、来季のプログラムについて(ウィルソン姐とコラボか?)
リーザのこと
心に残った宮原知子選手の演技のこと
女子の4回転時代について

こんなところでしょうか。

実際の内容はもっともっと盛りだくさんです。

今はググル先生が勝手に翻訳してくれますので、嬉しいですね。

でもステファンの英語はとてもわかりやすいので、彼自身が選んだ言葉で十分堪能できます。

本当なら残しておきたい素晴らしい言葉がめっちゃあるんですぅぅぅ(´༎ຶོρ༎ຶོ`)


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以上、ステファンがますます素敵に思えた午後でした。






ウルトラ怪獣のいるところ

『ウルトラゾーン』は、記念碑的作品『THE LOVE』が終わると、7話目からは途端に色調が変わります。

怪獣達がゆるい感じで喋りまくったコントは殆ど一掃され(怪獣職務質問あたりで戻って来ますが)怪獣自身は殆ど効果音くらいしか声を発しなくなります。
一気につまらなくなるのはそのためかと思われます。

『不良怪獣ゼットン』は、宇宙一強いゼットンが彼の強さを知らないヤンキーばかりの高校に入り、パシリ扱いされている話。こちらのゼットンも喋りませんが、これだけは喋らない怪獣で正解パターン。
「実は子供嫌いと噂のおばあちゃんが1人でやっている、夕方5時を過ぎると不良達のたまり場になる駄菓子屋」の前で、ゼットンがライバル校のヤンキーを次々倒して行くだけなんですけど、ゼットンめちゃくちゃクールです。
高校生だからって、ゼットンに学生服着せなかったのも正解だと思います。


『怪獣職務質問』は『不良怪獣ゼットン』と同じ「宇宙区星雲七丁目8番地」が舞台。
あの駄菓子屋近くで怪獣が職務質問に合うのですが、お巡りさんが『怪獣転校生』の先生を演じた俳優さん達(山崎樹範、津田寛治)で、すごくいいんです。
ガッツ星人、ピット星人、バルキー星人、最後にメトロン星人が職質にあいますが、どの回も怪獣が魅力的。
やっぱり怪獣は喋る方が面白いと思います。
うちのゴリオも公園にいると職務質問を受けるところをみると、きっと怪獣なんでしょうね。

7話目から『ウルトラゾーンチャンネル』という5分間コントが始まりますが、ケムール人、ラゴン、M1号の3怪獣がどれも面白くなくて、これが始ると早送りしたくなります。
同じように怪獣が出てくるのにこうも違うのが不思議なくらい、この『ウルトラゾーンチャンネル』だけはつまらなかったですトホホ。



さて、『ウルトラゾーン』後半の傑作は、シュールです。

『メフィラスの食卓』は特撮ドラマの6作目。第17話、18話で放送されています。

『THE LOVE』同様、
脚本 - 松野拓行 監督 - 田口清隆。

これも脚本、演出共にずば抜けていました。

哲学或いは禅問答ですが、なにか?みたいな。

『わかっても分からなくてもいい』くらい振り切った見せ方なのに、強烈な主軸、主張が胸に迫ります。

殆どゴミの山の狭間でテーブルを挟んで怪獣メフィラスと人間が差し向かいで食事する(主にラッキョウ食べるんですが)、それだけの話ですよ。

脚本の松野さんという方は、プロデューサーなんですね。

ゲスト俳優の登場のさせ方も良いんです。

私のようにとんと疎いものでさえ、あら渡辺哲さん、まあ穂積ペペさん、とゆっくりお顔が拝めます。

『地球?
おめえさん、地球を渡せって、‥‥‥まさか‥。
ははははっ!
オレの現住所は地球だぁ。
地球全体どこでも住処だ。
ふん、まあ、詳しくは聞かねえが、あんたも帰る場所、無くしたクチか。
地球のどこでも、あんたの好きなところに住みゃあいいよ。』



メフィラス星人と差し向かいの渡辺さん、『地球がほしい』って言ってる強面の宇宙怪獣を前にして、素晴らしい表情と話し方なんです。


渡辺哲さん演じるおじいさんに『地球はあんたのもんだ』と言われて、メフィラス星人、地球を占拠したみたいなんですけど。

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このショット、大好きで何度も見てしまいます。

ほんっとにテーブルを挟んで数人の地球人とメフィラス星人が食べながら話すだけでそれほど動きもしないのに。

手に入れた地球で、共に食卓を囲んだ他人任せで不満ばかりの青年に失望したメフィラス星人は、青年を消し去ります。

次に現れた総理大臣に、メフィラス星人は問います。

『かつてこの食卓に、世界の全てがあったそうだ。それは何だ。』


総理大臣の食べ物の贅沢さ、その食べ方の浅ましさ。
メフィラス星人がまともに見えてくるのがすごい。

メフィラス星人によって消された筈の総理大臣は巨大化し、街を破壊します。
びっくりするほど穂積ペペさんのものを食べる演技が多くを伝えます。

最後に食卓を共にするのは、赤ちゃんとその母親。

食事を共にすることで、家族の絆、食べ物の尊さ、人間の醜さ、暖かさが伝わります。

前後編合わせても20分無いと思うんですけど、重量感すごいです。

渡辺哲さん、ラストの演技で泣かせてくれます。

内容はベタだし、宇宙怪獣だし、コントの狭間の短い時間だし。

でも、これだけのクオリティを出せるものなんですね。

ウルトラQをオマージュするなら、やはりこのくらいの骨太い主張は欲しい。

『今の子供には、難しいことは伝わらないだろう』ってことはないと思うんです。

多分、逆だと思うんですけど。






ザラブ星人の『愛の夢』

ずっと働いていた私が家にいて暇かというと、そういう訳でもありません。

Hulu的バカリズム特集。
動画による浅田真央ばっかり世界選手権。
動画による宇野昌磨だけ世界選手権。
動画による美的ステファン・ランビエール世界選手権。
林遣都沼活動(劇場版おっさんずラブ円盤到着により活発化)←イマココ

結構、忙しい。

中でも忙しさを加速したのが『バカリズム特集』。

検索によってバカリズムさんが怪獣の声で出演しただけの『ウルトラゾーン』→http://www3.tvk-yokohama.com/ultra/を引っ張ってしまい、思わぬ沼に引き込まれてしまっていたのです。

ドラマの方の『架空OL日記』が10話。
『住住』10話、この『ウルトラゾーン』は23話。
しかも『ランチ合コン探偵』10話+特別配信でトリンドル玲奈を見ていたら、バカリズム脚本版『黒い十人の女』10話をやっぱり観るじゃないですか。
『黒い十人の女』の音楽聴いてたら当然のごとく横井ゆは菜選手のSPプロ『黒い十人の女』だって観ますよね?

楽しむコツは地上波ワイドショーでイライラしないことと、ドラマを一気に観終わらないことです。

さあ、『ウルトラゾーン』です。

まずオープニングが
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からの

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『ウルトラQ』まんまですね。

ミニスカートがよく似合うタカギミホ隊員の独り言とか『OLのうわさ話』のいかにもな感じとか、なかなかツボです。
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パッと見サービスショットのコーナーのようですが、タカギ隊員のポソっというセリフの女子的リアル感すごい。

『怪獣English』はこんな感じ。
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『なぜならスペシウム光線で頭を焼かれたことがあるからです』

現在完了形の「経験」ですが、こんな経験、他に誰がするんだよという。
私はダダのモード感が好きなので、彼が『焼かれたんだ‥』と思うと、ウルトラマンに『ドイヒー』とか思っちゃいます。

他にも、前半のつかみとして
「有名中学に毎年合格者を出す、親の平均所得もそこそこ高めの私立小学校」に怪獣が転校してくる、『怪獣転校生』

「結構強めに揉んでくれると評判の、溜池山王のマッサージ店」で怪獣がふっつーに癒されている『怪獣マッサージ』

「都心から電車で30分、閑静な住宅地に建つ瀟洒なマンション」に住む女子の部屋の扉の向こうに次々現れる怪獣が胡散臭い『怪しいものじゃないです』

「読者モデルもたくさん通う、中目黒の目黒川沿いから一本入ったところにある美容室」にいる元ヤンぽいカリスマ美容師のギャグ『ヘアサロン・マグマ&ババルウ』。

散々餌を撒かれて、第6話にたどり着きます。

これまでとは違う。

そしてここから先のどの『ウルトラゾーン』とも違う。

第6話『THE LOVE』

ウルトラ怪獣には特段関心のないそこのアナタ。

橋下徹さんとテレビでやりあっている最中、コロナウイルスを『エイリアン』と表現した木村太郎さんに驚いている場合ではありません。

エイリアンの一種、ウルトラ怪獣はヒトの心にも侵入するんですよ。

『ウルトラゾーン』前半の傑作『THE LOVE』。

脚本/松野拓行
監督/田口清隆

攻撃を受けて負傷したザラブ星人と、夫を亡くした初老の女(って言って良いのか)丘みつ子さん(役名は池谷みつ子)による2人芝居です。

怪我をしたザラブ星人を家に連れ帰ったみつ子。

一緒にコーヒーを飲み、みつ子はザラブ星人の絵を描きます。
共に畑を耕し。おにぎりを食べ、石投げして遊び、花を摘んだりしながら。


2人の間にはゆったりとした楽しい時間が流れます。

ま、なにせ相手は宇宙怪獣ですから細部やセリフはかなり変わってますけど。

ロマンティックなんですよ、もう。

『人類は、皆みつ子のような生命体なのか』と問うザラブ星人。

ザラブ星人によるまさかの丘みつ子さん『みつ子』呼び。

『池谷みつ子は、ここにいる一体だけですよ』

みつ子さんもニッコリ笑って人類を「一体」呼び。


何がすごいって、変身能力のあるザラブ星人の宇宙怪獣な能力を存分に活かしつつ、人類にとっての胸キュンポイントを外さない脚本と、美しい映像ですよ。

アナタがたとえザラブ星人でも変身なんかしなくていい、そのままでいい。
アナタはonly one、そんな感じのテーマに繋がる『ザラブ星人じゃなきゃ』、という必然性。

この怪獣ドラマ、効果的にリストの『愛の夢』が流れます。

浅田真央さんファンは非常にくすぐられるポイントですね。

ドラマそのもののオープニングがウルトラQっぽく怪しくて怖いので、余計にこのリストの甘い音楽が胸に響くんです。

2人(このドラマの上では2体ですね)が海に行くシーン。

映画か!

と思うほど。

2人でオセロをするシーンの切ないセリフ。

海のシーンで綻びる日常。
なのにその原因はザラブ星人の宇宙怪獣ならではの能力がもたらすんですよ。

ラスト前の、優しく泣けるザラブ星人のセリフと椅子に座る哀愁の背中。

そしてラストシーン。

『愛の夢』の曲の終わりとピタリと重なるラストショット。

ここでみつ子さんの『あの絵を見たのね?』という問いの答えを視聴者は知るわけですが。

ヒトは亡くなった後も残されたものの心に存在して。
残された者はその人のためにお茶を供える。

前半の回収までやってくれるじゃんT^T

宇宙怪獣のロマンスに、泣いてもいいですか?

てか、みつ子さんの家にそのまま住むのかザラブ星人?


町田樹氏による名解説は名言だらけ

昨日は鎮魂の1日でしたが、輪をかけるような重いニュースが多かったですね。

おまけに朝ドラ『スカーレット』では喜美子母さんがついに息子の武志に病名を告げるシーン。
ゴリオと朝ご飯を食べながら観ていましたが、泣きましたよ。

甲子園も中止になりました。

夏の大会までにコロナが終息しているよう、祈るしかありません。


一方今月16日から開催予定だったフィギュアスケートの世界選手権も、ようやく中止を決定。
決断は遅かったですが、強行開催にならずホッとしました。




さて。

こんな状況だからこそ、面白いものを観たい。

表面をサラッと撫でる面白さじゃなくて、深い感じで。

そこでフィギュアスケートアイスダンスの選手となった髙橋大輔さんが立ち上げた『アイスエクスプロージョン(氷爆)2020』を観ることに。

完全版の放送は、解説が町田樹さんでした。

フィギュアスケートのカップル競技を中心にした新しいアイススケートショーであること。
『氷爆』のコンセプトをそう捉え、町田樹さんは『アイスダンス』、『ペア』の魅力に解説で迫ります。

実況はテレビ東京の板垣アナウンサー。
この方の実況がまた間の取り方がいいんです。
町田氏が黙る時の『ここ見どころだから』というサインを逃すことなく黙って演技を見せてくれます。

いやもう解説ひとつで違った世界が広がりますね。

バンクーバー五輪で銀、ソチ五輪で金メダルを獲得したアイスダンスのメリル・デイヴィス&チャーリー・ホワイト(以下メリチャリ)。

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2014年ソチOPの天上人

この2人が『氷爆』で滑るのはジャーニーの『Faithfully』。
世界中を飛び回り、なかなか愛する人に会えない切なさを表現しているという歌詞を、互いに別の人と結婚しながらカップルスケーターであり続けるメリチャリの日常と重ね合わせ聞かせてくれます。

町田さん、ここでチャーリーについて『女性をより引き立たせる包容力、牽引力はそうそう手に入るものではない』と語っているんですね。

メリル・デイヴィスというアイスダンサーは私が思うに、美しいだけではなく、ものすごーくテクニックに優れたスケーター。
実のところ、物凄いスピードで繰り出す端正で的確な動きを軽〜く、でも正確にコントロールしている人だと思うんです。
以前アメリカのテレビ番組で披露していたダンスなんて早回しかと思いましたもん。
とにかくエレガントで素晴らしいダンサーです。

メリルのアイスダンスは端正なのに何故あんなにゴージャスなのかというと、それは彼女の超絶お姫様オーラをチャーリーが実に上手く引き出しているからではないかと思うんですね。
チャーリーがいるから、メリルはあの別格な才能で思い切り滑ることができる。
チャーリーだって若い頃は金髪キラキラの王子様でしたけど、彼が実に賢いと思うのは、メリルの才能とぶつからずに彼女を最大限に活かそうして来たところだと思います。
彼らの演技は今も年々魅力を増しているほどです。
テレビでしか観てませんけど『Love On The Floor』でチャーリーが陸で踊るのを初めて観た時の衝撃たるや忘れられないものがありましたよ。
何しろすごい2人がすごいままで長くコンビを続けていることそのものがすごい。
私の語彙の無さもすごい。

で、町田さんがカメラワークを褒めたシーンがこちら。

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このフィニッシュに町田さんこう言うんです。

この最後のアングル、最高に素晴らしいですね。
女性を残して、男性だけがシルエットだけになっていくという。
このプログラムのコンセプトにも合っています。
是非、この番組を録画している人は、この部分を一時停止して、絵としてもご堪能頂きたいですね。
この番組のカメラマン、ディレクターのセンスが抜群に光っています。



こんな解説する人、他に誰がいます?

まっちー解説、本当にありがとうございます。

町田さんはこの後も『美女と野獣メドレー』でメリチャリが登場すると、カップル競技について語ります。
振付師の宮本賢二さんと対談した時にミヤケン先生がこう話していたそうです。

ペアとダンス、同じカップル競技でも全く身体の使い方が違うということでした。
それはやはり、単に手を繋ぐだけではない、ホールドポジションというアイスダンス特有の組み方があるからだそうです。
お互いが向かい合う、ワルツホールドのようなポジションを取るときには、どちらかが脚を前に出せばもう1人は脚を後ろに引かなければなりません。
こうした動きの作法が、シングルやペアと(アイスダンスと)では大きく異なるということです。
そして、元日本代表のアイスダンサーである木戸章之さんによると、このホールドで滑る技術をマスターするには、5から10年かかると言及されていました。


何故『シングルやペア』と『アイスダンス』と思ったら、町田さんはこれから髙橋選手が挑むアイスダンス競技の難しさを語っていたわけなんですね。
ISUのルールブックの何条に事細かに書いてあるとか、情報の量も質も、町田さん解説は特別です。

『シングルとアイスダンスは、ほぼ別の言語と言っても過言ではありませんから、是非髙橋選手には、そのバイリンガルを目指していただきたいと思います。』



まっちーのこの言葉選びのセンスが好きです。

さて、メリチャリが2人で踊る2曲目は『クイーンメドレー』。
ここでも町田さんの解説が冴えてます。

アイスダンスと、シングルやペアとの最大の違いは、常にリズムに忠実でなければならないこと。

ISUのジェネラルルールには、『カップルは主にリズムに合わせて滑るべきであり、メロディーのみを演技に反映させるべきではない』という旨が明文化されています。

もちろんシングルやペアにとってもリズムは大事な要素ですが、ここまで厳格な規律はありません。
ですので、リズムをいかに体現するかが表現上の鍵にもなりますし、競技成績を左右する重要な観点になります。



今まで観てきたメリチャリが、ISUルールブックに則った、まさにルールを体現するようなアイスダンスだったなんて。
こんなルール、聞いたこともありませんでした。

浅田真央さんの演技がとても高度な技術を使いながら、どうしてわかりやすく覚えやすく、あんなに魅力的なのかという秘密の一端もここにあるのではないかと思いました。
真央さんはメロディーに沿って振付けられているプログラムでも同時に身体が『リズム』を刻みながら滑りますものね。

解説を愉しむフィギュアスケートの番組が放送された、これは画期的です。

解説が行き届いていると、フィギュアスケートの奥深さが各段に伝わるんですね。


町田樹氏の名解説、私が最も町田さんらしいと思ったのはミーシャ・ジーの『枯れ葉』の解説でした。

このプログラム、本当に本当に素敵なんですよ。

ウズベキスタン代表だったミーシャ、実際はロシア生まれだったとこんな演技を観ると思い出します。

こんな演技、というのはシンプルな分、テクニックの質を問われるクラッシックバレエ寄りのプログラムとでも言いましょうか。
でも敢えてゴージャスに行かずストイックなまでに削ぎ落とした芸術、みたいな。
まあ町田さんも、すごい熱量で語ってます。

町田樹さん解説 ミーシャ・ジー『枯れ葉』の動画リンクです。
https://youtu.be/aHAeFh_mAh0

動画主様、ありがとうございますm(__)m

ここからの部分、音楽とクロスの関係に着目してみてください。
(ミーシャがここで5歩クロス)
今の『5歩』が、私の一推しなんですよね。
ここにミーシャ・ジーさんが演じる男の情念が全て込められているような気がして、味わい深いです。

あと私が重視するのは必然性ですかね。『この音にはこの動作以外に考えられない』という必然性が、あの5歩には確かにあった。

ともすれば、「たった5歩かよ」と思った方もいるかもしれないんですけども、この小さな必然性が、観る者の感情を高ぶらせたり、心を動かす起爆剤になったりするんですよ。

実際私はこのクロスからダブルアクセルまでの1連に少し鳥肌が立ちました。

クロスといえば、普通助走をつけるための動作と考えられがちですけども、そのクロスでも魅せられるんですよね。

振付のツボを押さえた、良いプログラムだったと思います。



いやこの町田さんの萌えポイントにこそツボを押されましたよ。

実況も解説も、本気で勉強してこの放送に備えたことが良く伝わる、素晴らしい放送でした。


ここに追記ですけど。

『氷爆』完全版で『The Phoenix 』をみんなで踊るシーンがありましたけど、髙橋大輔さんの身体の傾け方の角度、エッジの深さが際立っていて改めて驚きました。
めちゃくちゃ魅力的で同じ振付でも全然違います。
それを可能にしているひとつの才能が反応の速さ。
音に対する身体の反応がほんの僅かに他のスケーター達より速いんですね。
これが音を『表現』する時一体感を感じさせるんです。
髙橋選手と同様だったのが、メリチャリは別格としても、ミーシャと村上佳奈子さんでしょうか。
かなこちゃんは意外でしたが、この耳の良さ、反応の速さが彼女をトップスケーターに押し上げた1つの要因だったと思います。
陸上だと動画の探しやすさで言えば、わかりやすいのはドラマgleeに出演したヘザー・モリスのダンスでしょうか。
彼女の音感と身体のコネクトが一体どうなっているのか、人類の進化系を観るようでしたよ。



渋滞の理由

いずみちゃんと私、誕生祝いはいつからかランチをご馳走することになっています。

日曜日。

このコロナ騒ぎの最中、どこでお昼を食べるのよと悩んだ挙句。

クルマという密閉された箱で、知る人ぞ知る的辺鄙な場所にあるレストランならいいんじゃという話になりました。

自宅で手料理。
似たもの同士の私達に、この選択肢は無いのでした。

遠出のために早起きして走る、いずみちゃんちまでの道路はガラガラ。

ナビを頼りに小さなクルマで走ると、サングラス越しにも光が眩しい。
海の側の崖っぷちに恐る恐るバックでクルマを停め、そこから徒歩で眼下に広がる海を眺めながら小道を下ります。


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あれれ?

子連れの集団が前を歩いて行く。

私達が向かっていたのは紅茶とワッフルの店。

以前行った時にはお客なんて殆どいませんでした。

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子連れの集団と一緒に店に入った時もそこそこ席は埋まっていましたが、気がつけば広い店内は満席。

とはいえ席の間はかなり離してありますけど。

帰る頃には小道沿いに横長に広がる崖っぷちの駐車場も満杯で。

『ここでアクセルとブレーキをちょっと踏み間違えでもしたら、隣の外車もろとも海に真っ逆さま』

という今そこにある危機をなんとか乗り越え、無事に国道に出ました。





この辺から私達は道路状況がおかしいことに気付きます。

多い。クルマが多い。

次に向かった雑木林(失礼ながら)の中に点在する小さな雑貨店やカフェにも、ヒトがわらわらしています。

暖かい日だったので、オープンカフェは盛況でした。


いつもは閑散としている辺鄙な場所が、観光地のように賑わっているんですね。

でも雑木林の斜面を歩き回る分にはそんなにヒトと濃厚接触する感じではありません。

ここにも子連れ客が、それも普段こんなところでは見ない中高生連れの家族が、カフェ周辺で席が空くのを待っています。

なるほど部活動ができない中高生が持て余して家族と出かけるのね。


//////////


一時的なこととは言え、ガソリンも日によって少し値下がりし。
いつもは部活か繁華街に行きたがる学生も家にいて。
会社によってはお父さんお母さん達も家にいる時間が増えて。

街中がちょっとね、となれば花粉を物ともせず郊外に出かけ、戸外の空気を吸う。

これは田舎に限った話で、しかも現在感染者が出ていないとされる地域。
それでもコロナ感染予防の観点からもよろしくないことは承知ですが。


コロナ騒ぎを別にすれば、案外悪いことばかりでは無い気がするのは何故でしょう。

経済的に打撃を受ける分野もあれば、逆の分野もあるのかもしれません。


渋滞で遅くなった私が家に帰ると、バイトが休みだったゴリオが夕食に煮物を作り、オットはそれで一杯呑んでいました。

お土産は雑木林の店で見つけた綿の晒し布。

マスク用に最適。

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渋滞の理由。

考えることは皆同じ。




転んだ時の起き上がり方

ああああ、寝落ちしてしまいました。

フィギュアスケート、ジュニア男子世界選手権、フリーが終わりましたね。

結果だけでなく動画がすぐに観られる世の中で本当に良かった。

鍵山優真選手2位、佐藤駿選手6位。

日本男子のワンツーフィニッシュもあり得ると思っていたのですが、蓋を開けたら波乱の戦いになっていました。

結果はともかく、ミスがあってもやっぱり彼らは素晴らしい。

ジュニアの鍵山、佐藤両選手の演技は、観ていていつも懐かしい感じがするんですよね。
いかにも日本人らしい繊細で正確で丁寧な演技。
真面目で一生懸命な気持ちが伝わって清々しいんです。

彼らがジュニアワールドの舞台で経験したことは、シニアに上がってのちに必ず生きてくると信じられます。
だってすごいんだもの。

それにしてもフィギュアスケートの転倒の衝撃って、観るものにもドキン、ズシン、と来ます。

エレメンツが詰まっているわけですから、いつまでも転んだままではいられません。
演技を捨てない気持ちが強ければ強いほど、転倒によるダメージなんて無かったかのように立ち上がって次に向かっていかなくてはなりません。

演技中の転倒からの立ち上がりには、選手の素の気持ちが透けて見えてしまうように思います。

この姿を見るたびに、思うんです。

人生も同様に、決まった時間の中でやりたい要素が詰まっていて。
転んだからといつまでもイテテと座りこんではいられない。
現役でいられる決して長すぎるとは言えない時間を、目一杯使ってできることをやり切りたい。

ダメージを物ともせず、フィニッシュに向かって滑り続けるスケーター。
いつもベストな演技ができるわけじゃありません。

転んだ時の起き上がり方。

大事だなと思います。

生きていくこととスケートが違うところは、演技要素が決まっているか否かなんですよね。

私も今、人生につまずいて転倒の真っ最中。

もう一回立ち上がって次のエレメンツを繰り出そうか、このまま幕引きかと座り込んで考えていたところでした。


言霊というものは恐ろしいもので。
『ここでこの仕事をしたい。』
ずっとそう言い続けてきたところに、今回チャンスがありました。
可能性はとても低かったのですが、どうやらそこで働いて良いことになったようです。

こんなヨボヨボになっても、働けるのはありがたい。
今回は時間も短く、仕事量も以前よりは少ない。はず。
突然上がる血圧も、この環境ならなんとかなるさ。

言葉にして言い続けていると、案外夢は叶う。

しかも

『え? いま?』

そういうタイミングで。

『私、ガッキー(新垣結衣さんです)になりたい』



これは、無理。

でも言っておこうっと。

『神様、ガッキーみたいになりたいです。』

それから、みんなの免疫力が上がって、ウイルスに全戦全勝できますように!

我こそは玉梓が‥。

朝起きて、『スカーレット』を観ながらサンドイッチを作る。

久しぶりにゴリオの朝食を作るようになって、お化粧より先に朝食になった。

『吾郎ちゃん、この役いいなあ』。

BS放送から地上波で流れる朝ドラの間のメイク時間が、朝食の時間に変わる。

今日の朝ドラ後の情報番組には『スカーレット』の主人公役、戸田恵梨香さんと信楽太郎さんが出ている。

おお、きみちゃんの顔が戸田さんに戻ってる。

すごくナチュラルなのに、この目力はアイメイク。
シャドウじゃなくて、アイラインだ。
そしてマスカラか。

これだけでずいぶん違うんだなあ。

私は若い頃からお化粧というものにはとんと興味がなかったもので。

思えば老若男女あらゆる人から『ちゃんとお化粧くらいしなはれ』と言われてきた。

仕事を辞めて時間ができて、ゆっくり鏡を見る。

『誰これ』

まあ、びっくりする。

そこにはシワシワのタルタルのおばあちゃんがいたのだ。

『これはダメダメ!』

買いますよね。化粧品。

基礎化粧品も上に塗るものも、毎朝実験。
試行錯誤を重ねている。

戸田恵梨香さんのアイメイクは参考にしよう。

だってね。

今頃になって慣れないアイシャドウで目元をなんとかしようってすると。

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里見八犬伝の玉梓役。夏木マリさんよ。


こうなるから。






『電話で診療、処方箋発行可能に』

これ、トップニュースにすべき情報だと思うんですけど。

若者が感染拡大の悪者にされているらしく、Twitterでも先ほどのミヤネのやつでも流れていました。

基本『スカーレット』とNHKニュースしかリアルタイムでの地上波は見ません。
でも時々民間放送局のワイドショーで何か情報がないかとチャンネルを変えてみることはするのです。

だから情報弱者で、ネットニュースでも今頃こんなニュースを見つける羽目になるんでしょうか?

いやそれは違うでしょ。

どうしてこう、大事なニュースの方が政権批判や誰某のせい、に埋もれてしまうかな。

リンクしてます
https://headlines.yahoo.co.jp/cm/main?d=20200228-00000155-jij-soci&s=lost_points&o=desc&t=t&p=4

電話で診療、処方箋発行可能に 持病ある人ら対象 新型肺炎

2/28(金) 20:28配信 時事通信

 厚生労働省は28日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、重症化の恐れがある持病を持つ高齢者らについて、通院せずに医師が電話やオンラインで診察し、普段使っている薬を処方できるとする事務連絡を、都道府県を通じて全国の医療機関に出した。

 
 同省によると、処方できる薬は既に診断されている慢性疾患などの医薬品。医師は持病を持つ人らを、電話やインターネットを通じて診察できる。処方箋は、医師が薬局にファクスで送るなどして調剤してもらう。新型ウイルスに感染している疑いのある患者については、対面での診療が必要となる。 




今1番混み合って、感染リスクも高い医療機関に毎度通わなくては持病のお薬を貰えない高齢者←(高齢者に限らず、全年齢の慢性疾患患者ね)がどれほどいることか。

先日認知症の両親の介護を通いでしている友人が、診察予約日が夫婦でずれているだけで、同じ病院に2日続けて通って、やっとお薬を処方してもらったとこぼしていました。
付き添いの彼女だって感染は怖いですもんね。

薬によっては処方される日数も短いのに。

持病のある方のみならず、通常の診療でさえ手一杯の病院の負担も軽くなる措置、もっと早くても良かったと思います。処方箋薬局は大変ですが、これはもっと伝えるべき情報でしょ。

実際私はこのニュースの出た28日の午後、かかりつけ医のヒデキの病院で、『月が変わらないから2週間しか出せない』と言われながらも、病院が空いている時間帯にサッと行って早めに降圧剤などの常用しているお薬をもらって来ていました。
もし『決まり事』さえ緩めてくれれば、私のような緊急性のない患者は当分病院に行かなくても良いわけです。

病院が緊急性のある患者に余裕を持って対処できる点でも、これは本当に良かったと思います。


学校が閉鎖されるくらいなのですから、高齢者に無用な外出をさせないためには『ずっと飲んでいる持病の薬』を長期間分診察無しでも出す措置は有益なのでは。

トイレットペーパーより命に関わるんだから、もっと大々的にこんな話を流せば良いのに。


私の母がお世話になっている老人ホームは外出も面会も一切禁止です。
食べ物を差し入れしたくても郵送しかできないという徹底ぶり。
お薬は看護士さんに言ってホームのかかりつけの先生から処方箋を出してもらい、薬局にお薬を取りに行って貰うそうです。


政府が役人が無能だと言われて久しいし、それを否定もしませんが。
1番無能なのは情報をコントロールしたがるメディアだって、心底思いますけれど。

違いますか?




今やから言うけど

録画していた『成功の遺伝史』。

歌手のLiSAさんの『成功の遺伝史』は浅田真央さん。

普段フィギュアスケートを観る人ばかりでなくとも、ソチのフリーは多くの人々にとって忘れられない演技になっている。

人それぞれに重ねるものは違っても、間違いなく浅田真央のあの演技は、『転んだ時の立ち上がり方』を教えてくれた。

私に関して言えば、浅田真央は確かに『生きること、働くこと』に対する考え方を変えてくれた。

彼女のスケートを観ながら、

生きることはそれだけで恩返しであることに気がついた。

ただ生きているだけ。

それだけでもそれは感謝の体現だということに。

なので『浅田真央サンクスツアー』のタイトルを見た時はすごく納得した。

何の取り柄もないのは事実だけれど、働くことはお給料をいただきながら自分を社会に還元することだとも思うようになった。
疲れ果てて仕事を辞めた今もそう思っている。


//////////

なんのかんの言って結構専業主婦的な生活にも慣れてきた。

元々家事は好きだったので、『ゆっくりやっても大丈夫』な家事はそれなりに楽しい。

ゴリオの荷物の山は徐々にこっそり処分しようと決めてるし。

当人はこんなご時世でゼミの旅行が中止になったからと、友達と車で近場旅行に出かけた。

何にもなってないじゃん。

本気でやめてほしいと思うが、言って聞くなら苦労はしない。

私にできることはせいぜい除菌ジェルを車に積んでおくことくらい。

『車から降りずに観光したら?』と言ってみると。

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こんな感じね。

『何それサファリパーク?』と言いながら出て行った。


//////////

既にワイドハイターを1本使い切るほど除菌を兼ねたゴリオの衣類(とにかくくさい)の本日分の洗濯を終えてひと息ついていると、ピコンとLINEが入る。

昨年仕事を辞めた私の後に、今年に入ってようやく若い人が入った。

同じ資格で仕事をしてきてはいても彼女にこの仕事の経験は無く、今もちょくちょくラインで質問が来る。

次年度の準備に入ったらしく、『資料では簡単ですが、実際どんな風にしていたんでしょうか』と来た。

人前で話す事が苦手って言ってたもんね。

4月から5月一杯くらいの間に、彼女の持ち場で言えばざっと40時間分は話す事に時間を割かねばならない。
それも1人で。

自分で作って使っていたオリジナルの資料や道具を押し入れから引っ張り出し、使えそうなものを写真に撮って送信する。

こればかりは個人の裁量なので、引継ぎ書には残せない部分だった。

自分がして来た仕事のカケラを(残骸とも言う)眺めながらハッとする。

ちがうちがうちがーーーーーーーうっ!

思い出した。

なんでこんなことになっているのかを。

大野信作風に言えば。

今やから言うけど。

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後任の彼女に必要なのは、仕事のスキルなんかじゃない。
安心して前に進むことだ。

だから無責任なようだけど、適当でいい。



大丈夫。

浅田真央さん、ちゃんと『現役を退いてからの生き方』も見せてくれる。

自分にできることを、望まれること望むことを楽しんでやっていくだけだ。

とはいえ一応次の仕事に向かって求職中の私はまだ迷っているけれど。







ご機嫌さんで

コロナウイルスの対策と言ったって。

マスクは今も店頭に無く。
年相応のお薬をもらいに病院にだって行く。
私が住むのは小規模でも外国人の多い観光地。
通勤電車と同じく、何をどう避けようもありません。
手洗いうがい、人混みは避ける。
そのくらいのことしかできません。

スーパーやドラッグストアの棚からあっというまにマスクが消えたことを教訓に、買い溜め情報が出回る前に少しずつ紙製品を買い足していました。
ついでに保存のきく食糧は非常用リュックの中身を入れ替えるのに丁度良いので総入れ替え。

大変なのは地域にもよるけれど、病院関係者じゃないでしょうか。
そして学校閉鎖のために急遽午前から開けておかなくてはならなくなった学童保育と仕事を休めない保護者。
自分達以外、誰一人頼ることのできない子育てをした昔を思い出すと、この状況に背中が冷たくなる思いです。

今この瞬間、おかれた立場で出来ることを考えても、筋金入りの素人にわかるはずもありません。

免疫力は笑うと上がるそうですが、どうして良いのかなんてもうわかりませんので、何でもいい、楽しめることをしよう。



こんな時。

オタクは家にこもっていられるだけでも楽しいことを実感します。

読みたい本もたくさん積んである。

身体を動かしたけりゃ掃除は無限にできるし(私は実のところ掃除が大好き)。

何よりライフラインはある。

朝ドラには信作もいる。

機嫌よく過ごそう。

せめて機嫌良く。


ゴリオが帰る

コロナウイルスに怯えて暮らす我が家に、もう一つ悩みが増えた。

ゴリオ(息子)が2月一杯まで借りていた部屋をようやく引き払い、帰って来たのだ。

4月からは自宅から交通の不便な大学に通うわけだが、車通学は心配も多い。

2年間の1人暮らしで増えたもの、物、モノ。

ちょこちょこと荷物を運んでいたのですっかり安心していたら、最後のお掃除に行ったつもりが大変なことになっていた。


『大丈夫だから』

若いオトコの甘い言葉を信じてはいけない。

スポーツで成長したと言う方は多いと思うが、我が家に関して言えばスポーツだけさせて来た子育ては完全に失敗している。

ゴリオは結局スポーツも大してできなかったが、それ以外ほんとに何もしてこなかったんだなと今更のように思う。

怒りで口もきけない私に、ゴリオはオロオロするばかり。


/////////////////


友人のいずみちゃんの息子が就職して1人暮らしをするというので、家電とクロゼットを使ってくれると言う。

友達だからって贔屓するわけではないしこう書くと嘘みたいだが、いずみちゃんちの3人家族は皆美形でスタイルが良く、何しろセンスが良くて頭も良い。

50代半ばに差し掛かっても信じられない程若いパパと、イケメン息子君がトラックを借りて荷物を引き取りに来た。
いずみちゃんは介護で毎週土曜日は自分と旦那さんの実家を駆け回っているので来られない。

さあそのイケてる父子がゴリオの部屋の惨状を見た時。
2人の顔からアゴが外れそうになったように見えたのは気のせいではあるまい。

とりあえず足元の荷物を避けながら、手早く冷蔵庫や洗濯機を黙々と運び出すイケ父子。

2回に分けて洗濯機と冷蔵庫、デカい食洗機(ゴリオはメルカリで食洗機まで買っていた)クロゼットを運び出してくれた後、イケ息子君が言った。

『今から引越し業者さんが来るんですか?』

うん。来るといいなって、おばちゃんも思うよ。

引越し業者はキャンセルしていた。

甘かったよね。

大物は全部いずみちゃんちが引き取ってくれるし、もう1ヶ月以上毎週ゴリオは確かに荷物を運んで来ていたんだし。

なのに。

どうして部屋中モノだらけなんだろうね?

とりあえず、小汚く大きな『ポムポムプリン』のぬいぐるみをゴミ袋に突っ込む。
綺麗で大きな『ミッフィー』のぬいぐるみはどうすりゃいいのさ。

一応書いておくと、ゴリオは所謂ガチムチだ。
柔道6年、ラグビー6年で普通の服は合わない体型の上、顔が南方系なので日本人には見えにくい。

そんなオトコが、ぬいぐるみだらけの部屋で暮らしていたわけさ。(´༎ຶོρ༎ຶོ`)


もういっぺん腹に入りなおすか

ゴリオには言えないが、できることならそうしたい。

奥歯を噛みしめ、床上のモノをゴミ袋に突っ込み、床を拭き水回りを磨く。

片端からオットがゴミ袋を車に積んでいく。

いずみちゃんちのイケ父子が、せっかくトラック借りてるから、と戻って来て残りの荷物を運んでくれた。


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ゴリオの子育てに悩むたび、この本を読んで笑った。

20年経っても、この本に慰められる。







400年前のビリー・ジョエル

『宇宙探査艦オーヴィル』 (The Orville) は、セス・マクファーレン(『テッド』の俳優さんですね)が製作し主演するアメリカのSFコメディドラマ。

スタートレックのパロディというか、オマージュというか。
シーズン1を見始めた時には『宇宙版お茶の間コメディー』と気楽に観ていましたが、これが侮れない深いテーマをバンバン扱っていくんですよね。
特に女性差別、マイノリティ、LGBTなどに関しては毎回様々な宇宙人を登場させて色んな角度で考えさせられるドラマです。
人工生命体と人間の恋愛を扱った回も出色の出来でした。→『宇宙で恋をしよう』
この記事は前半『荒川アンダー・ザ・ブリッジ』ですが中盤に『オーヴィル』について書いています。

『オーヴィル』はCGがTVドラマとはいえ美しく、スタートレック のパロディとしても愛が溢れていてとても好きです。
『宇宙大作戦』にも昔のギャング映画っぽい世界や1960年代のアメリカに乗組員がタイムワープするお話がありますね。
この『オーヴィル』でも製作総指揮セス・マクファーレンが懐かしいハリウッド映画や音楽で、現代の視聴者を楽しませてくれるのです。


今回のオーヴィルはシーズン2 第4話"戦士の報復"
"Nothing Left on Earth Excepting Fishes"です。

宇宙探査艦オーヴィルの艦長エドが、かつて倒した大量虐殺犯のクリル星人。
そのクリル星人の妹が、報復のため地球人の美女に化けてエドを宇宙への休暇旅行に誘います。

旅行の相談をするエドの部屋で2人が観ているのはユル・ブリンナーの『王様と私』。
クリル星人は地球の映画を知らないのですが、『次は君が映画を選んで』と言われて『タクシードライバーの映画とか。』なんて言って笑わせてくれます。

エド殺害のために旅行に出る出発のシーンで流れるのがビリー・ジョエルの『Don't ask me why』。
『誰の歌?』と聞かれてエドは『ビリー・ジョエル。400年前の地球人さ。』って答えるんです。



とても良いんですよ、宇宙空間に流れるビリー・ジョエルが!

結局敵の罠にハマって色々大変な目に合うエドですが、最後は自分を殺そうとしたクリル星人を逃します。

彼女の中の恋人の面影を追って、ドラマのエンディングに流れるのが、私に『朝ドラスカーレット』の八郎を思い出させる『She's Always A Woman To Me』。

切ないんですよ、とっても。

去って行く彼女は

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こんな感じのクリル星人ですけど、もうそこは関係無く、ほんとに切ない別れのシーンなんです。

問題意識も鋭い『宇宙探査艦オーヴィル』。
単なるパロディドラマを超える面白さです。



ベルベット

フィギュアスケート、チャレンジカップの男子シングルフリーが終わって、宇野昌磨選手金、田中刑事選手銀メダルの1・2フィニッシュ。

ショーマの演技。
誰もが息を止めて見入ってしまいそうな『ダンシング・オン・マイ・オウン』は素晴らしかった!
もうこれは演技だけで泣けます。
何も知らずに観ていたとしても心揺さぶられる演技だったと思います。

滑らかで淀みなく吸い付くようなスケーティング。
氷の上なのに、ベルベットのような感触。
サルコーが入って4回転3種を4回、コンビネーション込みで跳んでも、着氷は優しく、スピードは落ちない。

ステップはウィルソン姐のコリオがより明確に。
それでも主旋律、歌声に合わせられた振り付けを超えて、ショーマはピアノの音を捉えているかのように滑りました。

この演技を観終わって、思わず演技要素を確認しましたよ。

高難度ジャンプとコリオのより高い次元での結び付き。
いつかパトリックがインタビューで語った到達点に1番近い演技を見せてもらったと思います。
これはテレビの画質で観たい。

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4回転3種をコンビネーション込みで4回。
3Aも2回。コンビネーション込み。

ジェイソン・ブラウンのステップや繋ぎがどれだけ美しくても、これだけの演技と同列には測れないなと今回は思いました。

人生で何度あるかわからない『ゾーン』。

ステファンが嬉しそうで、感嘆するかのように表情を変える瞬間が素敵なキスクラ。

リンクしています→『宇野昌磨初V、鬼門の冒頭4回転サルコー突破に驚き』

宇野昌磨選手の演技はこちら→https://youtu.be/yO-iFtF_D7s

ショートプログラム(SP)首位の宇野昌磨(22=トヨタ自動車)がフリーもトップの198・70点を記録し、合計290・41点で初優勝を果たした。SP3位の田中刑事(25=倉敷芸術科学大大学院)が合計241・18点の2位となった。

演技を終えた笑顔の宇野が、サッとリンクサイドに目をやった。視線の先には年明けからメインコーチに就任した、06年トリノ五輪銀メダルのステファン・ランビエル氏(34)がいた。

練習であんな演技、1回もしたことがなかったので、自分もビックリしたけれど
『ステファン、どんだけ驚いているんだろう』って振り返って…。

本当に僕が1人だったら、サルコーは絶対に入れていなかった。そこの、あと一押し。この試合で無難な演技をしに行く必要はなく、試合前は『チャレンジを楽しんで』と言われました。本当に、それがそのまんまできた」


冒頭に組み込んだ4回転サルコー。前日21日から「恐らく失敗するので、失敗した後、ちゃんとまとめたい」と正直に語ったジャンプだった。だが、自らの予想を覆して2・91点の加点を導き、鬼門を突破した。

「いやあ、ビックリですよね。その後をまとめることを考えていたんですけれど、サルコーを降りた時に『降りるんだ』って笑いながら、次のフリップ…」

試合前から「特に跳びたい」と誓った4回転フリップも成功。続く4回転トーループこそ着氷が乱れたが、最終盤まで高い集中力を保った。演技構成点は5項目全てで9点台(10点満点)。収穫は数多くあった。

「たとえ運が良かったとしても、ちゃんと試合で降りられた。サルコーの苦手意識が、少しでも薄れたらなって思います。今回はサルコーが跳べたこと以上に、それ以外をまとめられたことが、練習してきたことの成果。『試合を楽しむ』『挑戦を楽しむ』ことが、できた結果かなって思います」

メインコーチ不在で臨んだ今季は、5季ぶりにGPファイナル出場を逃すなど苦しんだ。だが、3月の世界選手権(カナダ・モントリオール)を前に、ランビエル・コーチとの二人三脚で明るい光が差し込んだ。

「ここ2年間、世界選手権もあまりいい演技、いい結果が残せていない。いい結果を望むことはない。男子はレベルが高くて、僕がすごくいい演技をして、表彰台に乗れるかどうかのレベルだと思う。順位よりも、まずは練習をしっかり頑張りたい。試合は楽しんで、笑顔で今回みたいに(氷上から)帰ってこられたらなと思っています」




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この演技にPCS(演技構成点)は、チャレンジカップだからこそ出ないんでしょうか。
この試合だからこそ忖度なしに出すべきだったと思いますよ。
これでも充分高いPCSかもしれませんが、他のトップ選手と比べてしまうとそうとは思えない程の演技でした。


世界選手権がコロナウイルスの蔓延でも開催されるのかどうか。
期待は高まりますが、選手の安全第一で!




STAR

オランダ、ハーグで行われているフィギュアスケートのチャレンジカップ。

男子シングルの宇野昌磨、田中刑事両選手は日本時間の午前3時〜4時からの演技スタート。

寝てから観るか、観てから寝るかの時間帯でしたが、寝てから観ました。



その前に、あのシブタニ兄妹の妹マイア・シブタニのニュース。

平昌オリンピックアイスダンス銅メダリスト、アメリカ代表マイア・シブタニ選手。
彼女のインスタには正直な気持ちが綴られていました。
早期発見で手術は成功したとのことです。
オリンピックから2年。ジムでのトレーニングを再開したとのインスタでの投稿が記事になっていました。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200221-00105446-theanswer-spo
『腎臓がん公表シブタニ妹マイアがトレーニング再開 「力強さ戻らない」も復活へ第一歩』
2/21(金) 15:03配信

あの優雅で美しいスケートが戻ってくると信じています。まだ 25歳。これからです。


さて、オランダはハーグで開催のチャレンジカップ。

キスクラがオランダ感を醸している気がする。
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YouTubeのライブストリーミングでずーーーーーっと現地の様子が観られるようになっていて、それはそれは素晴らしい。

あまりに長くて宇野昌磨選手の方が先に演技スタートなのにどの辺を観れば良いのか最初は見当もつきませんでした。
私の方も朝4時過ぎ起きでまだ寝ぼけていましたので、自分の部屋でタブレット視聴できるありがたさが身に染みます。

動画ならではの便利さで、適当に時間を進めたり戻ったりしているうちに、6分間練習らしき映像に当たりました。

さあ、リンクにイン。
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タブレットの小さな画面で画質も悪く目も悪いのでハッキリと顔がわからないのですが、リンクの中にあきらかに1人だけ違う種類の生き物が紛れ込んだようにグイングイン滑っている男子選手が見えます。

これはショーマでしょ。

動画の時間をちょっとだけ戻して見直してみましょう。

ショーマは『名古屋とシャンペリーでトレーニングしてマス』とちゃんと紹介されていました。

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観客は少なそうなのに、ショーマにはすごい声援です。
日本人ファンが駆けつけたのかと思っていたら、刑事君の時とはあまりに違うので(´༎ຶོρ༎ຶོ`)どうやら日本人ファンではなさそう。

長いYouTubeの動画で、ショーマのグループだけはずっと観ていたのですが。

久しぶりにあまり知らない選手たちの演技を観てからショーマの演技を観ると、女子シングルを第一滑走の選手の中継から順に観たトリノ五輪(夜中から朝までずっと観ていました)を思い出します。
トップ選手の演技を当たり前のように観ていると分からなかったことがよく見えてきて、この競技に本当に取り憑かれたのはこの時だったのではないかと思います。

髙橋大輔が当時の華やかな男子選手たち(ショーマのコーチが現役でした)の中で、アジア人男子選手として身長などの見映え的にも、そして多分当時まだ白人選手中心だったフィギュアスケートにおいて、人種的にも不利な条件下でもがいていた頃です。

あれからフィギュアスケートの勢力図は変わり続け、今はアジア人スケーターであることは珍しくも不利でもなく、ショーマはヨーロッパの大会でさえキラキラのスターです。

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宇野昌磨選手、チャレンジカップでのショートプログラム、冒頭の4回転フリップは柔らかい膝を存分に活かして最高の出来ではないでしょうか。
2つ目のコンビネーションがステップアウトして付けられず。
3Aの着氷も堪えていましたがいい感じに演技をまとめました。

ショーマがリンクを出ようとするやいなや、フラワーガールが元気よくリンクに飛び出して行きます。
最後の女の子が転んだので『あー!』っと思ったら、エッジカバーを外し忘れたらしく、彼女は転んだままカバーを外して入り口にポンポン投げましたよ可愛い〜。(でも危ないから)

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振り返って『大丈夫?』って感じのショーマ。

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リンクに戻ってエッジを拾ってあげるショーマ。

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フラワーガールは立ち上がり、夢中でショーマに贈られたお花の回収に向かいます。

宇野昌磨選手の笑顔と優しさに、観客席はバタバタと撃ち抜かれていったと思います。

が、親しみやすいショーマが、ここから『STAR』のオーラを一瞬で纏います。

ステファンの横顔とショーマのキラキラの威力が凄まじい。

全日本の時は会場の異様な緊張感でそれほど気にもしませんでしたが、このキスクラの華やかさは同じ場所に座る他の選手たちとは当たっているライトが10倍くらい違うんじゃ。

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ショーマのキラキラが半端ないのは衣装のビーズの数のせいだけじゃないよね。

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魔術師が手を上げるだけで呪文でもかけてる気がしませんか。

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ショーマ、今日のグレスピからワールドに向けて課題を抽出中。(に見えます)

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画像の数字が見えにくいのですが、多分ショートの点数は91.71。

やはりショートは僅かなミスも許されません。

魔法使いとその弟子は、リアクションがシンクロしていて面白い。

スクショが上手く撮れないまま、刑事君の演技を探します。

6分間練習にリンクインした時には『ケンジ・タナカ』呼ばわりされていましたが、

演技の時には『ケジ・タナカ』表記。でもちゃんと『ケイジ・タナカ』でコールされました。

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『HIP HIP CHIN CHIN』のステップは手が込んでいて濃密。
音楽に合わせるだけでも大変なプログラムです。この中にクワドを入れて演技する刑事君。
ショートは思うような点数ではありませんでしたが、フリーも頑張って。

それにしても、刑事君も目に華やかな演技をします。

ひと昔前を思えば、こんな日本人選手が世界で戦っている姿を見せてもらえるファンは幸せです。


ステファンのインタビューはこちら→宇野昌磨、世界選手権で4Lo投入へ 新コーチ絶賛「チェンでもできない」技術とは

ステファンのインタビュー、ショーマのエッジのスペックはこちら

https://the-ans.jp/news/105465/2/

宇野の凄さは「エッジの状態でもスピードを落とすことがない

 ルッツジャンプにも意欲を見せつつも、実際に取り入れる可能性を示唆しているのは4回転ループだ。


「実際、より綺麗にできるよう、4回転ループにさらに磨きをかけています。ループはエッジジャンプで、現在の一流選手を含め多くのスケーターが4回転ループを達成できていません」と現状に言及したうえで、「ただ多くのスケーターとは対照的に、ショウマは何とかエッジのスピードを手にできています。なので、速く滑ることができており、エッジの状態でもスピードを落とすことがないのです。これはネイサン・チェンでもできていないことです。個人的には、彼の身体的な大きさもまたアドバンテージだと言えるでしょう。バランス感覚をより容易につかめるからです」と完成へ向けて太鼓判を押している。

 宇野は全日本選手権では4回転フリップ、4回転トウループを跳んでいたが、世界選手権では新たな姿が見られる可能性が高そうだ。

 最後に宇野の今後について、ランビエール氏は「ショウマには独特な個性があり、感情を持っているので、熱のこもったスケートに強みがあります。ショートプログラムでも同様です。熱いエネルギーを持っている人物です」と絶賛している。

 世界選手権へ向けた最後の実戦チャレンジカップのショートプログラムは21日(日本時間22日早朝)。ワールドへつながる舞台で、どんな演技が見られるか楽しみだ。

(THE ANSWER編集部)




え?

チャレンジカップのフリーでは4回転サルコー跳ぶって言ってましたよね。

ループの完成度を上げてルッツを視野に入れて。

ちょっとシャンペリー。

もうそこ?

日刊スポーツ松本記者のTwitterから



全日本でレベルの取りこぼしは全部取り戻したし、次はクワドのテコ入れを本格的にやるところに来てるんですね。
3A4Tかあ。
ウィルソン姐とブラッシュアップしたのはサルコーのためだけじゃないの?

スイスのリンクでは魔法使いの杖が振り回されてバシバシイナヅマが飛んでいるのかもしれませんね。

キラキラのキスクラにうっかり騙されてはいけません。

ワールドまでとにかく怪我なく頑張ってください〜。


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シンクロする師弟。

『 she's always a woman 』

今はビリー・ジョエルだってAmazon primeで聴くことができるんですね。

ネットでニュース記事を読みながら音楽を流していると、この曲がかかるたびにどうも歌詞が気になる。

ビリー・ジョエル『She's Always A Woman To Me. (アルバムは"The Stranger") 』


男性にとって、翻弄されるタイプの。でもとても魅力的な。
そういった女性を歌っているのだと思っていたんですが。

NHKの朝ドラ『スカーレット』の川原喜美子は、別れた夫の八郎にとってこういう女だったのかもしれないなと、ふと思ったのでした。

笑顔で魅了し目で殺す。みたいな。残酷に傷つけるし信用できない。自分で稼ぎ、負けずに生きる。これは直訳じゃありませんよ。

この歌詞、文字で読めばそうでもないのですが、歌っている声をじっと聴いていると、八郎さんの顔が浮かぶのです。

『僕にとって喜美子は女や』

危険なほど穴窯を高温にして信楽焼の自然な色を出そうとする喜美子に、八郎は心配と不安の余りそう言いましたが。

喜美子は結局自分の道を選び、成功しました。

ビリー・ジョエルが八郎なのか、八郎がビリーなのか。

ひえーなんだこれ。

あまり色気のない感じの喜美子さんですが、八郎さんにとっては、こういう風に見えていたのかもしれないな、とか。

『スカーレット』は脚本家のオリジナルストーリーでモデルはいないと公式ではうたっています。

ならば、喜美子と八郎は『もう一度家族に』なったっていいわけですし、武志の未来だって断然ハッピーエンドにしたって良いんじゃないかって思いますよね?

もうすぐ稲垣吾郎さんも登場するそうですし、もうお願いだからこの家族には幸せになってほしいと切に願ってしまいます。


それにしても。

毎朝BSであの『おしん』に続いて『スカーレット』を観ている自分が。
とうとうビリー・ジョエルの歌にNHKの朝ドラを重ねてしまうだなんてびっくりじゃないですか。

で、最近では田中圭さんが『はるたん』とは全く違うことに今頃気がついて、ようやくイケメンセンサーが発動したせいか、『ゴチになります』を録画して観るようにさえなったのでした。

更に読んでいる本で言えば。

遣都君が表紙のTV雑誌には手を出さず、遣都の沼の波及効果で、遙かに遠い星野道夫さんのところまで行ってしまってます。どこまで遠い。

朗読劇のチケットは取れなさそうですし。

遣都の沼を斜めにしか進めない、迷走ニワカファンなのでした。





当たり前だがスイスのお山は夏でも寒いらしい

こんな下らない話を『宇野昌磨』カテゴリに入れるだなんて。

ほんと、ごめんなさい。

今日も何かと運の悪い私は、うっかり交差点付近で車線変更したところでねずみ取りに捕まった。
確定申告で戻るお金は警察経由でまた元に帰るってわけだ。

そんなことなら横断歩道でベビーカーから子供を下ろしてその子にベビーカーを押させて駅前の混んだ交差点を渡る親子の方がよっぽど危険じゃないか。(切符を切られた直後にこの親子が!)

とりあえず確定申告の混み合う会場に戻る前に昼飯だ。

いつも行くカフェで大好きなカレーを前にホクホクしていると、

『あら、もしやもしや』という高い声。

パーカーのフードの裏地にフューシャピンク。

いつもはお洒落なスーツなのに珍しい。パーカーを羽織った小柄な姿は、私の大好きな恩師だった。

70台になっても現役バリバリの研究者である彼女の講義は、社会人になってもたまに聴く機会がある。

『一緒にいいかしら?』

そう言って私の前に腰掛けた先生の胸と腕には、『2020 Youth Olympic 』の文字が。

Lausanneとも刺繍してある。

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『先生、スイスに?』

『スイスに行ったのは去年の夏ね。すっごく暑かったじゃない。ジュネーヴも暑くて、山の方に観光に回るっていうからそのまま軽装で行ったら、ちょっと登っただけで寒い寒い。で、このパーカー買ったのよ。』

うん、気楽に言うけど、あなたそれ、国連の会議に出た時の話よね。
確かにヨーロッパ回ってたね。
去年ってアメリカでの会議にも行ったよね。

でも、私の口から出たのは、

『先生そのパーカーの写真撮らせてください!』

だってそのユースオリンピックの冬季の。
鍵山くんが優勝したあれよね?

で、ジュネーヴは暑くても、とっても寒いスイスの山のどれかには、ショーマもいるのよね?
あ、今頃次の試合で移動してるかな?樹君の写真みたいにいつも眠そうな顔してるのかな?


恩師のパーカーですっかり脳内がシャンペリーに。

今からスカイプで何かの先生と何かの意見交換するからあなたもいらっしゃ〜い〜と誘う恩師の声が遠くに聞こえる。

『私、今からまた確定申告に行くので失礼します!』


そう言って、ウキウキとYouTubeでショーマのグレスピを流しながらハンドルを握る。

『スイスのお山は夏でも寒い』

どうでも良さそなスイス情報も、ショーマ砂漠のココロには、染みるほど美味しい気がした。



税金の憂鬱に疲れ果て家路に着くのは、それから数時間後のことだった‥‥。

さあ、ショーマの動画観て元気出そう。

今日の交通違反も、1点引かれるだけだぜ。



優しい世代

確定申告に行った。

税務署の職員さんはとっても頭がいいのか、単に私が馬鹿なのか。
何しろ根気強く1から教えてくれる。
この職員さんが30歳前後だとすれば、平成生まれの可能性もある。(あら、線引きしちゃった)

これがひと時代前ならつっけんどんに書類を突き返されて終わりそうだが、今は違う。
職員1人が同時に何人もの納税者をさばきながら親切丁寧だなんて、こちらはありがたいが、あちらにしたらどれほど大変だろう。


おかげで我が家の納税には第三の選択肢があることがわかり、税務署には出直すことにして、ランチに向かう。

平日なので時間に融通のきくメンバーで集まる。

私は行かなかったので知らないが、彼女たちが行ったイベントの話から、シェアハウスに暮らす若者グループの話になった。


「1日働いて帰って来てさ。寒くて暑い古家で。赤の他人がいるのよ。私ならいやだわ。あの子たちを批判する気はないけど。」

「信じられないわよね。わたしなら1人で部屋にこもりたい。家に帰ってまで人に気を使うなんてやだやだ。もちろん彼らはあれでいいんでしょうけど。」

「それにさ、シェアハウスっていっても、それぞれ彼女ができたり結婚したら、その時あの家どうするのかしら。」

総じて不評のようだ。

「今の子たちって、たぶん個室を早くから与えられて、1人で過ごす時間が多かったんじゃないかしら。で、核家族でしょ。大勢でわいわいっていう家族に憧れてるんじゃないかって思うのよね。」

「でもきっと、いつかは1人の方が気楽、って思うんじゃないの?」

「なんなのかしら、あの男の子たちの草食な感じ。お洒落で向上心はあるけど。育ちがよくて、欲がなくて、女の子とも仲良しで。なんかこう、ギラギラしたものとかやんちゃなところがなーんにもないのよ。」

なるほどね。こっちの方がよっぽどギラギラしてるよね。恥ずかし気もないけど。

「あんなにフワフワ優しい安全な日本男子で大丈夫なのかしら」。


//////////

ランチとお茶が解散になって、マツキヨに寄る。

「携帯にアプリを入れるとクーポンでお安くなりますよ。お時間ありますか?」

いつもならめんどくさいことはしないが、今の私には時間だけはある。

アルバイトらしい女の子はこれまたとても親切にあれこれ教えてくれて、おかげで結構な金額が浮いた。

「私、大学生なんで、ちょっとでも安いほうがいいかなって思っちゃって。」

可愛いな。ゴリオと同じくらいかな。

丁寧にお礼を言って帰ってきたものの、優しい世代のふんわり感に、昭和の記憶がチクチク痛む。
優しくされるととても嬉しい。
でも、優しい世界に生きてこなかった私にとって、掛け値なしの「やさしさ」はいつも胡散臭い。

//////////

先週末も数人でお茶しながら学校の道徳が評価対象の科目になってしまったことを嘆いたばかりだ。

「道徳に正解も不正解もあるもんですか。」

「でも、実際あることになるのよね。」

まあ、ゴリオの時も、すでに道徳の授業には正解があった。

学校の中にはまぎれもなく同調圧力があり。
社会に出てもそれは変わらない。

平和に生きるために牙を持たないことは、正解なのだろうか。

『カズ・ヒロさんは「日本の文化が嫌になった」とは言っていない~訳されなかった重要な言葉』
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/70479

第92回アカデミー賞の「メイクアップ・ヘアスタイリング賞」を受賞したカズ・ヒロさんの記事。

カズ・ヒロさんの受賞インタビューの中で、何故かきちんと日本語訳されなかった言葉があるという。

「too submissive」

「服従的」、「従順」。

それも過ぎれば人は成長できなくなる。だから日本を出たのだという。

今どきの若者が「従順」なのか、単に「優しい」のかはわからない。


少なくともシェアハウスに集う若者たちに関しては、昨今のドラマやアニメを見る限り、よくある設定ではある。

そこにいる仲間に見せる顔が本物かどうかは別として。

仲間がいることで、自分の立ち位置が安定する。

「君ってこういうキャラだよね。」

そうした他人の承認を得ると、人は安心するのだろうか。

承認欲求と同調圧力って、根っこは限りなく近いのかも。

でもね。

これ、スポーツにだけは持ち込んでほしくないな。




顔が変わるほどのストレス

冷え込む日本列島。

今人込みにはなるべく行きたくない。

駅ビルのエスカレーターの下。

気のせいか普段より互いに距離を取ろうとするかのように段々に並ぶ人々の昇り降りを眺める。

たまたまだったかどうだか知らないけれど、誰一人としてエスカレーターの手すりにも触れていない。

だよね。

とうとう我が家のマスクも切れ、布製マスクを検討中。
でも布製マスクだって自分で作らない限り、今は入荷待ちなんだそうだ。

小雪の降る中、仕方なくヒデキの病院へと向かう。

ヒデキは我が家のかかりつけ医で口は悪いが腕は良い。
今日も待合室は椅子が足りないほど混んでいた。


「あれ・・・・・。なんか楽しいでしょ?毎日、楽しいんじゃないの?」

この忙しい時にも、ヒデキに普通の問診はできないらしい。

「さあ。家にいますし。特別変わったこともありませんけど。」

「いやいやいや。顔が違うよ。声も話し方も。別人だよ、まるで。」

「それ、会う人会う人言われるんですけど。自分じゃわからないです。」

「雰囲気が柔らかくなったよね。
嫌な人がいる職場に行かなくていいだけで、人って顔つきまで変わるんだねえ。」

なんだこのテンション。
私は一応愛想笑いを浮かべるが、内心このへんでちょっとキレる。そんな話はいいから早く薬だけくれ。

「仕事辞めた時には嫌な人なんて一人もいませんでしたけど。」

これは本当だ。プレッシャーはあっても、職場の人間関係は人生で一番良かった。

「いやでもその顔。ストレスですよ、ストレス。だってずっと血圧上がってないでしょ。」

確かに家にいる分には全く上がらないどころか、下がりすぎて薬を減らさなくてはならなくなっている。
こんなことならサンクスツアーを断念しなけりゃ良かったと、激しく後悔したほどだ。

仕事が一番大変だった時と比べると、薬の数は5分の1。ヒデキが驚くのも無理はない。


//////////


帰り道。
ヒデキも焼きが回ったな、と思う。
一応ここに追記しておくと、「とってもきれいだ」とまであのドSが真顔で言ったのだ。
今までどんな汚い顔してたんだよ、私"(-""-)"

私が見違えるように元気そうに見えるのは、仕事から解放されたから、それだけじゃない。

肝斑にきくビタミンとコラーゲンサプリを飲んだ上にお肌にビタミンCを導入。
シワを伸ばすとかいう美容液をたっぷり塗って、ひときわ明るい色のファンデーションにおてもやんみたいなチークをパフパフしたからに他ならない。


あのヒデキでさえ、患者が元気になるのは医者として単純に嬉しいんだろうな。

めんどくさいのでヒデキの話を遮るように席を立とうとした時、一瞬顔を曇らせヒデキは言った。

「まあね、厄介なウイルスのおかげでこれから大変ですけどね。あれだってある種の風邪なんだけど。厄介だよね。」

この人たちこそ、前線で戦っているのだ。

ストレスなんて、やわなものではない。

働くって生きることだ。

生きていくって、大変なのだ。





『すきになったら』

『すきになったら』ヒグチユウコ/ブロンズ新社

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絵本の帯が、ピンクとブルーの2色ありました。

おまけなのか、一筆箋がページの間からヒラリと。

ヒグチユウコさんの緻密なタッチが、今回猫ではなく、ワニに、遺憾なく発揮されています。


もうね、お高い絵本ですが、これは買いです。

2016年初版で、3年の間に9刷を重ねています。

ヒグチユウコさんの絵と、言葉のひとつひとつが手を取り合って。

ひらがなって可愛くてセクシーだとか思います。

私はこれを読みながら、遣都の沼に落ちてからの自分の気持ちを思い返してしまいましたが。

ラストに近づくにつれ、『いやここまでは行かない!行かないから!』と自分重ねはやめました。

恋は病い。

こんな病いに、罹ってみたいですか?


私は嫌ですよ。

///////


いえね。

バレンタインに、今年はちょっと素敵な焼き菓子を夫に渡したら。

すっごく嬉しそうな顔をされてしまって、胸やけしたんです。

ごめんなさい。

愛っていつかは終わるもの。

そして違う何かが生まれるんでしょうね。






花形・力石・岩清水

今回は著作権に引っ掛かりそうなほど、個人の写真で一杯です。

コワイわ〜。



かつての漫画愛好家(っていうのか?)にとって、梶原一騎の劇画を毎週楽しみに読んだ記憶は輝かしいものだったのではないでしょうか。

私は『巨人の星』はアニメで、『あしたのジョー』は後半リアルタイムで漫画、のちにアニメ、『愛と誠』は第1回から漫画で読んだ記憶がいまだにあります。

梶原一騎原作のこの3作品、主人公もライバルも、なかなかの悲劇で幕を閉じます。
強烈に熱い劇画作品群でした。

わかるんです。男子のロマンというのも。
でも未熟な私にとってその暑苦しさがまっすぐに笑いと結びついてしまったところから、私のツッコミ担当人生も始まってしまったのでした。

まずは花形満
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言わずと知れた『巨人の星』の主人公星飛雄馬のライバル、イケメンおぼっちゃまです。
エリートスター選手でありながら、何故か飛雄馬の姉ちゃんに恋します。

こちらが星飛雄馬の姉ちゃん、星明子さんです。『家政婦だから見てる』んじゃなくて、これが明子さんのデフォスタイルです。
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私にとって花形のヘアスタイルとキザッたらしさはリアタイ世代ではないこともあって笑いを呼び起こすものでした。
スポーツカーに野球帽。野球帽の下は野球選手にあるまじき不思議な形の長髪です。
てか、そのマッハゴーゴーみたいなスポーツカーな感じ、なんとかして。

念のため、マッハゴーゴーのお兄さんはこちら。
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なんか、花形満って意外にいい奴な感じのライバルですが、そのいい奴な顔が見えてしまうために、飛雄馬圧勝の予感しかしないという。


力石徹
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彼はボクシングだけでなく、ジョーの恋敵でもありましたね。

うーん、恋敵という感じじゃなかったですっけ?
まあ、ヒロイン的立ち位置は白木葉子さんでした。
女の趣味悪っ!と白木葉子を見るたび思ってましたけど。何故あんな妙な富士額を!

知らない方のために。
妙な富士額はこちら。剃り込みか!
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アニメ版の白木葉子さんはもっと不気味なヘアスタイルです。


力石だって、何もジョーにかかわりあったりしなければ、それなりの人生だったのではないかと思うのです。
でも力石徹はめちゃくちゃカッコよかった。ジョーをスルーできないところに美学を感じましたよ。
力石だけはネタにできない何かがあったんです。それって何だろう?言葉にできないけれど。
ストイックさに男女問わず惹かれるんでしょうか。
↑これはやっぱり死んじゃったからかなのか?力石の死の衝撃があまりに大きかったからか?
主人公のライバルとしては最高に永遠にカッコいい。


そして「愛と誠」の岩清水弘
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あの有名な「君のためなら死ねる」は今思い出しても最高でした。
あ、一応彼も主人公太賀誠の恋敵でしたが、岩清水君に至っては、なんというかもう、ストーカーと言っても過言ではない、圧倒的なお笑い担当でしたよ私の中で。恋敵としては最弱だったと思いますが、愛の強さにおいては最強の理屈っぽさでしたね。ああ、今こんな人いるのかしら?
あ、昔からいませんね、こんな人。
さあ、その岩清水弘を、あの斎藤工さんが演じたのが、2012年版映画「愛と誠」ですよ。

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『君のためなら死ねる!』

1970年代に人気を博し、西城秀樹主演で映画化もされた梶原一騎原作の同名コミックを、「十三人の刺客」「クローズZERO」の三池崇史監督のメガホンで新たに映画化。

主演は妻夫木聡と武井咲。

1972年の新宿。
良家の令嬢・早乙女愛は、幼い頃に危機を助けられた少年・太賀誠と運命的な再会を果たす。札付きの不良となっていた誠を更正させようと献身的に尽くす愛は、誠の後を追って不良の掃き溜めといわれる花園実業に転入。

誠が心を通わせていく由紀や、愛を追いかけて花園にやってきた優等生の岩清水、スケバングループのガムコら、それぞれの思いが交錯し、やがて学校全体を巻き込んだ大乱闘へと発展していく。

https://eiga.com/movie/56814/  映画.comより

2012年版『愛と誠』は、なんと昭和歌謡を歌いまくります。
始まって軽く1時間は呆れてものも言えず、ただ驚いて笑うしかありませんよ、正直。

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ところがです。

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笑っていられるのは「狼少年ケン」を歌う座生権太(伊原剛志)まで。


暴力シーンはともかく、ガムコが出てきたところで、私の脳裏にはあの劇画『愛と誠』の血生臭く凄まじい執着に似た愛と憎しみのどろっどろの記憶が立ち上がって来たのでした。
ガムコ役の安藤サクラさんの、全く原作漫画とは違うビジュアルにも関わらず。

こちらが本家ガムコさん。
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昔は大嫌いでしたが、映画で見直して改めて、ガムコの純情と、『また逢う日まで』(尾崎紀世彦のですよ)を歌って去って行くシーンに胸打たれるんです。

これは安藤さん、上手い。
ガムコの中の純粋さとある種の誠実さ(お馬鹿さんなりの誠実ですが、安藤さんが演じると汚くならない)をきちんと読み取って演じているからガムコがいじらしくなるんだと思うんですよね。


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この映画はリアタイ愛と誠世代が観ても最後にうっかり感動してしまう不思議なタイプの映画。
最後のシーンで出会う自分の感情に驚きましたよ。
だってあの妻ブッキーが額にキズの誠ですよ。

昭和歌謡ミュージカルシーンに『うがあああ!』と叫んで悶絶したい方にはイイかも。

で、感動ついでにふと懐かしくなって、岩清水君の盟友、花形満と力石徹を偲ぶのも、また一興なんです。


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画像検索で見つけたこの表紙。
そういえば昔持ってました。コミックス全巻。
こういう本を全部処分して結婚したんですよ。
勿体ないことをしました。

『愛と誠』の2人のビジュアル、今見ても良いですね。

これだけは実写化しても再現は難しいと思います。

だって、もみあげがこんなに長いイケメンって‥‥いる?




『日はまた昇る』

『日はまた昇る』アーネスト・ヘミングウェイ/集英社

小説にジェンダーは関係ないと言いたいけれど。
やっぱりあると思う。

この本は、というか、ヘミングウェイの小説は、やはり女性向けではない。

昔の名作って、ミステリでさえネタバレしてしまっているので大体結末の予想は付く。

この本に限っては、それでもこのテーマをどう完結させるのかという興味に惹かれて読んでいるわけだけれども。


第一次世界大戦後のパリ。
戦争で心身ともに傷つき、それでも何故か母国アメリカから戦地だったヨーロッパへの郷愁に舞い戻る若者たち。
洒落た酒場、カフェで過ごす無為な時間。
作家と英国の貴婦人(という名のビッチ)。
アメリカ人の主人公と彼の友人たちはパリからスペインの山岳地帯を抜けてフィエスタの闘牛場へと向かう。
祭りの熱狂。人いきれ。
闘牛士の誇りはアスリートのそれととてもよく似ていることに気が付く。
男と女。老いと輝くような若さ。
持てる者と持たざる者。
コントラストの効いた配置に、読み手の気持ちもジリジリと追い詰められていく。


私は女で。戦争を知らず。
ヨーロッパに生まれてもいず。
パリにもカフェにもお酒にも、スペインにも釣りにも闘牛にも興味はない。
そして色恋沙汰にも。
よってこの小説とは何の接点もない。

数十ページ読んでは寝落ちし、目覚ましにコーヒーを入れてはまた読み進め。
なんでこんなくだらない話を延々と描くのだろうと思いながら、段々と作者の手に囲い込まれている。
構成が巧みなのか単にくどいだけなのか。
最後まで読むともう一度主人公の気持ちを確認しに、最初のパリに戻るしかなくなる。

闘牛場にいる去勢牛のくだりは切ない。
ここをセンチメンタルに陥らせないところは流石。
フィエスタの熱狂から醒めて、現実がくっきりと見え始める。

主人公が愛した女ははじめこそ魅力的だが、途中から薄汚く見えてくる。
闘牛士ロメロの美しさと純粋さとの対比があまりにも鮮やかだからだろうか。
ヒロインのブレットは、女にとっては最悪の友人。
男にとってはミューズ。
私はこのタイプの女をよく知っている。女子校は女のサンプルだらけだった。

今となってみれば、そこも含めて、結局は彼らの苦しみさえ愛しく思えてくるのだから、不思議なものだ。


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昨日、友人のさっちゃんから動画のURLが送られてきた。

ミスチルの「Your Song」のミュージック・ビデオに出ている林遣都君が可愛いと言うのだ。

もちろん観ていたので、ありがとう、と返すと。

「若いって、いいわね~~~。。。。年寄か!?」

そう来た。

さすがさっちゃん。

私には彼女の気持ちがよくわかる。

輝くばかりの若さを観て初めて、私たちは自分の老いを客観的に知るのかもしれない。



訳者の佐伯彰一氏による解説を読んで、答え合わせをする。
ヘミングウェイの晩年。ことに最期について。彼にとっての「若さ」とは何かについて言及している。
なるほど。
初期の作品には作者のほとんどすべてが詰まっている。

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さて、「日はまた昇る」のスペイン旅行の描写を読みながら私が何を考えていたのかというと。

椋鳩十はスペインの山にあこがれ、山賊になりたいと願っていたという。
坂口安吾は大陸の馬賊にあこがれたそうだ。

賊になるには徒党を組まなくてはならないだろうに、何が彼らをそんなに惹きつけたのだろう。

憧れは想像力の限界を越え、妄想世界に足を踏み入れる。

作家の原動力って、その辺にあるのだろうか。


恋愛小説ってなに

先月の読書会でのことだった。

終了間際に次のお題を主催者が言い渡した途端、そこにいたメンバー全員が浮かない顔をした。

「来月のテーマですけど、今度こそ【恋愛小説】でいきましょうよ。せっかくのバレンタインなんだから。」

こちらの読書会は毎月決まったお題に沿って、各自がおすすめの本を持ち寄り紹介するという気楽なものだ。


がしかし常連メンバーは一筋縄ではいかない。

ミステリが好きなおじいちゃんはいついかなる時もミステリを持ってくる。
SF好きな青年は、「絵本」の回でさえ「SFっぽい絵本」を紹介して皆をあっと言わせた。
詩と俳句と短歌の女性は「今年出版された本の中で一番おすすめしたい本」の時も新しい詩の本を携えやってきた。
昨年専門書を出版した女性は常に新しい本を紹介してくれるが。
ファンタジー専門の女の子はファンタジー系の回以外は出てこない。
そして私はといえば、毎度へんてこりんな本に持ち時間の5分すべてを使って語り倒すのだ。

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「ほんと、うちの読書会に来る人たちって、みんな超変わってるのよね。」

書店の女性店主は本人を目の前にそうため息をついた。

次の読書会で紹介する本をどうしても決められない私は、書店の「相談コーナー」の椅子に座って女性店主の素敵なスーツに見とれていた。
彼女が主催者なので、ここに相談に来るのは最後の手段だった。

品があるのに気取らない彼女は人気者だ。

「で、今日は何をお買い上げくださったの?」

私より七つ年下だが、会うたび彼女とは人間としての格が違う気がする。
そのせいか私は自然と敬語になり、彼女はため口だ。

私がこの書店に通うのは、「なんでこんな本がこんなところに?」という驚きが必ずあるからだ。
古本屋にも図書館の開架書架にさえ今更置いていないであろう本が不思議と私の袖を引っ張る。

今日買ったのは星野道夫さんと忌野清志郎の本だった。

「恋愛小説、やっぱり選べないのね。」

だからこうして「相談コーナー」で相談しているんじゃないか。

あの本もこの本も、実は恋愛小説だよね、という話をひとしきりした後、彼女はにっこりと笑って言った。

「実はね、今度の読書会、まだ一人も参加申し込みがないのよ。さすがでしょ?」

・・・・・この読書会のメンバーは、なぜなんだろう。
恋愛小説を読まないメンツ。でも「ヲタクに恋は難しい」ならきっと読むメンツ。

ふと今読んでいる「日はまた昇る」は、もしかしたら恋愛小説じゃないかと気が付く。

どうりで退屈なわけだ。

ところで、私が最後に認識した最愛の恋愛小説は山田詠美の「ソウルミュージック・ラバーズ・オンリー」。

あれからもう30年以上が経つ。


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好きな本は出版社が変わり表紙が変わるだけで書い直す。
恋愛は、読むものじゃなくてするもんだ。

ひな壇芸人の国

アカデミー賞の話題であちこち賑わっています。

この動画は、文字通り、「明日にはみんなこのスピーチの話をしているよ。」

素晴らしいスピーチでした。



ホアキン・フェニックスのこのスピーチの詳細は英語と日本語でこちらに文字起こししてあります→
https://www.elle.com/jp/culture/celebgossip/a30846239/2020-92nd-academy-awards-joaquin-phoenix-best-actor-speech-so-touching-200210/

「僕は自己中で冷酷、一緒に仕事なんかできそうもない奴だった。」(意訳)
そんな僕にセカンドチャンスをくれた。

前半の差別や環境、動物愛護に対する持論まではそこそこ斜めに聞いていたのですが、後半、それまでの彼自身について言及したときはさすがにグッときました。

「ゴールデン・グローブ賞」のスピーチでも彼は似たようなことを言っていますが、Fワードの連発で、
司会のイギリス人コメディアンのリッキー・ジャーヴェイスにオープニングでこう言われたそうです。

「今夜もし受賞したなら、この場所を政治的なスピーチをする場に使わないでくれ。君たちは何に関しても人々に説教できる立場にない。君らは現実世界のことなんか何も知らないんだから。君たちのほとんどは、(17歳の環境活動家)グレタ・トゥンベリ以上に学校で過ごした時間が少ないんだから。もし受賞したら、舞台に上がって、小さなトロフィーを受け取って、エージェントと君の神に感謝して失せるがいい」

https://www.cinematoday.jp/news/N0113296
痛烈で、残酷ですね。
こんな世界で生きているからこそ、アカデミー批判もするホアキンのスピーチは人の心を打つのではないかと思います。
だって彼の言う通り、他にも賞に値する俳優や作品はたくさんある。でも日の当たる舞台に立てるのは限られた人だけです。

ネットではオスカーなどかすりもしない日本の現状に、『だから日本は・・・』という論調も多く見られますね。
メイクアップアーティストのカズ・ヒロさんのインタビューへの反応にもそれが伺えます。

日本映画は(林遣都さんの)沼の住人になってから真面目に少しずつ観ているのですが、こうして一人の俳優を追って日本映画を観る分にはとても良い映画もあると思うんです。

でも沼から出てみれば。
いつも思い浮かぶのは

「ひな壇芸人」

ワイドショーのコメンテーターだってある意味そうですよね。
壇が1段なだけで。

私はあの雛壇に座って大騒ぎする人たちには耐えられない。

今の日本のテレビ、ドラマ、映画に共通する印象は、あくまで個人の感想ですが、

「内輪受け」

これに尽きます。

観る側も同じ。

テレビの前で俳優のスキャンダルに腹を立てるのは良いのですが、つくづく「スターの不在」を感じます。

昔の大物俳優にはどれだけ家庭を破壊しまくろうとも、芸にものを言わせて黙らせる度量があった気がします。

スター不在でスタッフがちまちまと「内輪受け」する映画を撮る。

内輪受け作品には一定数の需要がありますし、とても良い作品だってある。

問題はその「内輪受け」が日本を代表してしまうところにあるんじゃないんでしょうか。

雛壇に座ってやんやと言うだけの関係者が、丸腰の俳優たちを使って自分たちの内輪だけで面白いと思う映画を作り続ける以上、確かに日本の映像はもうB級に徹していればいいんじゃないのかと思わないでもありません。

あとはアニメで勝負。

局とスポンサーが幅を利かせると途端に映像の質が落ちてしまうところも残念ポイント。

コンテンツを粉々にするテレビの功罪。

映像作品のみならず、スポーツだってそうでしょ?

四大陸のフリーでは、とうとう黄熊まで削って放送しましたよ。

「印象」でそのスポーツの面白ささえ自由自在になると思っている。

そんな局が主導することの多い映像作品に、オスカー級を望む必要もない気がします。





ひとり息子

昨日の「スカーレット」109話では大学に行った筈の武志が、今日は卒業して信楽に帰って来たというからびっくりしました。

旅立っていく武志の「ありがとう」に朝から盛大に流れた涙を返して。

「スカーレット」は【クライマックスよね、ここ】、そういうところをさっくり割愛するので、「あ、そう。そうなのね。」と観ているこっちがなんか勇み足みたいな恥ずかしさを覚える朝ドラです。

お母ちゃんのマツさんの大往生にも驚きましたよ。それ「矢吹丈」か。

そして今日は10数年ぶりだという久しぶりの八郎さんと喜美子の再会でした。

まあ、シリアスにばかりなると苦しいので面白いの入れとこ、というのはわからないでもないんですけど。
何しろ俳優二人の演技がいいので八郎さんに「ハックション」は蛇足かと思いましたよ。

それにしても武志役の伊藤健太郎さんは、画面に出てくると主役級のオーラですね。

てっきり女流陶芸家の話だと思って観てきましたが、どうもテイストが違う。

朝ドラマラソンにおけるラストスパートは武志に託された感があります。

そもそも地上波ドラマを普段ほとんど観ていないわけですから、私がこの先沿道から応援し続けられるかどうかは遣都の沼次第。
できれば完走を見届けたいんです。がんばれ武志。






ところでうちのひとり息子ゴリオは、2年間の一人暮らしを終えてもうすぐ家から大学に通うことになります。

怪しいほど美しいセンパイからのルームシェアのお誘いをあっさり断り、車通学を選んだのですが。

一般道なら一時間、有料道路でも40分近くを車で走らなくてはなりません。

いくつになっても「生きるか死ぬか」みたいな心配があるのはうちだけなんでしょうか。

生死の中には肉体的にもですけど精神的な生き死に、というものも含まれていて。

ひとり息子だからこそ余計に、距離感が難しい。


息子が帰ってくる。
とてもじゃないけどそれを素直に喜べない、春間近。








『翔んで埼玉』

最悪だった四大陸選手権の地上波視聴のついでに、何やら沢山映画賞を貰ったらしい(まだノミネートだけ?)「翔んで埼玉」を録画して観ました。

最初から最後まで数分おきにやってくる笑いの波。

B級をAの脚本とドストライクな俳優陣でやるとこうなるんでしょうか。

あの少女漫画雑誌「花とゆめ」に魔夜峰央が連載していた時代の漫画界隈。
BLというジャンルと宝塚の取り合わせからの腐女子の萌芽、そして関東圏以外の地方民までが埼玉を認識するようになった漫画ではありました。

少女漫画と言えば集英社一択でしたが、『パタリロ!』を読みたいがために白泉社に手を出したという後ろめたさが余計に魔夜峰央の存在価値を私の中で高めていました。

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映画化された「翔んで埼玉」は、まず配役の勝利でしょう。

この俳優さんを見るたびに魔夜峰央キャラを思い出すので、ご本人がこの映画に出てきた時には心の中で拍手喝采でした。
わかってる!
Z組の生徒役、加藤諒さんですよ。個性的で華があるんです。この華が、魔夜峰央キャラと被ってくるんですよね。
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画面にキャラクターが登場するたびに笑ってしまいました。
昭和感が半端ないのに全く古くないのがすごいです。

リンクはしてません→漫画『翔んで埼玉』のヤバい名言ランキングベスト15!豪華キャストで実写化
https://honcierge.jp/articles/shelf_story/6693

こちらの記事、とても面白かった。
懐かしい魔夜峰央ワールドを紹介してくださっています。

二階堂ふみさんの壇ノ浦百美(だんのうらももみ)役。
魔夜峰央キャラの再現率90%以上。
思った以上に良かったですよ。

麻実麗(あさみれい)役はGACKT。
この映画、GACKTでなければここまで面白くはならなかったと思うんです。
最高のリアル魔夜峰央ワールド。
この『匂いで街の名を当てる』シーン。『芸能人格付け』の絶妙なパロディになっていて、GACKTさんがご本人よろしく演じているのが面白い。
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武田久美子の東京都知事夫人、これこれこの感じです。
おフランスで空虚な美貌と年下好き。もう出てきた瞬間笑った。
中尾彬との夫婦役もほんとぴったりです。

伊勢谷友介の「千葉解放戦線」リーダー役。
伊勢谷さんはその昔、超意識高い系イケメン俳優(個人の印象です)でした。
その彼の振り切った怪演だから面白いんですよ。

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そして埼玉デュークの京本正樹さんですよもう。
この役こそ彼しかいない。
GACKTを凌ぐ長髪カツラが似合う男は、京本さん以外にいないでしょ。

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埼玉と千葉の合戦で、ご当地有名人対決みたいなシーン、最高でした。
『反町隆史と竹内豊』。実にいいところをついています。
彼らのドラマ、『ビーチボーイズ』のあの突き抜けたオシャレ感。
私は当時からあれを面白いと思って(カッコいい素敵じゃなくて)観ていましたので、これを笑うところに使ってきた監督に1票入れたい。
しかも対決のラスボスが『家政婦は見た』の市原悦子さんです。

ラストはオリジナルなんでしょうか。
これはなかなか深いと思うんですね。
埼玉のような郊外型生活の良さがじわじわ日本中に広がっているのは考えてみると事実で。

それにしても、このタイプの映画が賞を獲る。
それが良いことなのかどうか、なんとも言えないところです。
個人的にはこの映画、実はAなB、という感想です。

埼玉をこうもdisることができるのも、今や別にダサくない県だからじゃないでしょうか?


あなたの知らない競技

昨夜のフィギュアスケート四大陸選手権。

放送開始からたっぷり1時間過ぎてから録画中のあの放送局にチャンネルを合わせると。

どうやら女子の演技はその辺からようやく始まったところだったようで。

え?それまで『女子シングル』にも関わらずナニヲ放送してたかって?
いや観てないので知りませんけど。

相変わらず安定の独特の仕様になっていたようです。

2Aをべた褒めしている荒川さん解説がツボですよ。

昨日の女子シングル、やれ3Aだ4回転に挑戦だとか言いながら、以前の放送ならあんなに凄技だった筈の3ー3コンビネーションの質が選手によってはそれほどでもなかったせいか、やたら2Aを褒めるのがもうwww

1番困るのは実況と解説にバイアスが掛かっていることで本来の技の難度や演技のクオリティが観ている側に正確に伝わらないことです。
競技をよく知らない人や世代がこんな中継を観ていたら、まず開催国が『フィギュアスケート女子の強豪国』だと思うんじゃないでしょうか。

『あの着氷に回転不足つかないばかりか加点て‥』って思って観ていても、『素晴らしいジャンプっ!』って荒川さんが言えば『そうなんだ』って、お茶の間は思いますもんね。

そこ狙ってやっているんでしょうけど、競技、駄目になっちゃいますよ。

そしてあのヨナキッズwww

ここは何ですか笑うところですか?
せめてキッズは進化してると言ってあげて。

それにしても。

フィギュアスケートはアイスダンスもペアもあるのに放送されないことが当たり前で。
女子シングルのフリー、そして多分今夜の男子の放送だってライブにも関わらず競技中の選手の演技は半分も放送されないだろうと思われます。



選手たちが一生懸命で良い演技をしていることが、やがて悲しき四大陸。



令和の「おしん」には信作がいる

「スカーレット」106話「炎を信じて」

今日の信作
「信楽のブルース・リーがきたで」

ブルース・リーの真似したり、頭に粉チーズを振りかけるふりをしながら喜美子の家から帰ろうとして、振り返りざまの変顔。
もうあれは一芸ですね( ̄▽ ̄)
とは言いながら実際の林遣都さんの年齢を考えると、あの演技は驚き以外の何ものでもありません。
おどけるおっちゃんの、もう『カワイイ』ではない年齢の、父親になった信作のその暖かさ。
15歳から笑わせ担当のおっちゃんまで、1人の二十代の青年が演じていくんですから、しかもあの美しさを封印して。


「年々ひどなってんな」
きみちゃんのセリフも含めてアドリブかもしれませんが、このひと時がなければ、「スカーレット」は中々シビアな物語です。

「喜美子陶芸作品 神山清子」

オープニングのその文字を見て、喜美子のモデルになった神山さんの物語を思い出していました。

ドラマの中で「めでたしめでたしの話」として回想シーンを語る時に喜美子が手に取るのが、「自然の色・自然釉」で生み出された生命力あふれる神山さんの陶器です。

「緋色のマドンナ」/那須田淳
この本によれば、神山さんは早い段階から出品した作品で次々に賞を取っています。
穴窯そのものを作り直したり、離婚後の困窮した生活は想像を絶するものでした。
その中でこんなに複雑で美しい作品を生み出していたのかと、テレビに映る陶器の艶と色を一時停止で眺めてしまいました。

ドラマでは夫の八郎さんがいい人過ぎて喜美子の陶芸への情熱が唐突に思えますが、実際のところこれって芸術家の物語なんだと思うんですね。ただその天才が女性だったというだけで。

この本に描かれた神山さんの人生は実に骨太で。
本にも写真が載っていたのですが、彼女の作品は型にはまらない伸びやかさそのもののようでした。

BSで朝7時15分から「おしん」の再放送があるので、このところ毎日のように「おしん」を見た後に「スカーレット」を観ています。

個人的な感想ですが、今見ると乙羽信子さん演じる「おしん」は、本当に嫌な婆さんですよ。

こんなに嫌味ったらしい台詞満載のドラマの何が楽しくて昭和の日本人は毎朝「おしん」を観ていたのか(私は小林綾子編しか見たことなかったので)すごく不思議です。

昭和の女性の物語に、信作・百合子はいないのです。

それは癒しとか息抜きとしての存在ではなく、リアルに釜焚きを支える家族やお母ちゃんのユーモアや、八郎と武志の手紙を取り持つ信作の思いやりだったり、そういったもの。

令和の「ヒロイン」には信作がいる。

私たちの周りにも信作がいたら、もっと楽しい人生なんだろうなと思わずにはいられないのでした。

福は内

今日のツイッターでもトレンド入りしているらしい#林遣都さんですが、画像、動画とも溢れていますね。

成田山で「チームスカーレット」が豆まきをした様子が、つべにも上がっていました。
幸せを今日もありがとう。


遣都君は体幹でも鍛えているんでしょうか、微動だにしない立ち姿は堂々としていましたね。
キラキラの粉を振り撒ける人は限られていると思うのですが、その時期もまた限られているものかもしれません。
遣都君は今まさにそのゾーンに入っているのだと思います。

先日映画「グッドモーニングショー」がCSで放送されていましたので観てみましたが。
私、この映画を観るのが3回目くらいなんですね。
遣都沼に入ってからは初めて観たのです。

見直してみてびっくりしましたよ。映画全編通して遣都君はたくさん映っているんです。
でもこれまでの2回、気が付きもしていませんでした。
どうやら私にはイケメンセンサーが付いていないらしく、長澤まさみさんばかり見ていたようです。

レビューを見てもあまり高評価ではないのですが、この映画とてもよくできていて。
テレビ局側から見る一般視聴者の浅ましさ、怖さ、大衆意識、諸々突き付けてくるのです。
さすがフジ系君塚良一監督です。
視聴者をどう見ているか、とてもよくわかりますね。

アメリカ映画「マネーモンスター」と比べても、私はこちらの映画が楽しめました。
基本コメディーが好きだからかもしれません。

テレビのワイドショーの制作現場がメインのドタバタ劇なんですが、制作側から見ると視聴者なんてこんな風なんだろうなというギラっとしたナイフが所々差しこまれてきます。

カフェで濱田岳さん演じる立てこもり犯に指名されてガチガチの防護服に身を包んだ澄田キャスター(中井貴一)が生放送中に現場に入る羽目に陥ります。
キャスターとしてトラウマになるほどの批判を浴びた過去、同じワイドショーのキャスター(長澤まさみ)の無茶苦茶なアプローチ、大学生の息子の彼女の妊娠、番組の打ち切りなど、問題山積の主人公澄田。

立てこもりの現場に彼が入る代わりに高齢男性が解放されるのですが、こんな緊迫した状況なのに入れ替わりざまにその男性、澄田キャスターに何の悪気もなく言うのです。

「いつも見てますよ」

視聴者あるあるですね。

中井貴一さんは何かと巻き込まれがちな中年キャスターの悲哀が面白いし。
立てこもり犯濱田岳さんも、ボタンの掛け違いでこんなことをしでかしてしまった普通の青年で。
長澤まさみさんは綺麗だけどちょっとおかしなキャスターを、これが素なんじゃないかと思うほど怪演しています。
吉田羊さんの奥さん役がとても印象的で、吉田さんのシーンが入ることでダレずに観られる気がします。
私の好きな松重豊さんは強面の警察官ですし。

そこまでは私も以前見たときには認識できていたんです。

で、映画の主な舞台であるテレビ局のまさに真ん中で、報道部のディレクターとして頑張っているのが遣都君でした。

どうして今までこの青年がキラキラの人だと気が付かなかったかな。

今日の「チーム・スカーレット」の4人を見ていて、つくづくブレーク前と後ではキラキラの具合が違うのかもしれないと思いました。4年も経てばこんなに人は成長するのかと驚くほどです。

いや、やっぱり単にセンサーが付いていないせいか見る目がないせいかも( ;∀;)