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老嬢の鼻眼鏡

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トキワ荘グループの末裔『萩尾望都と竹宮恵子 大泉サロンの少女マンガ革命』

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『萩尾望都と竹宮恵子 大泉サロンの少女マンガ革命』
幻冬舎/中川右介

『大泉サロン』というのは
ざっと言えば少女マンガ版『トキワ荘』のことで

1970年代、東京都練馬区 大泉学園駅から徒歩20分ほど。
そこに建つ二軒長屋が『大泉サロン』だった。

のちに『花の24年組』と呼ばれた少女マンガ家達を中心に
彼女たちがどのように集まり何を目指し何を成し遂げてきたのか

子供の頃から読んできた少女マンガの
点と点がつながっていくように
ただ文字のみで表されるつぶさな検証に

ほおおおおおお
っとなる。


読んでいて終始身体中がゾワゾワするのに
基本論文っぽくて

膨大な資料からこの一冊を紡いだ感は
ちょっと読みにくくもあるけれど
書いた方のご苦労は巻末の参考文献からも窺える。

手塚治虫、石ノ森章太郎
水野英子、わたなべまさこ、牧美也子、西谷祥子
池田理代子、山岸涼子、大島弓子、里中満智子、青池保子、木原敏江、大和和紀
萩尾望都、竹宮恵子、一条ゆかり、美内すずえ、ささやなえこ・・・・

これらの名前を見て
ざわざわ来ないわけはない。

幼稚園の頃に姉のマンガを読み始めた。
私には絵本と変わりない感覚だった。

ミシンの側に何故か本が積んである縁側の隅で
繰り返し読んでいた厚めの藁半紙というか。
あのザラッとしたマンガ本の手触りはよく覚えている。

夢中になって読んだ当時のマンガ群が
一体何だったのか
それまでの世の中のどの部分を変え
今のどの部分を創ってきたのか

あららこれもしかして
歴史だったの?

なんて改めて驚く。

タイトルこそ『萩尾望都と竹宮恵子』だけれど
著者は『花の24年組』を中心とする当時20代だった少女漫画家たちを
『革命家』として位置付ける。

彼女たちは少女マンガを
決まり切ったラブリーでオトメなコマの中から
文学や映画や絵画、所謂芸術全般と同じく
一つの『表現』に引き上げた。

1970年代
その時代と
萩尾望都と竹宮恵子
そしてもう一人の女性の出会いと別れ

ここを中心に読むことだってできるだろうけれど。

私は344ページに書かれた筆者の言葉に心を掴まれる。

『日本で革命を達成するのは、二十歳前後の女性なのだ』

新しく
タブーを破って

革命を起こした彼女たちを最初に支持したのは
他でもない少女を中心とした読者だった。



ところで
先日から読んでいる絵津鼓さんの漫画『JOY』は二人の漫画家の話で。
その中にも『大泉サロン』の名がチラッと出てくる。
漫画家の系譜は
今も連綿と続いているのだろうけれど。
ちゃんとそこを意識している(少なくとも知っている)ことにちょっと感激。



意識しているいないに関わらず。

『革命』を起こしている二十代女子は
フィギュアスケート界にもいて

リンクしています
浅田真央サンクスツアー


フィギュアスケートのショーを
2500円で
ライブ&アーカイブ配信
全ての観客が最前列で視聴可能

早速チケットを買ってホクホク。

これなら席数とか
どの席がとか
関係なくライブで観られる。
アーカイブ配信の上
家にはプレゼントまで届くというから太っ腹。

『革命』には困難がつきもの。
そして生物が生き残るためには
変化への適応力が不可欠。

それを支持する人がいて
革命はなされていく。


『二人がここにいる不思議』

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『二人がここにいる不思議』
レイ・ブラッドベリ/新潮社

雨は九州から今岐阜県を中心に恐ろしい程の勢いで日本を侵食している。

遠方の友人知人から連絡をもらえるのは嬉しいけれど
コロナの時といい
明るい話題で旧交を温める方が本当は良い気がする。

雨で思い出す小説といえば
レイ・ブラッドベリの短編「長雨」。


ブラッドベリなら今回は別の短編集で。


スティーブン・キングがややこしく語ったことを要約すれば
“唯一無二の存在“だと言うSF作家
レイ・ブラッドベリの短編集「二人がここにいる不思議」

萩尾望都がこの短編集を漫画化しないかな
皆違う顔を持つ23の短編を読みながら
ずっとそう思っていた。

萩尾望都の「ポーの一族」は
ブラッドベリのファミリーもの(流浪のヴァンパイア一族)の世界

「霧笛」(ゴジラ映画の元の元)こちらに書いてます→「ブラッドベリと怪獣」
「ウは宇宙船のウ」などの漫画化だけでなく
密接に繋がりあっている・・・

この本の第一話目「生涯に一度の夜」は
殆ど「華氏451度」のオープニングと重なる。

そんなに超現実的な中年妻が嫌いで
一緒に夜の湿った草の上で夜空を見上げてくれる少女が好き?

ちょっとうんざりしたけれど

そこから先はやっぱり
言葉の魔術師
ブラッドベリの優雅な世界だった。

例えば
「トインビー・コンベクター」はオーウェルの「1984」
ディストピア世界へのアンチテーゼと言われるそうだが

タイムマシンを描写するのに

「マシンは蜘蛛の巣の大洞窟のように輝いた。歳月を吸い、思い出をひっそり吐いている。」
『二人がここにいる不思議』p29

こんな感じ。

ここは翻訳の技で腕の見せ所でもあると思う。


タイトルにもなっている『二人がここにいる不思議』は
主人公が亡くなった両親をレストランに招待し
食事をしながら語り合う話。

この家族3人が
自分たち夫婦と
未来のゴリオと重なって。

歳を取ってからの読書は
なんだか切ない。


怪奇風であり
不思議で美しかったり

現実と幻想の境目がふと消える瞬間を
十分に楽しめる

まさに「不要不急」の一冊。



帰ってきたウルトラは違う宇宙人

あっと言う間に7月

先週、仕事でちょっとしたミスを発見し
まあ私ひとりの責任ではないとはいえ
どうしてこうなったかなあと悶々としていました。

原因は調査不足。
検索が十分ではなかったと言うことです。

事務担当者、納入業者さんに頭を下げて幸い返品できましたが
私の中ではナカナカ悔しいミスでした。


職場でインターネットが使えないため
自分の小さな携帯ひとつで全部検索していたんですよね。


そりゃもう当然の結果でした。

テザリングでiPad miniを操作するにも
miniが壊れでもしたら
もう何にもできません。

ノートパソコンが高すぎて買えず
この数年は何をするにもiPad miniで済ませてきたんです。

何しろ目が疲れるので
家ではTVをモニターにしてタブレットで操作してはどうかとか
家内で色んな案が出て決められないままでしたが

結局無印iPad 10.2インチにキーボード付きのカバーを付けました。
パッと見完璧に小さなパソコンですね。

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本体は比較的手に入れ易い4万円弱。
それにAppleCare、カバーなどを入れても5万そこそこですので
コスパがいい。

見た目は見慣れたパソコンでも
使い勝手は無限です。

ウルトラマンが帰ってきたと思ったら
全然違う星雲から来たヒーローだったってくらい
これまでのノートPCとは違いました。

マウス無くても基本タブレットですから
操作は画面上でやればいいですし。

月500円ほど払えば
Officeも使えるそうですし。
仕事には向かないと思いますけどね。

キーボードの方は配列が多少違うので
手元を見ると入力できない私には(完全にブラインドだとこうなる)慣れるまでちょっとかかりそうです。

で 無印iPadを自宅のメインにして
miniの方を職場用に持ち歩くことにしました。

以前ノートPCの代わりにsurfaceを使っていた時期もありましたが
ケチってproにしなかったばかりに痛い目に遭いました( ; ; )

年間数百冊から多い時は千冊を超える選書(購入する本を選ぶこと)を何年も1人でしてきたんですけど。

今回職場が変わり
選書は皆で選んだものから更に選ぶことになりました。

他人が選書した本の把握はやはり難しいので
痛い出費でしたが
思い切って買い足してよかったと思います。

パソコンって一口に言っても
私の場合

英文タイプ(オリベッティのタイプライター。自前。)
ワープロ(結婚前まで職場ではまだワープロでしたよ)
PC(MS -DOS。いちいちフロッピー入れてましたよね)

それから怒涛のように世界が変わりました。


手書きばかりだった年代とはまた違って
パソコンの過度期にすっぽり嵌ったおかげで
恩恵も受けましたが散財もしてきました。

今回は何年も不自由さを辛抱してきてようやく新しくした機器なんで
なんとか都合よく長く大事に使いたいものです。




『遠い山なみの光』

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『遠い山なみの光』カズオイシグロ/早川書房

『信頼できない語り手』Unreliable narratorはカズオ・イシグロの特徴的語りの技法だという。
Wikiによればこれは叙述トリックの一種で
あのクリスティの『アクロイド殺し』なんかがそうなわけで。

その『信頼できなさ』がよく現れた
ノーベル賞作家カズオイシグロのそれはそれは暗いデビュー作『遠い山なみの光』。

イシグロの生まれ故郷が舞台。

以下めっちゃネタバレしてますのでご注意を。



//////////



これはイヤミスですか?
って感じの
後味までグレーな
どんよりとした小説。

戦後日本の小都市長崎を舞台に
夫と離別し、新たな夫と共に娘を連れてイギリスに渡った女性。

彼女の回想の形を取り
ある夏に象徴される過去を
薄紙1枚隔てた向こうのようにぼんやりと描く。

戦後、特に原爆の傷痕からもう1度立ち上がり
生きていかなくてはならなかった人々の中で。
傷を抱えたまま家族を支える日常に
すんなり馴染んでいく女達に違和感を感じているヒロイン悦子。

戦後右肩上がりの高度成長期に入りつつあったであろう時代とは何ら関係無く
彼女にとって戦後からの脱却はきっと人ごとのようで。
平和公園に佇む祈念像でさえ交通整理のポーズのようだと滑稽に思っている。


時代の変換期に立つ支柱のようなコンクリートのアパートに住み
原爆で亡くした家族の代わりに自分の面倒を見てくれた恩人の息子と結婚した彼女は妊娠している。

母の友人藤原さんから何度となく
もっと未来を見て楽しく生きなきゃ的な励ましを受けるも
多分悦子は幸せの絶頂にいるようでいて
その実心は空洞で
この街から出て行きたいと願っていたのだろう。

悦子の友人となった佐知子は娘の万里子を邪険に扱う。
この親娘とのひと夏が
実のところ悦子が語らなかった
リアルな彼女の人生のようで。
それが翻訳では
ハッキリわかるようにまでは描かれない。

悦子の2面生は
義父の緒方との会話によって浮かび上がる。

いかに翻訳とはいえ
戦後間もない九州で
夫の父を『緒方さん』と呼び
夫を義父の前でさえ『二郎』と呼び捨てにするなど余りに不自然。
方言も一切出てこず
翻訳の意図なのか
編集の見逃しなのかがずっと不可解。

もしこれが作家あるいは翻訳者の意図ならば
それはそれで成功していると言って良いかもしれない。

日本の小都市を舞台にしながら
同時に普遍的な題材を扱うとしたら
リアリティがあるようで
実は無い、みたいな書き方をするしかないのか。

ここに追記

そこでこの本を読み直した。

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『カズオ・イシグロの長崎』平井杏子/長崎文献社

なるほどこちらで平井氏が指摘している小津安二郎の『東京物語』の影響。
義父との関係はそれならばわからないでもない。
ただ、夫二郎の呼び捨てなどについては
翻訳の問題ということか。

現実の日本を書いたわけではないが、
イシグロの5歳までしか当地に住んでいなかったにしては鮮明な記憶の断片が
意外にも舞台を的確に(時代や地形のねじれはあれど)描写していた。

イギリス人が書いた架空の日本ということをしっかり心に留めて読まなくては忘れてしまいそうになる。

この本によればイシグロも『何が起こったか』より『感情』を描くことに重きを置いていたという。


夫婦の会話は殆ど無いのに
ここまで義父の『緒方さん』を揶揄い
軽口を叩く悦子には『嫁』という呼称すらない。


特に大きな出来事も起きず
一人称が所々三人称になったり
何しろ未熟なのかワザとなのかがわからない
奇妙な点にイライラしているうちに

様々に仕掛けられた会話のトリックで
1人の女が2つの顔を演じ分けているのでは、と
終盤に向けて疑念が加速するような構成。

モヤモヤしたくらーい話が延々と続くだけで(ほんとにごめんなさい。ケンカ売ってませんから)
噛み合わず、時に不快で、深読みすべきなのかどうかも判断しにくい
殆ど会話で進行する長編なのに。

上手いんでしょうね。
数ページ毎にちょっとした展開があって
魚が餌に食いついた後ゆっくり手繰り寄せられるように
釣られてしまう。
結局一気読みしましたからね、驚きです。

面白いとか面白くないとか
いいとか悪いとか
そんなことはどうでもよくなって

不本意だけれど
どこか気味の悪い
おかしなところに連れて行かれて
いや〜な感じを味合わされたと思ったら
しばらくしてふと
ああ、あの女性は
こんな思いを抱えて生きて来たのだろうなとふに落ちる。

贖いもせず
開き直るでもない
善も悪もない
ただこういう女がいたという話を

貴方はどう思いますか
みたいな問いかけすらなく
目の前にぽんと置かれてしまった読み手を

果たしてこの作家は
笑うのだろうか?




『この夏のこともどうせ忘れる』(老人だからってわけじゃない)

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深沢仁/ポプラ社

この本はジャケ買いもいいところで。

装丁、というか表紙の絵。
そしてこのタイトル。

4月に読んでこちらにもチラッと書いた本です。

表紙からもわかるように
登場するのは高校生が中心で。

高校生の夏休みが
爽やかでもなく
夢にも向かわず。

ただじっとりと湿度の高い日本の夏の重い空気に
沈み込みそうな若さ。

まだ生まれて2昔にも満たない彼らの人生の早い時点で

負ってしまった傷。

傷だという認識もないまま
そこから歪んでいく精神。

薄い幕の向こうを覗くような
とても日本的な
なのに新しい感じ。

不思議な雰囲気の短編集でしたが

変に『西洋かぶれ』していない文体が好き。

これをライトノベル括りにするのは違うだろうと思ったほど良かったんです。

表紙と小説そのもののシンクロ具合に参って。

調べると
この表紙
漫画家の絵津鼓さんという方が描いたもののようです。


この方だと思うのですが。

BL漫画を描いていることがわかったので
とうとうシーモアに手を出してしまい
読んでしまいましたよ。

この方の骨格の描き方、
素晴らしいんです。
特に後ろ姿。

深沢さんの小説もそうでしたが
絵津鼓さんの描く漫画も
ジェンダーがどうのというより
微妙な関係性を描く繊細さがとても新鮮。

こう書くと偉そうで申し訳ないんですけど。
今の世の中
絵津鼓さんの漫画のようにこうも純粋に泣ける恋愛を描くなら
もう生死で分かたれる2人か
ボーイズラブで描くしかないんじゃないかと思ったくらい、よかった。

で話はここから飛ぶんですが。

雨の中、今日のランチは女子会もどき。

何故もどきかというと
厳密な意味での『女子』がいなかったからなんです。

ネットに作品を発表している小説家もうすぐ40歳を
60代先輩に引き合わせに行ったら
70代のご友人がついていらして
みんな違ってみんな変わった経歴の
不思議な女子会(もどき)になりました。

色気のない中華料理を頂きながら
70代のスレンダー美人(こうとしか書きようがないんです、許して)が
いまだにモテるという話から
アラフォーと70代スレンダーの結婚生活について
俄然話が盛り上がったんです。

アラフォー、50、60、70代が揃って
惚れたはれたの話ですよ。

びっくりしますよ。
いや多分、話まる聞こえのお店の人とか周りのお客さんが。


で、小説の話(白蓮れんれん)から何故か
スレンダーが、今は亡きご主人に魚の身を綺麗にほぐして食べさせてあげていた話とか
アラフォーのダンナが自分は動かず『コーヒー入れてよ!』と甘える話を聴いていて。

『えーそれちょっと今時漫画でもありえない』

そう(またしても私の)口から出てしまい

すかさずアラフォーが言いましたよ。

『今、尽くす恋人を書くとしたら、やらされてる感が出ない男同士ならしっくりくるんですよー』

スレンダー美女が愛するダンナ様に喜んで尽くしていた時代は過ぎ去り
今純粋に『好きだ』という気持ちだけで
尽くす姿が美しく見える恋愛世界があるとしたら
それは男性同士あるいは女性同士かもしれないと。

これは一部のおばさん達の話の例ですけど。
どうなんでしょうね?
あくまでも私個人の偏ったイメージなんでしょうか?

ドラマしか観ていませんけど
『きのう何食べた?』でも家事の分担具合がとても良い感じで描かれていましたね。

でもあれ
男女のカップルだとああも単純にいい話だと受け取れたかは疑問なんです。

これを逆差別というのか
腐った(腐女子の意)BBAの妄想かは
よくわかりません。

少なくとも
バブル世代(自称ね)には
非常に興味深い事象なんでした。


小説『この夏のこともどうせ忘れる』みたいな淡い関係性や
あ、淡いって言っても、内容はグッサリ刺さりますよ。

絵津鼓さんの漫画世界の
透明なガラスの向こうの柔らかい感じの世界観について

全く語る術もない自分に
心の底からガッカリしているところです。


うっかりが過ぎる

ようやく開館した雨の日の図書館。

びっくりするほど混んでいて
色んな人に会ってしまう。

図書館でマスク越しの小声という
何とも言えないもどかしさはあれど

それでもばったり会ってしまえば立ち話の近況報告になるんですねこれが。

同業者と会えば
昨年仕事を辞めた後のことを散々聞かれ。

注意されるどころか
顔馴染みの司書さん達までカウンターの透明シート越しに集まってきて
終始ヒソヒソ話でしたが
なんだか異様な盛り上がり。

普段は無愛想な人の笑顔。
キリキリした人のゆるい感じ。

新鮮だけど、多分今回だけ。

人の距離感って
近すぎても
遠くてもだめというか。
程々、でいいと思いました。

ところが

探していた類いの本が見つからず
駐車場の精算をしていると。

数年前、同じ職場で
とても楽しい仕事を一緒にさせて貰った女性が
子どもさんを連れて自動ドアから入ってきました。

彼女とは所謂相思相愛というか
職場で出会う珍しく相性の良い人で
彼女が栄転して以来ずっと会えなかったので

そこは互いに『うわあ!』ってなったんですよ。


やらかしました。

気がつくと
1歩進んで小柄な彼女に

ハグしてました。


雨の街に出ると
水槽の中にでもいるような気分。

パーソナルスペース狭めのゴリオが
実は母親の自分に似ているんじゃないかと

かなーりどんより。


やっと交換したLINEで
すんませんでしたと謝る自分が
セクハラオヤジのようで
我ながら引きました。



人馴れしないと距離がわからなくなるんでしょうか。

あ”ーーーーーーー


うっかりが過ぎる。

『この年齢だった!』

『この年齢だった!』
酒井順子/集英社

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27人の女性達の
人生のターニングポイントになった
『この年齢』に焦点を当てつつ
酒井さん独特の切り口が冴える1冊。

このタイプの本は他にもあって
面白かったのは

『そのときあの人はいくつ?』稲田雅子/小学館
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これも年齢に焦点を当てたショートショート偉人伝です。
この本の方がより年齢のみにポイントを置いているのでその年齢で起きた出来事がスコーンっと入ってくる感じ。
この本、ちょうど昨年仕事を辞める頃に読んだんですけど
55歳の伊能忠敬が蝦夷地に測量に行った話には励まされましたよ。
まだこの年代でも終わらなくていいんじゃって思いますよね
江戸時代に歩きで北海道まで地図作りを目指して出かけられるくらいなんですから。


どちらも一応『伝記』分類なんですよね。

酒井さんの『この年齢だった!』は
雑誌の連載だったせいか
年齢のみに焦点が置かれたわけでもなく
伝記としては短くて軽い読み応え。

取り上げた人物一人一人の人生は
しっかり網羅してあるので
あっさり短めに読める伝記で
間違い無いと思います。

この手の本で
昔、森遥子が書いた『美女達の神話』。

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こちらは女優やセレブなど
華やかな美女たちの一生を
ずっしりと重く
森遥子さんならではの視点で描くドラマチックな本なんですよ。

酒井さんの本は他の2冊と比べても
ちょうど真ん中くらいと言うか
無難な感じ。

でもところどころ彼女の秘めた情熱がひょっこり顔を覗かせる部分がとても魅力的で。

特に1話目のレディー・ガガに関する考察なんて目から鱗でした。
これぞ酒井順子的女子校ワールドならでは。

ガガとマドンナの比較も頷けますし
松田聖子と山口百恵話も懐かしく。

酒井さんの書くものには良くも悪くも毒が無い気がします。

エッセイだけで十代からこれまで生きてきた彼女は
日本では他にいない専業エッセイスト。

で、私
宇野千代さんの一生には
やっぱり泣きました。
ここで瀬戸内寂聴さんを題材にしないところがツボ。

この本でも取り上げられている清少納言であれ向田邦子であれ
いつか酒井さんも同じラインで語られる人になるのは
間違いないと個人的には思っています。

読みながらあれこれ考えてしまう本を
ポンと放り出して読む酒井さんの本は
やっぱり面白いんです。

放り出した本の話はまた後日T^T


踊っちゃってる 思い出のNHK杯 髙橋大輔編

『思い出のNHK杯』髙橋大輔さん編が放送されましたね。

大好きだった髙橋大輔のふうわりとディレイなジャンプを
久しぶりにまとめて観ました。


こちらの番組、大輔さんのインタビューも多目だった気がしますし
髙橋大輔が競技に残した足跡をきちんと言葉にしていて
ちゃんと大輔さんの軌跡がわかるような構成でたっぷりほぼ2時間。

とても気持ちよく観られました。(はい、今日もめっちゃ上から行きますよー)

始まりは2002年
髙橋大輔16歳の時の演技から見せてくれました。
この頃から大輔さんの演技は今の片鱗を見せてはいますが
正直言って
今の鍵山選手たちとは比べようがないほど平凡なんですよ。
令和の日本人高校生選手はすごいですものね。
鍵山君や佐藤君達が18年後も変わらずスケートを見せてくれると嬉しい。
でもそれがどれほど大変なことか。
彼らももう氷上練習に戻れたのでしょうか?

さて髙橋大輔の非凡さはステップとか表現力って言いますけど
実際世界の一線で戦ってきた彼の武器は
ジャンプだったのではないかと私は思っています。

軽く、ディレイと呼ばれる跳び上がってから回る
あの独特のジャンプ。

意見は割れるところでしょうけれど
髙橋大輔がシングルスケーターとして尊敬されるのは
実のところジャンプへの姿勢だったのではないかと。
ジャンプで足掻きながらもあれだけのステップで魅せ
少なくとも実戦で入れられるくらいのクワドを
最後まで諦めなかった大輔さんの心意気は
あの怪我を思えば信じられないくらいのものではないでしょうか。


3度のオリンピックを経て引退後復帰しても
世界レベルで滑り続け
例えジャンプの回転数を競えなくなっても
ここから更にアイスダンスの現役選手になろうってんですから
もう大変。


長い自粛期間、
大輔さんの特番がいくつかありましたが
殆ど見ていたと思います。

ハワイのアイスショーとか(このショーは浅田舞さんのアイスショー本格復帰第一弾でした)
氷艶もですが『Love On The Floor』の稽古始めからの密着番組とか。

日本人の枠からも
フィギュアスケートの檻からも
はみ出したところで
『髙橋大輔』の演技は愛されるんですね。


特にLOTFの時は
アメリカの本場のダンサー達が
大輔さんの演技動画を観てキャーキャー言っているところも映されていて
共演のダンサーも納得できるダンスパフォーマンスをするんです。

クラッシックバレエや
ダンスの基礎を子供の頃から教わったわけではなかったと思うのですが。
この『LOTF』のドキュメンタリーでも
何度も何度も繰り返し練習を重ね
陸でのダンスをものにしていく過程が映されていて
驚きましたよ
本当にこの人はすごい。

これだから異種格闘技みたいな『氷艶』ができるんですね。


髙橋大輔の魅力はヘタレなのに強いところで
カッコいいのにナルシストでは無いところなんでしょうか?

前十字靭帯断裂の怪我を負った脚で
4回転を跳び続け
抜きつ抜かれつの熾烈な競争の中で
精神的にもあらゆる辛酸を舐めてきたのではないかと思います。

それなのに
結局は
演技の壁と一緒に全ての諸々を
ヘラっと笑って
越えてしまうこの選手を

応援せずにおられましょうか。

今シーズン
アイスダンス選手としての活動が既に始まっていた筈の大輔さんと哉中さん。
練習は始めているようですが
試合はどうなるんでしょうね。

応答機

私の読書アンテナは
ちゃんと応答しているんでしょうか。

よくわかりません。

6月19日は桜桃忌。

ということで
久しぶりに『桜桃』と『ヴィヨンの妻』を読みました。

どちらも短編ですからね
サクッと読めるわけです。

この年齢になって読むと
やっぱり随分と違います。

太宰は37、8歳で書いてるわけでしょ
驚きです。

うちのオットも定年が見えて来て。
サラリーマン的悲哀であったり
年齢を重ねることで
頑固さに拍車が掛かったり
それはお互い様ですけど。

言えないんだな
辛いんだな

てかこれほぼ太宰の話なんですよね。

ほんと、ひっどい男ですよ。

私の持ち場担当の若手の女子が
打ち合わせ中に
私が持っていた文庫の『桜桃』を見て

「私、『人間失格』でもう大嫌いになっちゃって太宰は無理」って言ってました。

よね。

でも30年ほど連れ添っているオットを思いながらこれ読んでご覧なさいよ。

この情けなさを30代で書いた太宰はほんと、天才かって思います。

で、『ヴィヨンの妻』とは程遠い女でも

太宰がモテる理由がどういうわけか
わかる気がするんですよね。

なんででしょうね。

追記

太宰治の女性語りもその仮面のひとつなんでしょうけど
最強で
女性ファンにも受け入れられやすい仮面だと思うんです。

でも職場の若い男子に言わせると。

芥川龍之介も夏目漱石も読めないけれど
太宰だけはOKなんだそうで。

可愛げがあるというのは
全方位に強いんでしょうか?

太宰治。
可愛げのある男です。

思い出のNHK杯

『浅田真央 笑顔と強さと〜思い出のNHK杯フィギュア〜』

浅田真央さんが出場したフィギュアスケートグランプリシリーズNHK杯を中心に
真央さんの競技生活を振り返った番組でした。

ゆっくり時間を取って観て良かったです。

この番組で1番素晴らしいと思ったのは

ソチオリンピックシーズンのピアコンを
NHK杯とあのオリンピックのフリーの両方で放送したことでした。

NHK杯はまだシーズン中盤といって良い時期。
そこからたった3ヶ月後の
あの渾身のピアコンが
どれほど『浅田真央を超えた何か』だったのか
今もまだ驚きます。

ローリープロの真央さんは光のように明るい天使

タラソワプロでは戦士


1個人のファンとしてはバンクのインタビューはいらなかったと思いますし
いまだに『浅田真央』を俯瞰で見ようとしないというか
アスリートの1人として彼女をフィギュアスケートの歴史の大きな括りの中で位置付けないまま
彼女の戦績に触れない点は疑問に思います。

番組そのものというより
綺麗な画面で改めて観る戦う真央さんはあまりに美しく。

自動涙製造機が稼働しまくりました。

真央さんが心に残っていたり
気に入っているプログラムと
ファンの自分のそれとが違うところも面白くて。

バンクーバーの後
佐藤コーチの元でスケート靴に羽が生えた真央さん。
その中で手応えを掴んだという2年目の『愛の夢』。

コリオグラファーのローリー・ニコルが
真央さんが笑顔になれるよう作った『アイ・ガット・リズム』。

ソチオリンピックの後1年の休養を経て帰ってきた真央さんの大人の魅力『素敵なあなた』

ものすごく複雑で高度な要素をフワッと見せる
どれも夢のようなプログラム。

でもこうして真央さんの歴代プログラムを見ていくと
タチアナ・タラソワのプログラムを滑る真央さんの顔が
ローリープロを滑る時とはどれ程違うかよくわかるんですね。

2008年バンクーバーOP前年、
タラソワが真央さんをオリンピックチャンピオンに育てるべく作った
女子史上初、ひとつのプログラムの中に2つの3アクセルを入れた『仮面舞踏会』。
ジャンプ以上に『死ぬ気でやりなさい』とタラソワに言われたというステップ。
この頃からステップに『超絶』と付けるようになったと思います。

バンクーバーのフリー『鐘』のゾッとする刃物のようなスパイラル。

ソチオリンピックでの伝説のフリー『ラフマニノフピアノ協奏曲第2番』で見せた渾身のジャンプ。




良くも悪くもタラソワのプログラムは
真央さんの中に埋もれていた
強さや得体の知れない感情を引き摺り出していたのだと思います。

タラソワの何がすごいって
まだ若く、スケート漬けだった頃の真央さんの人生で
まだ味わったことのない恐怖、苦悶、絶望、贖い、その果ての希望までをも
与えるというより引っ張り出したように見えることです。
時空を超えるように。


タラソワプロに挑む真央さんから覗く戦士の顔。

真央さんにとっては苦しくて辛いプログラムだったかもしれません。
自分の解釈や表現すら入る余地が無い
ロシアが産んだフィギュアの創造神タラソワ渾身のプログラムの数々。

天使と戦士
この両輪を装備しているのが真央さんの大きな財産だと
改めて思ったのでした。

世界は『フェミニズム、保育問題、そして林遣都』でできている

フェミニズム、保育問題、そして林遣都

この3つが同列に並んでいるタイトルが!

インタビューされているのは心理学者で認定保育園運営に力を注ぐ小倉千加子氏。

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これは読まなきゃ。

ー以下リンクしています

いま小倉千加子が考えていること 7年ぶりの新刊発売! フェミニズム、保育問題、そして林遣都……

以下記事からの抜粋です

人物評を書くということ

──フェミニストといえば、小倉先生も共著がある社会学者の上野千鶴子さんが、東大でのスピーチをきっかけに、今またブームとなっています。

小倉 上野さんはブームが周期的にきますよね。

──その上野さんも含めて、冒頭で中島梓さんやちあきなおみさん、佐野洋子さんなど、他のエッセイよりも文字数が多い人物評が10人分、収録されています。本書の中でも特に印象的な章でした。

小倉 人物評は書いていて面白いので、つい長くなってしまうんです。週刊誌の連載ですから、1回の文字数は決まっているけれど、とても終わらない。担当編集者も特に「早くこの人の分は終わらせてください」と言わなかったので、「あれ、続けて良さそうだ」と、どんどん長くなりました。

 全員に共通するのは「すごい人」という点。中島梓(栗本薫)さんは膨大な作品を残しているので、すべてを読破できていませんが、亡くなってから改めて読んで感心し、さらに生活歴を知って、強い関心を持ちました。私の知り合いでもあった佐野洋子さんと共通するのは、母娘関係に葛藤を抱えていた点です。亡くなった時点で書いた人に関しては、故人を悼む気持ちから「すごい人」であったことに思いを馳せ、彼女ら、彼らを忘れないために書きました。

──ところで、話をガラッと変えますが、小倉先生はお笑いやドラマ、それから相撲もお好きでしたよね。エンタメから社会を見るのも先生の特徴だと思っています。本書でも明石家さんまさんに言及した部分など、とても面白かったです。今、注目している人は誰ですか。

小倉 芸人なら、「霜降り明星」の粗品。お笑いは悲劇の影がなければ、良いものにならないと思っています。彼には暗さと悲しみがあるのがいい。暗さや悲しみがなければ優れたお笑いなんて作れませんよ。そのうえ、彼は頭がいいでしょう。ギャンブラーだし、マザコンだし、面白い存在じゃないですか。霜降り明星が出ているネタ番組を観るときは、彼らが出るのを今か今かと待ちながら観ています。

 俳優なら断然、林遣都。

林遣都はなんといってもかわいいし、お芝居もとても上手でしょう? 

彼は若手俳優の中で一番人気じゃないですか? 

『おっさんずラブ』でも林遣都はすごく良かった。

それなのに、素顔がミステリアスでよくわからない。

もし、この連載が続いていたら、彼について書きたかったですが、なにしろ材料が少ないんですよ。

比叡山高校出身で写経がうまい、とかその程度の情報しかない。

だから、書こうとしても苦労したでしょうね。


──先生の林遣都に対する熱量の高さにちょっと驚きました(笑)。

小倉 そうですか? 私は普通の人間。世間で一番人気の林遣都が好きなんですよ。林遣都が人気の理由がよくわかる人間なんです。

──小倉先生に「自分は普通」とおっしゃられると、やや困惑してしまいますが、先生のエンタメセンサーの高さは健在、と確認させていただけたので、この質問を最後にして良かったです。今日はお忙しいなか、ありがとうございました!


こころ踊る

『こころ踊る1日をありがとうございました』

そんな風にテンコさんからメッセージが来ました。

『こころ踊る』て。

テンコさんらしい言い方。

テンコさんが定年後、嘱託として仕事をした最後の1年間
私たちは同じ職場で働いていました。

彼女の無茶振りで
とんでもない目に遭いながら
その1年は私にとってかけがえのない
面白い年になりました。

彼女は1人仕事の私を試すように
何度も何度も現場に引っ張り出し機会を与えてくれました。
彼女がいなければ
同じ専門職でも私は別タイプのそれになっていたと思います。



テンコさんは女手一つで2人の素敵なお嬢さんを育て。

お母さんを看取り。

今は悠々自適のひとり暮らし。

イベント会場の家主としても活躍中で
かと言って頑張りすぎるでもなく。
彼女の好きなことに向かって邁進し続けている感じです。

この間の日曜日。

久しぶりにご飯でも食べようと
彼女とドライブに出かけました。
テンコさんは自分が運転しないので
多分私の運転の怖さがわからないんだと思います。

主に喋るのはテンコさんなので
話を聞いている間に私が何回か道を間違え
寄り道しながら1日がかりのランチになりました。

私なんて既に
何もかも『来世』にでも託そうと思っていて
これから先は転がり落ちるように老いるだけ
なんて思っているんですけど。

テンコさんはシレッと言うんです。

『目も耳も悪くて困るから
手術して治そうかと思って』

『やっぱり若い男の子って楽しいねえ。』

この時の『若い男子』はゴリオのことなので
私は楽しいどころか息子が気持ち悪い話をしていたんですけどね。

テンコさんはハンサムな男子が好きで

『こういう面白い人がいるからさ、次はこういうことしようって思ってるんだけど、』

やりたいことが尽きないらしいこの人はなんなんだ。

年齢を言い訳にしないって潔い。

まずは『こころ踊る』

そんな1日を過ごすところからなんですかねえ。




『世界は3で出来ている』


昨夜の『林遣都劇場』

ドラマ『世界は3で出来ている』は
想像以上の面白さでしたね。

『いだてん』再放送はちょうど30話の水泳、大横田選手の回を過ぎたところですし
wowowは今月、まるで林遣都祭りで。
先月は衛星劇場で遣都さんの舞台『家族の基礎』が放送されましたので2か月分を1か月の視聴料で加入。
今月はwowowで『チェリーボーイズ』『劇場版おっさんずラブ』『風博士』。

これだけ続けて観ても
全部違う人すぎて
今もいちいちびっくりします。

そういうところに『世界は3で出来ている』です。



こちらに中江功監督の記事が載っています。

「世界は3で出来ている」名匠が語る林遣都の魅力「実は器用なのに不器用に見える」1人3役も「委ねた」


脚本は『スカーレット』の水橋文美江さん。
プロデュース・演出は『教場』の中江功さん。

小ネタが効いていて
小物の使い方が笑えて。


登場するのは俳優の林遣都さん1人。

マンションの1室で3つ子の兄弟がこのコロナ禍を経て集まり
ラーメン作って語ります。


長男 望月泰斗
1人暮らしに磨きがかかる会計士。真面目でシリアスで涙もろくて
そしてとても美しい(遣都さんは美しさの出し入れが自由)。

次男 望月勇人
勤める商事会社を2月までは辞めたいとこぼしていたのに、リモートワークで息を吹き返し、プロポーズを前に家を引越したばかり。

三男 望月三雄
末っ子らしく全てが可愛い茨城在住の若き農園経営者。妻と子供あり。

この3兄弟が緊急事態宣言下で

『人がいない渋谷』に驚いたり
『意外に1人で生きていける自分』を発見したり
『リモートワークが性に合っていたおかげで仕事も恋も絶好調』になったり
『2年前に始めた農産物の通販がコロナ禍で売り上げを伸ばし』てみたり
『お世話になった若社長のバターラーメン製造会社が倒産』で涙するとか。

でも
そんなことすら

『みんな忘れちゃうんだよな』

『人っていいよな。忘れるから。』

そして

『忘れても思い出すよ』

林遣都さんのセリフの魅力は『間』。

言い淀む
むせ気味に
一瞬言葉を飲み込む
『ーッ』という間に被せ気味に
感情と一緒に吹き出す言葉に惹きつけられる。



これまで『1人2役』というある種の特撮がドラマで使われていてもイメージ的には『八つ墓村』の小竹さん小梅さんの双子くらいで止まっていました(^◇^;)

映像技術の進歩と
林遣都さんありきのキャスティング。

一回この巻を書いてうっかり全部消してしまいまして
もう一回書き直すのもこれで限度でしたσ^_^;

それぞれの

『思ってもみなかった3ヶ月』

皆さんはどうでしたか?








黒の下から青ートルーマン・カポーティ初期短編集

去年の夏の終わり
思いがけず『おっさんずラブ』で牧凌太を演じた林遣都さんの演技に驚いて
うっかり沼にハマった気でいたのですが。

今月号の雑誌ダ・ヴィンチのBL特集を読んでまたびっくり。

漫画も映画もこんなにあったんですね。
しかも大昔の『少年』の枠も無くなっていて。

竹宮恵子も魔夜峰央も普通に読んでいましたし
昔からそのジャンルはありましたけど

その手ジャンルと『心の愛』が繋がっていなかったんです。
私の中で。


昨日、仕事の所用で午前中から外出していて
ついでに久しぶりの店に入り
ランチが来るまで
買ったばかりの本を読んでいました。

カポーティの初期短編集です。

割と最近出版されているんですね。

カポーティが若い頃に書いた短編ということで
校正や翻訳の裏話が巻末の訳者あとがきに記してあるのも面白いのですが

昔繰り返し読んだあの話はこの本では読めないんだろうなと

特に期待していたわけでもありません。

ふーん、と思いながら読んでいたんです。

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さすがに食べながらハードカバーは読めず
無造作に本をテーブルに置くと

帯ごと表紙がずれて
モノクロのカポーティの写真の下から
帯の文字と同じ

紙ならではの
マットなエメラルドブルーが顔を覗かせて
目を奪われました。


その瞬間

それまで読んでいた
惨たらしくみじめな人々の中の
『その行い』が何処から顔を出したものなのか。

ストンと腑に落ちたのでした。



カポーティはオープンな同性愛者でした。

なのに
それがモチーフとして以外に
どんな風に小説と関係しているのかなんて考えたこともなければ、
道徳の教科書に載せても良いくらいの短編の
その動機が愛だなんて気づきもしていませんでした。
歪んでますけどね。

コメディードラマで
まだ若い林遣都さんが演じていたのは
ゲイのサラリーマンでした。

ところがその鋳型に
遣都さんは心を注ぎ込んだのですね。
映画版は成功していませんでしたが
ドラマの方には確かにあったと思うんです。

興味本位ではなく
彼らの中にある心からの愛情を牧凌太で見せてもらっていて
きっと良かったんだなあと思いましたよ昨日ばかりは。

ようやくカポーティのはじめの一歩が踏めた気がして

40年近くかかったんですよほんとに。

自分の乏しい読解力に
ため息をつきました。



実際の色はこんな感じです。
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『裏窓』

『ドラマ 火花』と並ぶほど好きな映画、ヒッチコックの「裏窓」。

ウールリッチ(ウィリアム・アイリッシュ)の原作を見事なアパートメントの造形、ドキドキするアングル、印象深い音楽と魅力的な人物で映画化。


ファッションモデル役のグレースケリーが
ジェームス・スチュアート演ずる恋人のカメラマンに合わせ
ラフないでたちで読んでいるのがファッション誌『バザール』。

片足を骨折して自宅療養していたジェフが
裏窓から目撃してしまった事件によって
今度は両足を骨折してしまいます。
嬉々として看病する恋人リザの
服装の変化著しい映画ラストのあたりの場面です。

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ここでのグレース・ケリーも本当におしゃれで、知的で、聡明な恋人でした。

この映画の主人公の戦場カメラマンは、あのロバート・キャパがモデルと言われています。
恋人リザのモデルは噂になった女優のイングリッド・バーグマン。

私はグレース・ケリーが大好きで、彼女の映画は若い頃に殆ど観ているのですが、その中でもこの『裏窓』での彼女は1番。

『リザ・フレモント』という名の上流階級出身でモデルをしているという設定ですので
どの衣装もそれはまあ素晴らしかったのですが

私は彼女が「お泊り」に持ってきていた「オーバーナイトバッグ」にくぎ付けでした。

そこから夢のように現れたネグリジェ(にしては豪華!)にも。



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これは撮影中の写真だと思います。
ヒッチコックはこの映画の中ではピアニストの家にチラッと登場します。

リザが足の怪我で動けないジェフのために有名レストランのディナーをアパートに運ばせる夜に着ていたのがこのドレス。



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バービーにもなっていました。

ロバート・キャパの本を読んでいると
どうにもこの映画を思い出して
調べてみると本当に関係があったことを知って驚きました。

スペイン内戦、ゲルニカ、誰がために鐘は鳴る

あちち、というこの熱い時代と
映画『裏窓』の接点に
本を読んでも映画を観ても
終わらないひと繋がりのワンピース的なものを感じます。

『セトウツミ』ー配達されない田中の手紙

久々のカテゴリ『TVドラマ』です。

テレ東の『セトウツミ』ドラマ版をprimeで観ていて
あまりに面白くてハマっています。

『セトウツミ』って、映画の方も好きで映画版は何度も観ているんですけど、
あの池松壮亮さんと菅田なんとかさん(テレビ見ないので知らない)の2人の掛け合いをまさかドラマが超えていたとは思いもしませんでした。

ドラマ版のヴィジュアルはこちら
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ドラマ版の高校生主人公2人、当時本当に高校生ではなかったようなのですが、とにかくDKが基本2人で喋るだけの感じのリアルがすごい。

大阪の男子高校生が放課後川のそばの階段でひたすら下らないことを喋っているだけ
ただそれだけの『セトウツミ』。

映画版の2人は漫才の間すら感じさせる上手さで素晴らしいんです。

それと違って、ドラマ版の俳優さんは2人共大阪弁も喋りも間も、どこかぎこちない。

ぎこちない2人が延々と川原で喋る。

この可笑しさ。

主人公のDKもですが、実のところ私はハツミちゃんと樫村さんのJKトークが大好き。

樫村さんはモテ系女子。
お寺の長女なんですが、内海に片思い中。
そんな彼女に女子の視線は厳しいんです。

樫村さんが内海を好きなのは、何不自由なく生きている彼女にとって、彼が唯一手に入らないものだから。
そう言われて、樫村さんは自分の感情を『手に入らない内海への気持ちは執着なのか』と自問するんですよ。
この時の樫村さんが私は大好きで。
更に下級生のハツミちゃんからは
男子にモテる女子のくせして女子にも媚びようとサッパリ系を演じている矛盾を突かれて、考えちゃったりするんですね。
普通ならそこで喧嘩になるか徹底して否定するでしょ。
でも樫村さんの反応はちょっと違うんですよ。
めっちゃいいです。


テレ東のドラマ版サイトはこちらです。
https://www.tv-tokyo.co.jp/setoutsumi/intro/

原作を読もうかどうしようか、老眼と相談中です。

主な登場人物はこちら。

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よく見るとびっくりするほどイケメン。
ハツミちゃんといる時だけはイキイキしているように見える。
瀬戸と色んな『対決』をする時の脳内ツッコミと負けず嫌いはキャラ崩壊。

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どこか天然。飄々としていて真っ直ぐな感じは演技というより俳優さんの個性かも。
ちょっと拗ねた高校生のようで、品が無い感じでもないところがいいです。
瀬戸のオカンネタは鉄板で面白いですね。

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映画版より影が薄い感じで、そのバランスがとてもいい。
ハツミちゃんと2人でいるとどういうわけか面白い。

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サイコー。
とにかくサイコーー。
田中君のお母さん役があの伊藤修子さんで、
第4話のエンディングが伊藤修子さんの顔だけ、というチャレンジが超絶サイコーでしたwww
そのお母さんに向けて田中君が書いた手紙がもうこのドラマのモブ視点でたまりません。
田中君はモテ女子樫村さんが好きで、彼女にも手紙を書きますが、それがまたボヤきみたいなオチで、ほんと残念な手紙で。


『心配せんでも。それなりにみんなそれぞれ不幸やから。』
田中君にひと言放った内海の言葉は
『DKの日常』の中の『非日常』をめくった瞬間のようでした。

『この不条理で不幸な世の中』
そう言いながら、瀬戸と内海に友情を感じる田中君がお母さんに書いた手紙には爆笑。

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私が1番好きなキャラ、ハツミちゃん。大好きな瀬戸の前では口を尖らせてマジ可愛い。
瀬戸の前で内海と並んでいると漫才www
不思議ちゃんなのに、多分誰より冷静に色々見ている気がする。
内海だけにわかるハツミちゃんの言葉。
いやもうこんな友達ほしい。


ゴリラ先生といい、内海姉といい、生卵を滴らせたままの馬場君といい、
登場人物全てが愛しくなります。

とはいえ

『心配せんでも。それなりにみんなそれぞれ不幸やから。』

この言葉が
最終話に向かって重くなっていく。

ドラマ版『セトウツミ』はラストまでしっかり見ましょう。


追記

このドラマは11話で最終回ですが

12話がスピンオフとして今プライムで見られます。

11話で泣いた後でもう一回笑える。
って幸せ。

空も飛べるはずな練習再開

宇野昌磨選手

練習再開!

Dancing on my ownで



徐々に氷上での感覚を取り戻していくのでしょうが
それでも流石に跳べていますよね。

ステファンもあの顔だから許される頭になって待っていますし。
コーチの髪が肩まで伸びないうちに(ええ、ここは吉田拓郎よ)
早いとこシャンペリーに帰れるといいですね。


アツイマスク

ポストに入っていたのは
何の変哲もなく
住所すら書いていない袋。

マスク
『新しい生活様式』の実践例

今?


ここ数日の蒸し暑さに
マスクのまま仕事をしているだけで
頭がクラクラするんです。

暑い、暑いのよ〜(´༎ຶོρ༎ຶོ`)

手作りマスクも
柄が気に入って買った可愛いマスクも。
すごく顔にフィットするけど息苦しいやつで。

うぅ、苦しい!

ふと届いたばかりのアベノマスクを見ると。

サイズ感もほんと、ふつうです。

もしかしたら
ちょっと涼しいかもしれない。

そっと顔に当ててみました。

これに『接触冷感機能』でもついていれば
季節がらみで
このマスクの後世の評価も変わっていたかもしれないのに。

とりあえず
顔をぴったり覆い尽くすマスクよりは
『少しは涼しいかも』という
ささやかな期待を込めて

一晩ワイドハイターに付けて洗濯してみることにしたのでした。



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『新しい生活様式』の実践例。なんとなくDVDを添えて。

遠視で乱視で老眼で

自粛が解除されたら益々引きこもるとか書いた割に。

映画は観たいし
中程度には不要不急の生活用品も買いたいので
週末は激混みの店を歩き回ってしまいました。

閉鎖を余儀なくされていた駅ビルの書店も大賑わい。

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ポイントが貯まったので2冊買い。

光瀬龍原作の『百億の昼と千億の夜』は萩尾望都の漫画の原作で
取り寄せてもらっていました。
もう1冊は 青柳碧人の昔話ミステリ(どういうミステリだよ)で、これも読みたかった本。


書店もですが密がすごかったのがコーヒー店と眼鏡店。


買い物のメインは眼鏡

去年作った中近両用メガネをかけると頭痛とめまいがするので
レンズを作り直して貰ったりしたのですが(1回まで無料なんで)
やはりどうしても合わないんですね。
思い切って店を変えて、測定し直してもらいました。

この眼鏡屋さんは以前からお洒落だなと思っていて
フレームも気に入ったものがすぐに見つかったのですが
まあ人が多くてディスタンスもへったくれもありゃしません。

狭い店舗に家族連れやカップルがいっぱいの上に
更に極小スペースでの視力計測ですよ。
測定まで1時間待ちで。

店員さんも大変です。

透明シート越しに聞かれる
『この文字見えますか?』
って透明シートの向こうの字なんて見えにくいに決まってるじゃありませんか。

それでもマスクの下から
ハイだの
イイエだの
周りの雑音に負けないよう答えます。

あれこれレンズの組み合わせを試した結果。
乱視の矯正を入れたレンズを使ったのが
メガネが辛い原因だとわかりました。

私にとって老眼鏡は無くてはならないもの。
パソコン仕事も多いので
遠近より中距離近距離の組み合わせになります。

大事な仕事道具でもありますので
涙を飲んで支払いを済ませ
疲れ切ってコーヒーを買いに。

コーヒー無しでは生きていけない私。
激混みのお店で濃いエスプレッソに水を足すアメリカーノを作って貰いながら
これなら自分で入れたモカを冷やしたアイスコーヒーの方が
余程美味いんじゃないかと思い立ち
職場用の携帯できるタンブラーも買い足しましたよ。

これでは経済的なんだか不経済なんだかわかりませんね。

ああ、ガラスに映る自分の顔がブルドック。
お肌用のサプリを補充買いしておかなくては。

何だかんだと
結局『更に引きこもるための準備』より
『外に出るための準備』に向かっている自分の
浮かれた感じが恥ずかしくなり
ずっしり重い夕飯の材料を抱えて帰ったのでした。

『しゃぼん玉』人の心を動かす仕事

『しゃぼん玉』2016年

出演

伊豆見翔人:林遣都
スマ:市原悦子
美知:藤井美菜
スマの息子:相島一之
シゲ爺:綿引勝彦

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東宝シネマズ林遣都祭り(もうそう呼んでもいいでしょう)で上映されていて
どうしても映画館で観たくて行ってきました。

Amazonプライムでまるまる3回観て泣いて。
今日は更に顔がぐちゃぐちゃになるほど泣いて帰ってきました。

あらすじは以下です。

wikiからおかりしました。

直木賞作家・乃南アサの同名ベストセラー小説の映画化。
テレビドラマ『相棒』の助監督を務めてきた東伸児が劇場映画初監督を務めた。
また、市原悦子の最後の出演映画となった

伊豆見翔人は親に見捨てられたことで自暴自棄になり、女性や老人ばかりを狙った通り魔や強盗傷害を繰り返し、当てのない逃亡生活を続けていた。

ある日、宮崎県の山深くにある椎葉村に流れてきた彼は、怪我をして道端に倒れていた老婆スマを偶然助け、彼女の家に世話になることに。

伊豆見は当初いつものように金を盗んですぐに逃げるつもりだったが、スマを始めとする村の人たちは皆伊豆見のことをスマの孫と勘違いして、あれこれ世話を焼いてきて、逃げられなくなる。さらに伊豆見は、山仕事や祭りの準備を手伝わされる破目に。

しかし、そのうちに伊豆見の心境に変化が現れる。そんな中、ある事件をきっかけに10年ぶりに村に帰ってきた美知と知り合った伊豆見は、自分が犯してきた罪の重さを自覚するようになり、人生をやり直すことを決意する。



『しゃぼん玉』にはこちらの記事でも触れていました→林遣都沼


この映画は林遣都さんの演技に驚いて
うっかり沼に踏み込んだ初期段階で観て
私を完全に日本映画とドラマに引き戻してくれた作品です。

宮崎県椎葉村の天国かと見まごうような山々と雲、光、雨、

これだけはスクリーンで観たいと思っていましたので
今回は本当に東宝シネマズに感謝です。

スクリーンで観ると余計に
市原悦子さんの存在がこの映画の殆ど全てではなかったかと思うほど素直に胸に染みて。
一筋縄ではいかないスネモノの私でさえ
涙が止まらないのでした。

市原悦子さん、綿引勝彦さんの懐にガッツリ入り込んだ林遣都さんの
犯罪者からまるで『ばあちゃんの孫』のように変化していく表情には只々驚きです。

ひと口に犯罪者と言っても
語られるわずかな言葉や立ち居振る舞い
箸の持ち方ひとつで
主人公の来し方が見えるような演技。

そして
刑務所から出所して歩いて来る姿。
3年という月日と
今度こそ罪を償い真人間になって
ばあちゃんの元に帰ろうとする成長した主人公、伊豆見翔人に

あの『幸福の黄色いハンカチ』の高倉健を思い出さずにはいられませんでしたよいやまじで。

私が小学校の高学年から中学生の頃
叔父が地方紙で映画評を書く担当をしていて
我が家には毎月松竹と東宝系の映画館のチケットが2枚ずつ回って来ていました。

毎月2館で2枚ずつですから毎週タダで映画が観られたのです。
小学生から1人で映画館に通い
気に入った映画はそのままもう1度、
1日に2本立てを2回観たりしていたんですね。


まあそんな風でしたから前回も書いたように
高倉健にも吉永小百合にもアイドル映画にも食傷するわけです。
寅さんにはしませんでしたけど。

ただその頃観た映画の中でも
『幸福の黄色いハンカチ』はちょっと別格でした。

当時の若手のあのお2人の役柄は好きではありませんでしたが。
あれほど健さんにギャップ萌えした(当時そんな概念はありませんでしたけど)映画はありませんでした。

何しろ

何が言いたいかと言うと
この『しゃぼん玉』での
遣都さんは。
自分が帰ってくるまで生きていてくれと
市原悦子さんのばあちゃんに縋るように頼み
自首を決意するシーンや
出所後、祭りの真っ最中の村でシゲ爺を見つけた時のあの表情は。

私の中の日本映画
『幸福の黄色いハンカチ』の健さんを超えてしまったのですいやまじで。

宮崎の名産のどんこ(椎茸)や田舎ならではの10割であろう太く短い手打ちそばや猪肉。
焼酎とばあちゃんがにぎる大きなおにぎり。
さりげない食卓の風景にも嘘ひとつない
素晴らしい映画です。

予告編

季節は進む

浅田舞さん真央さん姉妹の浴衣姿がインスタに。

まとめてみました
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こちらでは雑誌の紙面が見られます。
雑誌25ans (ヴァンサンカン)

真央さんはいつも辛いことは口にしません。

でもサンクスツアーのキャストを束ねる座長であるからには
今回のコロナ禍によって大変なことも多いと思います。

真央さんを応援しているつもりが
いつもこちらが励まされてきました。

今後
フィギュアスケートの試合やショーが
どのような形になっていくのかわかりませんが。

ファンは待っています。
いつまでだって。

「世界は3で出来ている」の三択

Twitterで『林遣都』がトレンド入りしていました。

朝から大変です。
長生きしてよかった(≧∀≦)

番組内容の詳細はこちら
『世界は3でできている』

スカーレットの脚本家の水橋文美江さん
教場の演出家の中江功さん

このクリエイター夫妻が
『彼しかいない』とオファーしたドラマは

徹底して『3密』を避けたという1人3役。

ニュージーランドか
トム・クルーズの宇宙ステーションか
林遣都の三択で

林遣都だったという。



https://natalie.mu/eiga/news/380931

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ドラマ「世界は3で出来ている」

フジテレビ系 2020年6月11日(木)23:00~23:40

中江功 コメント

企画意図について

今回の予期せぬ状況下においても知恵と工夫を凝らし、さまざまなリモートによるドラマ作品が生み出されてきました。それらに取り組まれた方々の志、思いに感銘を受けたのが始まりです。
“今だから”というよりは、“これから”を念頭に、「緊急事態宣言」解除後の“新しい生活様式”、“ソーシャルディスタンス”を守った上で、どうすれば脚本に描かれた世界を撮影できるかを考えました。

ジェームズ・キャメロンのようにウィルス対策が功を奏したニュージーランドで撮影するか、
トム・クルーズのようにISS(国際宇宙ステーション)で撮影するか、
林遣都さんに3役やっていただくか、の3択で
林遣都さん3役を選びました。


林遣都のキャスティングに関して

彼以外に考えられないので、断られたらこの企画はなかったことにしようと思っていました。引き受けていただいて感謝しています。以外に考えられないので、断られたらこの企画はなかったことにしようと思っていました。引き受けていただいて感謝しています。




『野球部員、演劇の舞台に立つ!』

『野球部員、演劇の舞台に立つ!』


平日昼間の東宝シネマズ。
派手な商業ベースに乗らない映画にも関わらず
以外に観客席が埋まっていることに驚きました。

映画の評判か
それとも遣都ファンなのかはわかりませんが
100%女性でした。



福岡県八女市の高校を舞台に
野球部員3人が演劇部の顧問にスカウトされ
演劇コンクールの舞台に立つまでを描く成長の物語。

演劇の舞台は、演じるだけでなく、衣装、音響、舞台装置などなど、それぞれ担当のスタッフがいてこそ。
野球部員が演技を通じて知っていくのはチームワークだけではなく、自分の気持ちを臆せず表現すること。


挫折感で逃げるように東京から八女の高校に来た孤高のエース。
チームプレーが苦手なエースを支えるキャッチャー。
プレッシャーに弱い内気なファースト。

この3人がそれぞれの『葛藤』を抱えながら
演劇部のメンバーと一緒に
ボクシングを題材にした劇を作り上げていきます。

彼らをスカウトする演劇部顧問のベテラン女性教師を
宮崎美子さんが演じています。

その教え子が林遣都さんの役。
実家のイチゴ農家を切り盛りしながら
自身の友人をモデルにした脚本を書き演出をし
バラバラだった演劇部と野球部の高校生たちを
そっと見守るでもなく正面からぶつかるでもなく
絶妙な距離感で支えます。

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遣都さんの演技の好きなところは
セリフも説明もないのに
見ているだけで
その人の来し方を感じられるところです。

今回は元演劇少年だったらしい発声と声量で
田川柾智という青年の熱量が伝わります。立ち姿にも声色にも
年齢さえ感じさせる佇まいで。

遣都さんの方言にも驚きました。
上手い下手ではなく
違和感がない。
これ大事です。

出演者全員の方言がどちらかというとそれぞれに違っているのですが。
実際リアルでもそんな感じじゃないかと思うんですよね。


今回も特にこのOBの細かい私生活にスポットが当てられるわけではないのに
時折差し込まれるアップの表情には凄みすら見えて
彼には彼のストーリーがあることがはっきりと伝わってきます。

クレジットタイトルの出演者の最後に遣都さんの名前が出るのですが
それにふさわしい俳優さんです。


そのOB遣都さんの出演シーンを後半スパッと削り
高校生メインにしたことが
主役たちの存在が際立って
テーマがブレず最後まで後味よく観られました。

高校生一人一人がとても良かったんですよ。
大袈裟な演出も演技もなくて。

漫画原作の漫画みたいな青春映画が多い中。
こんな映画が見たかった。

八女市の自然も効果的で美しく
濃い色の木の昔の建物が残る街並みも

『しゃぼん玉』も上映されているんですけど。

観たいなあ、映画館で。

東宝シネマズ遣都祭り

近くの東宝シネマズで
林遣都さんが出演する映画が観られるというので

時間休を取って
久しぶりに人の多いところに出かけて来ました。

今日観るのは

野球部員が演劇の舞台に立つとか立たないとかいう映画です。


映画は好きですが

歳をとるごとにスクリーンの大きさが眼に辛くなり
音響の加減について行けず
なかなか映画館まで出かけてみようとは思いません。

ほんと、遣都さんが出ていなければ
仕事まで休んで
自粛明けの人混みに出かけてなんか来ませんよえへへ。

それにしても久しぶりの
カフェ飯。
TSUTAYA。
雑貨と服の店。

以前と違うのは

入り口の除菌剤。

除菌スプレーを手に
常にあちこちを拭いてくださる方々がいらっしゃるのと。

ソーシャルディスタンスを保つための
座席の間隔。

雰囲気はもうそれほどキリキリしていません。

家でもサンドイッチとコーヒーでお昼を済ませ
ボーっとタブレットを見ていることはできるのに。

こうして
大勢の中に1人でいる
この感じが好きなんだろうな。

何より
これから出会う
初めて見る林遣都に
ワクワクするんです。

役柄やご本人の個性を全く引きずらずに
同じ俳優の作品を観ていられるなんて
なんて幸せ。

日本映画を観たくなくなったのは

『高◯健』とか
『吉○小百合』とかを筆頭に
『誰々の』という
俳優ありきの映画が多すぎて
それに食傷したせいかも。


同じ俳優さんでも
見るたびに違う人。


さあ、
そろそろシネコンの階に
エスカレーターに乗って。


A MESSAGE OF HOPE

【A MESSAGE OF HOPE(連載:希望へ、伝言)】 Vol.15 浅田真央──強くて明るい色で元気を届けたい
https://www.gqjapan.jp/culture/article/20200524-mao-asada-message

By GQ JAPAN編集部
2020年5月24日
浅田真央さんは、“大人の塗り絵で”元気を届けます。

20200525203255539.jpeg

──現在の日常について教えて下さい。

食材の買い出し以外、ほとんど自宅にいます。これまでも自炊をしていたんですが、自宅で過ごすようになって料理をする機会が増えました。なるべく3食、ちゃんと食べるようにしていて、スケートリンクでのトレーニングやジムワークができないぶん、朝と夜はフルーツや野菜をメインにするなどして調整して、お昼はしっかり食べるようにしています。

──Instagramには料理の写真もアップされています。

よくつくるのはほうれん草の胡麻和えです。あとは柑橘類系のフルーツでビタミンをしっかり摂るようにして、発酵食品を積極的に選んでいます。都知事の外出自粛要請があって施設でのトレーニングができなくなってから運動量は減ってしまったんですけど、自炊しているおかげもあってか体はスッキリしています。トレーニング不足は、足首にウエイトをつけながら掃除をしたり、チューブを使ったりしてカバーしています。


──1日練習を休むと感覚を取り戻すのに3日は要するといいますね?

これだけリンクで滑ることができないのははじめての経験ですから、ちゃんと滑れるようになるのか、とにかく不安というか心配です。5歳でフィギュアをはじめてから朝から夜までスケートリンクの上でトレーニングしていたので。

──書籍、映画、音楽、料理など、感銘を受けたものがあれば教えてください。

映画は毎日1本観ています。『ローマの休日』は素敵でした。もともとオードリー・ヘプバーンが大好きだったんですけど、これまではなかなか時間がなくて。ようやく観ることができました。定番作品ですが、『ティファニーで朝食を』や『マイフェアレディ』も良かったです。


──最近、Instagramにはたくさん塗り絵が並んでいますね

在宅時間で塗り絵の時間が増えていて、最近はInstagramのフォロワーを元気にしたいという気持ちで塗り絵を投稿しています。以前は気持ちのアップダウンが激しかったんですけど、塗り絵をするようになってカラーセラピーの効果なのか、気持ちが穏やかになったんです。塗り絵をしているときはノラ・ジョーンズとか松田聖子さんの曲を聴いていますね。新型コロナの影響で今は誰もが不安な気持ちになってしまうので、色で元気を届けられたらいいな、と思って、強くて明るい色を選んで着色しています。

──希望の日に向けたメッセージをいただけないでしょうか。

世界中で生活が大変な方もいて、亡くなった方もいます。これ以上新型コロナの影響が長引かないように1日でも早く終息するように願うばかりです。ウイルスは目に見えないものなのでわたしも怖い気持ちはあるのですが、今できるのは新型ウイルスにうつらない、うつさないように自己管理をしっかりすること。1日でも早い新型コロナの終息を願っています。


──新型コロナが終息したとき、真央さんの次のチャレンジは?

新型コロナの影響でサンクスツアーが延期になってしまったので、まずは延期になった会場をすべて回るのが目の前にある目標です。そのあとはまだ考えられないですね。身近にあったはずのスポーツの時間が奪われて、スポーツの価値、スポーツの力の大きさを実感しています。自分にとってこんなに大切なものだったんだと改めて気づきました。




真央さんのインタビュー秘話はこちら
https://www.instagram.com/p/CAjjLgbDLyJ/?igshid=ysmfmfwdjhhu

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スケートリンクからこんなに長く離れたことは5歳の時以来初めてだと言う真央さん。
自分の目標をまずはサンクスツアーをやり切ることに置いている真央さんにとって、Stay homeは楽しんでいるようでも大変なことだったと思います。
緊急事態宣言が全国的に解除され、これからまた一層の努力を重ねるのでしょう。

『恋人たち』

牧凌太役の林遣都さんが彗星のごとくあらわれるまで
好きな俳優といえば根津甚八さんでした。

ジェームズ・スチュアート、ショーン・コネリー、三國連太郎、そして根津甚八。
好きでしたねえ、ほんと。

私が今『林遣都沼』にいるからといって
遣都さんが好みの顔かといえば全然違うんですよ。
遣都さんは演技が好き、というのがほんとのところで。

根津甚八の顔は私のドストライク。
ちょっと世を拗ねた雰囲気と表情が大好きでした。

きっかけはこのドラマだったと思います。

TBSドラマ『恋人たち』。

ドラマの中の鎌倉の町に憧れたものです。

根津甚八、桑名正博、秋野太作が三つ子という
トンデモ設定だったと思います。

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立原正秋の原作が売れに売れましたね。
姉の文庫本はすぐに私の本棚に収められ
当時中学生だった私は
その本を何度も何度も読み返したものでした。

もし自分のムスメが中坊でそんな本読んでたら
え?って思いますけどね。

今ではその内容になんだかなあと思いますが
当時、道太郎やロクみたいな人はまだ
カッコいい男枠だったのです。

wikiに紹介してもらうと。

東京と鎌倉を舞台に、先が見えないような恋愛をし、倦怠感に包まれながら暮らす5人の若者たちを中心に描いた青春ドラマ。

笹本道太郎がある日、鎌倉で見かけた六太郎(ロク)と出会うが、道太郎はロクがかつて子供の頃人さらいに遭って行方不明になった弟ではないかと疑うようになる。一方で道太郎は以前の恋人・土方典子と関係を続けているが、典子には丹波という婚約者が居る。典子の妹・信子は、そんな姉と道太郎の関係に疑問を持っていたが、やがて信子も道太郎と関係を持つようになる…

○笹本道太郎:根津甚八
定職を持たず、剣道を教えたり、家庭教師をして暮らしている。三人兄弟であったが、両親の離婚後は兄・倫太郎は父の籍に入り、自分は母の籍(笹本姓)の元で育った。

○土方信子:大竹しのぶ
典子の妹。池内のアトリエで助手をしている。後に道太郎と知り合うが親密な関係になっていく。

○土方典子:田中裕子
かつて道太郎の恋人で、関係を続けていたが、丹波という婚約者が居る。

○津村悠子:いしだあゆみ
新進女優。道太郎の兄・倫太郎の恋人だったが、六太郎に惹かれて行く。

○六太郎(ロク):桑名正博
鎌倉で「ローズハウス」という曖昧宿を経営。道太郎に行方不明になった弟ではないかと思われる。

○中町倫太郎:秋野太作
道太郎の兄。両親の離婚後弟とは別れ、父(中町姓)の元で育つ。



今はもう作れないタイプのドラマでしょう。
正直、登場人物の誰にも共感できない
ロクでもない若者達の話でしたけれど。
ロッカーだった桑名正博さんが俳優としていい味出してましたし、
大竹しのぶ、田中裕子、いしだあゆみという女優陣も仄暗い演技が良かったんですよ。

さて何故今『恋人たち』なのかというと。

コロナ禍で家にいた間
イマドキの若者の1人であるゴリオは
あまりの寂しさに
母親を相手に友人達と自分の恋バナを
毎晩のように打ち明けていました。

母親らしくないという大きな欠陥が
この場合良い方に作用したんでしょうか。


令和2年のコロナ禍のもと。
ゴリオと周りの『恋人たち』は
まあ何と幼く
純粋で
優しいんでしょうか。

私がゴリオの年齢の時なんて
バブル時代でしたから。
以下自粛ですけど。

ゴリオの可愛らしさには
なんかこう、ヒザカックンされた感じです。

いかに下衆な感じの『恋人たち』であっても
あのドラマのどよ〜んとして
贅沢でいて薄汚れた若者が
今の私には
なんとなく
懐かしく思えるのです。





『そして生活はつづく』星野源

『そして生活はつづく』星野源/文春文庫

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『逃げるは恥だが役に立つ』が毎週火曜日にダイジェスト版で再放送されていますね。
私はお正月頃に多分paraviか何かで観ましたが
まあハマりました。
いやあの時は正直ガッキーの可愛いさにやられましたが
星野源という不思議な存在に気がついたのはそれからだったんです。
地上波テレビを観ない年寄りなんて、そんなもんですよ。

あんなに映画の『夜は短し歩けよ乙女』で、星野さんが先輩役の声優をするという話に激怒していたくせに。
『夜は短し走れよゴリオ』
直接書いてはいませんでしたが実はすごく怒ってました。
『四畳半神話体系』の時のテレビの声優さんの早口が好きだったので、
そこは四畳半の『わたし』の声優さんじゃなきゃ『センパイ』役は駄目だろうと思っていたのです。
それが『逃げ恥』ですっかり星野源さん大好きに。

で、星野さんの初エッセイ、『そして生活はつづく』を読んでいます。
元は雑誌の連載で、間に漫画が入っています。
あの『団地ともお』の小田扉氏の手によるもので、おおおおお〜と嬉しくなりました。

この重箱の隅をつついて穿り出して眺めてニオイを嗅いでちょっと変な顔してるような感じ。
(断じて星野さんはこんなこと書いていませんけどね)
エッセイやコラムが大好物な私にはたまらなく愉しい。

YouTubeで星野さんのライブ映像なんかを延々と観て聴いていると
特に個性のないこの青年が何でどうしてこんなに人気があるのか不思議になります。
音楽は素直で素敵で何より踊れます。

全方位に欠点が見つからない
というのが年老いた私の感想でしたが
一般的にはどうなんでしょう?

でもこのエッセイを読んでいると
星野源の『妙なところで残念な感じ』とか
『ひとりっ子』的ひとり遊び感にとってもくすぐられます。
ふすまの影に身を潜めてじっとお茶の間を伺っている小学男児のような。
それこそ『団地ともお』を見ているみたいな
妙な愛しさを覚えるんですね。


今でいう『同調圧力』の波に抗うこともできず
そこだけは自由な頭の中でぐるぐると考えていることは
緊張しがちな人付き合いの中に
ふっと抜けを与えます。

首相が寛ぐ姿と
星野さんが歌う『うちで踊ろう』の間にある違和感は
『一色に』に塗りつぶそうとする側と
『多彩に』生きたいと思う人を同時に並べる滑稽さにあるんじゃないかな。


ナルシーな若い俳優なんかが大嫌いな私にさえ可愛いじゃないかと思わせてしまうこの人の
『空気を読みまくる』日常は
日曜日にぴったりなんです。


『観光』を買いに

職場とスーパーと家をぐるぐる回っているだけの毎日。

読みたい本があったので
夜も開けているいつもの本屋さんまで
夕ご飯の後、行って来ました。

好きな音楽をかけて。

少し冷たい夜風を入れながら

小さな車で走って来たとか書くと
ちょっと気持ち良さげに聞こえますね。

ところが夜の国道は
法定速度なんて全然無視の車が多いんです。

後ろから大きな車に煽られて
車線を右往左往しながら
車道の同調圧力に負け
脇目もふらず
めっちゃ飛ばして帰って来ました。

あー怖かった。
だから大通りは嫌いなんです。

夜景が綺麗な場所も
さして信号待ちすることもなく
急かされるように夜のドライブも終了。


買ってきた本はこれ

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『観光』ラッタウット・ラープチャルーンサップ/早川書房

珍しい名前の作家はタイ系アメリカ人です。


「新型コロナウイルスが終息したらやりたいこと」

さて今日はどんなくだらない話を書こうかと
新規投稿のページを開くと。
fc2 のトラックバックのテーマが

「新型コロナウイルスが終息したらやりたいこと」
ですって。

皆さま、どんなことをなさりたいですか?

私は即答です。

コロナが終息したら
その時こそ
ちょっと後ろめたい気持ちを抱えて

『引きこもりたい』


これからまた週末
『出かけなきゃ』
この妙な義務感との戦いが始まるのかと思うと
ちょっと鬱憂。


まあ、ドラマや映画の撮影が再開になれば
楽しみも増えるのでしょうけど。

外に出て人とリアルに会うことが
自分にとってなかなかエネルギーのいることだとわかったので
これからはもっと省エネで。


というわけで
もっとリアルな日記を別ブログにでも書こうかなと思っています。

追記〜

考えてみると
より一層引きこもる

書くことなんてない

何もないのにリアルな日記て‥

現状維持が精一杯

だよね。




『しんがり~山一證券 最後の聖戦~ 』バイプレイヤーとしての林遣都

https://www.wowow.co.jp/detail/107226←wowwowのページに飛びます。

連続ドラマW しんがり~山一證券 最後の聖戦~ (全6話)

1997年に起きた山一證券の自主廃業を題材にした、江口洋介主演で贈る本格社会派ドラマ。会社消滅まで闘い続けた熱き社員の姿を描く。監督は『沈まぬ太陽』の若松節朗。

1997年11月、四大証券の一角を占める山一證券が自主廃業を発表した。その要因となった約二千六百億円の簿外債務は、いつ、どのように生まれ、どのように隠し続けられたのか。役員までもが沈没船から逃げ出す中、最後まで会社に踏みとどまり、真相究明と顧客への清算業務を続けた社員たち。彼らは社内から“場末”と呼ばれ、煙たがられた部署の連中だった。
理不尽な会社の不正への怒りを胸に、すべての社員、顧客、そして家族のため、使命感で自らを奮い立たせる「しんがり」たち。現代社会で働くすべての人々の心を射抜く、熱き社会派ヒューマンドラマの誕生である。
主演は、『天空の蜂』など数々の映画やドラマで活躍している江口洋介。ともに闘う仲間には、萩原聖人、林遣都、勝村政信らが。さらに、破綻の元凶を作った会長役に岸部一徳など、個性豊かな演技派俳優が名を連ねる。監督は、迷走する巨大企業の内情を描いた映画『沈まぬ太陽』でメガホンを取った若松節朗。



wowowのオリジナルドラマです。
これは素晴らしかった。
リアルタイムでこの『事件』をニュースで見たものにとって、このドラマはある種の解決編のように思えます。
以前本屋で原作を手に取ったものの読み通す自信が無く、読むのを諦めていたので、それもあって嬉しかったんです。

大手証券会社が自主廃業に追い込まれるに至った経緯を、残された社員が責務として究明し、報告を纏めるまで。

リアリスティックにもエンターテイメントにも偏らず
『どうだカッコええやろ』的な自己満足がチラつかないドラマは、こんなにも清々しい。

ここで林遣都さんが演じるのは
左遷されて業務監理本部に来た吉岡穣という若手社員です。
当時の若手らしくパソコンに強い特性を生かして、複雑な証券取引の解明に重要な『飛ばしマップ』を作ります。


上司役に江口洋介、萩原聖人さん。
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バイプレイヤーとしての林遣都さんを観る時
主人公以外を『脇役』という言葉で括るのはもったいない気がします。

『脇役』だから気配を消すとか演技を抑えるとか
そういった形に捉われることがないのが林遣都さんではないかと。
ただひたすら、一生懸命その役を演じたらこうなった。
それがバイプレイヤーとしての林遣都の良さだと思うんです。

このドラマの舞台はすでに平成ではありましたが
いまだバブル明けの祭りの後のような昭和感に溢れた雰囲気。
セリフ回しが当時とは違う気もしましたが
回を重ねるごとに気にならなくなっていきます。

若手社員役の遣都さんはドラマの役者さんの中でも若手。
なのに誰より不思議な『昭和感』を生み出しています。
今ではなく、当時の若手。
これがすごく上手く伝わるんです。
七三分けの髪型にもよるんでしょうけど
まあ、そこは遣都さんですから。

江口さんをはじめとするベテラン俳優の演技は勿論盤石で。
平成の初めにこんなカッコいい上司がいたのかといえば、そこは疑問ですが。
特にヘアスタイルとスーツのラインですけどね。
そんな中でも佐藤B作さん、本当に素晴らしいです。

ベテラン俳優陣がすごいと思うのは
どんな小さなセリフでも
はっきりと意図を伴ってその言葉がきちんと届くことです。
その点今のドラマって、セリフがスコーンと入ってこないことがままあります。
これが台本の問題なのか役者の滑舌の問題なのかはわかりません。

セリフが耳にハッキリと届くかどうかという点で
このドラマでの遣都さんのセリフは
他の役者さんとは違って聞き取りにくいんです。

特に最終話で事務所がテレビの取材を受ける時に
紅一点の蒲生頼子さんのヘアスタイルが
『ツヤツヤの外ハネ』だと揶揄うセリフ。
歳のせいで耳が悪いのかと焦って
何度も聞き直しました(^◇^;)

その代わり、辛い仕事の中でも特に人の死に接したり
感情を大きく揺さぶられた時に堪える涙は本物で。
お酒に酔ってデコピンするシーンなんか
先輩方に馴染んだ感じがすんなり時間経過と一緒に入ってきます。

最後に上司だった梶井(江口洋介)に労いの言葉をかけられて感極まるシーンなんて、全身が震えるようにして立っていたのは遣都さんだけで。
きっとテレビの箱には収まりきれないタイプの役者さんなんだなと思いました。

主役とか脇役とか言いますけど。
どれもなくてはならない立ち位置なわけです。

どの役もそこに入り込む
或いは役が降りている
そういうタイプの人って理屈抜き。

『ただひたすら』な感じが
スポーツであれ
演技であれ
見入ってしまう理由なんでしょうか?




『林遣都さん出演のおすすめ映画10選』

『林遣都出演のおすすめ映画10選!完成された演技と未成熟な“少年性”のギャップの非凡さ』
https://cinemore.jp/jp/news-feature/1421/article_p1.html

CINEMOREの素敵記事がTwitterにも上がっていました。



ジン太郎さんにも
『林遣都は今日本の若手俳優で1番演技が上手いと思う』とか言って
『火花』が紹介されていました。



CINEMOREの林遣都さん出演映画10選


林遣都出演のおすすめ映画(2007~2008)
1.『バッテリー』(07)
2.『DIVE!!』(08)

林遣都出演のおすすめ映画(2009~2010)
3.『風が強く吹いている』(09)
4.『パレード』(10)

林遣都出演のおすすめ映画(2012)
5.『闇金ウシジマくん』(12)
6.『悪の教典』(12)

林遣都出演のおすすめ映画(2016~2017)
7.『火花』(16)
8.『花芯』(16)
9.『にがくてあまい』(16)
10.『しゃぼん玉』(17)



ということで
老嬢的 林遣都さん作品10選を選んでみました。



映画(好きな映画順です)
1.火花(2016年) - 主演・徳永太歩 役
2.しゃぼん玉(2017年)主演・伊豆見翔人 役
3.DIVE!!(2008年) - 主演・坂井知季 役
4.にがくてあまい(2016年) - 主演・片山渚 役
5.パレード(2010年) - 小窪サトル 役
6.ナミヤ雑貨店の奇蹟(2017年)松岡克郎 役
7.劇場版 おっさんずラブ 〜LOVE or DEAD〜(2019年)牧凌太 役
8.ラブファイト(2008年11月15日、東映) - 主演・立花稔 役
9.風が強く吹いている(2009年) - 主演・蔵原走 役
10.引き出しの中のラブレター(2009年) - 速見直樹 役

これから多分この2作品が上位に来るのではと思います。
護られなかった者たちへ(2020年公開予定) - 蓮田智彦 役
恋する寄生虫(2021年公開予定) - 主演・高坂賢吾 役

火花はダントツなので、映画に入れました。


ドラマ(好きな順)
1.玉川区役所 OF THE DEAD(2014年) - 主演・赤羽晋助 役
2.荒川アンダー ザ ブリッジ(2011年)主演・市ノ宮行(リク) 役
3.銀二貫(2014年)主演・松吉 役
4.悪貨(2014年)島袋一郎 役
5.しんがり 山一證券 最後の聖戦 (2015年)吉岡穣 役
6.美丘-君がいた日々-(2010年) - 橋本太一 役
7.小公女セイラ(2009年)三浦カイト 役
8.カラマーゾフの兄弟(2013年)黒澤涼 役
9.QP(2011年)美咲元 役
10.アオゾラカット(2017年)主演・川村翔太 役
10.リーガルV〜元弁護士・小鳥遊翔子〜(2018年)青島圭太 役


役柄10選(好きな順)
1.牧凌太(おっさんずラブ)
2.赤羽晋助 (玉川区役所 OF THE DEAD)
3.伊豆見翔人 (しゃぼん玉)
4.徳永太歩 (火花)
5.片山渚 (にがくてあまい)
6.島袋一郎 (悪貨)
7.小窪サトル (パレード)
8.日向紀久 (ROAD TO HiGH&LOW)
9.松吉(銀二貫)
10.坂井知季 (DIVE)

好きな作品の順番を考えるって意外に難しいですね。
フィギュアスケートでこれを考えてこなかったのが不思議です。
次は浅田真央さんのプログラムでやってみようかな。



跳べない豚は跳んだフリ

その後、(なんの後ですか)
スイスはシャンペリーのお山から
全世界に向けて発信された(ふふふ)
エクササイズをYouTubeでやって撃沈していた私ですが。

今回優しく真面目に教えてくれるステファンが取り入れたのは『跳ぶ』こと。
スケーターも一般人もできる程度だと踏んだのでしょうか?
跳んだフリ、筋トレのフリでフリばかりを1時間ほどやりましたが
それだけでも凄まじい筋肉痛で大変でした。

『年寄りの冷や水』ってこれかしらと我に返り
運動もだけどおやつの改善もしなくてはと
Amazonを物色。

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見ての通りの干し納豆。


国産大豆、遺伝子組み換えなし、原材料がシンプル。
『つくば納豆』(茨城県産)はかなりしょっぱくて。
『干し納豆』(長崎県産)の無塩と混ぜてちょうど良いくらい。

食感が硬めでゆっくり噛むので
小腹が空いた時
すんごくお腹が膨れます。

お茶と合うううう。

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この程度のことですが
体脂肪が2%ほど落ち
体重が1キロほど落ちました。

おそるべしシャンペリー。
おそるべし納豆〜( ̄▽ ̄)

ダイエットと呼ぶには未だ遠い道。

跳んだフリは続くのです。

『青くて痛くて脆い』

『青くて痛くて脆い』
住野よる/角川書店

映画化されて今夏上映される予定だそうですが、この夏はどうなることか。

住野よるさんは『君の膵臓をたべたい』を読んで以来
『よるのばけもの』、『また、同じ夢を見ていた』を続けて読みました。

友情以上、恋愛未満という
実にじれったくもどかしいこの感じ。
事件そのものより
読むことで草食系男子から気持ちの上でざっくりと傷痕を残されることに驚きます。

若い時にもっとしっかり傷ついておけばよかった。

『傷ついておく』
『相手を傷つけた事実を受け入れる』

失敗から立ち直れないまま
ずっと過去の傷から逃げている自分を確認せずにはいられません。

私の人生は傷つけて傷ついたまま
終わってしまいそうだけど。


住野よるの主人公は
乗り越えていけるのかな。

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『QP』

Huluで2011年のドラマ『QP』を観ました。

ヤクザとか不良系は須く苦手分野なので
もちろん林遣都さんが出ていなければ
絶対見ないはずのドラマです。

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結論から言えば
これはすごくいい。
めっちゃくちゃよかった。

高橋ヒロシ原作、三池崇史監督(全話ではありません)。

まず音楽。

オープニングテーマ
レニー・クラヴィッツの“Looking Back On Love”
エンディングテーマ
マキシマム ザ ホルモンの“ブラック¥パワーGメンスパイ”

カッコいいんですよ。
全編ジャズ。
ギターとトランペットとドラムの音で
ここぞという場面を印象付ける効果抜群。

次に役者さん。

ヒコ役の田口トモロヲさん
蜂矢役のやべきょうすけさん
この2人の素晴らしさ。
最高でした。

『QP』の外伝を原作にしているそうなのですが
ざっくり3組のヤクザの抗争が
我妻涼(斎藤工』を中心に描かれます。

ありがちなエロに流れず
暴力と残酷描写で塗りつぶさず
自己満足イケメン祭りにもならず
かといって『いい話』が甘くない。

ヤクザものとしてはかなり良い系の話が入るのに
特に遣都さんのエピソードは
お涙頂戴にならないギリギリのバランスが素晴らしい。

ヤクザ系を12話通して全部観たなんて
自分でもびっくりですよ。

主な出演は


我妻 涼(ボス) - 斎藤工

美咲 元(元ボクサー、新入り組員) - 林遣都

トム/ユキオ(元殺し屋、我妻の右腕) - 金子ノブアキ

ジェリー/タカヒロ(元殺し屋、我妻の右腕 ) - 渡部豪太

ヒコ(美咲の兄貴分、組古参) - 田口トモロヲ

蜂矢 兼光(組長の息子、次期組長候補) - やべきょうすけ

古岩組組長 (蜂矢の実父)- でんでん

エイジ(街の情報屋) - 窪田正孝



我妻涼とエイジはそれぞれ一匹狼ですが
我妻を巡る人々それぞれのエピソードが
各話で短編のように差し込まれて来ます。

孤高の組長と祖父。
元ボクサーの新入と古参のチンピラ。
両親を失った兄と弟。
虐待された過去を背負う殺し屋2人組。
ヤクザの次期跡目の息子とその実父。

登場人物が様々に重なり合い
短編を連続して読んでいるような
不思議なドラマでした。

朝ドラ『エール』の窪田正孝さんがいい味出してます。

沼のドラマとしては『悪貨』以上、『カラマーゾフの兄弟』と同じくらい好きかも。

『絶景本棚』の絶景

『絶景本棚』本の雑誌編集部編

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画家、まきのいさお氏が本書で古く安っぽい本棚について語っていてるのですが。
そのカラーボックスのような本棚でさえ月日が経つと愛着が湧いてきて、さらに

『そのなかに古い本と新しい本が混ざってまるでうなぎ屋のたれのように味わいを増している。』

『うなぎ屋ののたれ』とは言い得て妙です。

この本、ほんとに絶景です。

写真の中の本棚に収まった本の背表紙を眺めているだけで
ワクワクしたり
ちょっと恥ずかしかったり
呆れたり
すごいなあと唸ったり
本棚に紛れる小さなフィギュアや小物をじっくり見てしまったり

私の憧れは
喜国雅彦氏の本棚かな。
頭上に迫る天井のポスターや
暖かいライティングの優しさ
古く味わい深い字体の背表紙
ミステリの希少本(たぶん)
居心地が良さそうな
いかにも自分のための空間。

新井素子さんの29畳ほどもあると言う図書館並みの書架も素敵ですが。
私は穴蔵みたいな狭いところで
安心して本をよみたいかも。

隣に映っている『れもん、よむもん!』は漫画の文庫版。
以前出たばかりの時に読んでいました。
ストレートに好きな本がぎっしり詰まっていて
こんな本を側に置きたいものだと思います。

私の本棚は中途半端な断捨離で息も絶え絶えですので
せめて想像の中で『絶景』を見たい。
( ̄▽ ̄)




本の目印に

朝ドラ『スカーレット』の総集編を録画し忘れ。
昨日はステファン・ランビエール先生のトレーニング中継も見損ねて。

詰めが甘いんです。

というわけで今日は林遣都さん御出演の舞台『大道寺家の人々』の録画予約を朝イチで確認しました。


さて
今生活するのに全く必要ではないもの。
その1つが『エクスリブリス』。

『エクスリブリス』って何?

Wikiさんに説明してもらいましょう。

蔵書票(ぞうしょひょう)ないし書票(しょひょう)は、
本の見返し部分に貼って、その本の持ち主を明らかにするための小紙片。
より国際的にはエクスリブリス(Exlibris、「だれそれの蔵書から」という意味のラテン語)と呼ばれる。
英語ではbookplate。

図と一緒にExlibrisという言葉と蔵書の持ち主(票主)の名前が画面に入れられることが多い。
古くは紋章や肖像画に個人のモットーを書き入れた図案が好まれたが、票主の職業や故郷を示す絵柄、本や書斎に関する絵柄など多様な図案が用いられている。
版種も、銅版画、木版画、リノカット、石版画、孔版など様々である。
著名な芸術家の手によるものもあり、美術品として収集の対象にもなっている。



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まあ、私の本ですよー、という目印ですね。



ちょっと前から話題の『アマビエ』様。
疫病退散にご利益があるとかないとかで
早速『消しゴムハンコ』になっていたので購入。

メモ紙に押して
四角に切って
本の見返しの空いたところに貼ります。

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著作権が気になるので画像はちょっとだけね。


文庫本には意外に大きい。

友人が送ってくれたハンコが丁度良かったので
『み』の字を押してみました。

自分のオリジナルで作ったら
愛着もひとしおなんだろうな。

なんて思いながら。

ほんっと、
なーんにも役に立たないことは
どうしてこう
楽しいのかしら?


『火花』再考

スカーレットの総集編を録画し忘れたショックで
呆然としている週末。

朝ドラを始め、意外に地上波も楽しめるようになった気がしていたんですけれど
やっぱりダメだったようで。
『エール』も楽しみに観ていますが
やっぱり私は沼の住人だったようです。

先日観たのは
姫川玲子シリーズ 『ストロベリーナイト』2010年

竹内結子さんが主人公の刑事を演じる『ストロベリーナイト』シリーズのパイロット版です。
林遣都さんは新人のエリート刑事役です。
このドラマ、すごく面白かったので
それだけにネタバレでは書けませんよね。
裏切られる小気味良さ、痛快でした。


というわけで詳細の書きようがない『ストロベリーナイト』は置いて。

遣都さん出演作品
『火花』と『パレード』、『チェリーボーイズ』を見比べ。

『好きな映像作品は?』

こう聞かれたら
この先もやっぱりこの『火花』
これを挙げると思います。

これまでが
『2001年宇宙の旅』とか『スタートレック』とか
『王様と私』とか
『パリのアメリカ人』とか『パリの恋人』とか
ヒッチコックの『裏窓』や『ロープ』だったんですよ。

カテゴリが違うwww
年代も違う〜www

以下全くの勝手な私見です。

『火花』の2話を観ていると。

自分自身と
赤の他人
というか架空の人物との境界線を思い切り下げながら
剥き出しのままの感情をそれでも晒す。
そういう遣都さんの『因幡の白兎』的ヒリヒリした演技に
ハテナマークがたくさん浮かびます。

徳永という芸人はもちろん芸を披露する側。
なのに舞台の外では『自分に触れないで。こっちを見ないで。』とでもいうような。
繊細すぎる剥き出しの何かを見せられているようで。
他の共演者とは明らかに異質な感じに
既視感を覚えてしばらく考えてしまいました。

他のドラマや映画でもこういう感じがあったかと思いましたが
こんな不可思議な自意識は見当たりません。

ということは
これは遣都さんというよりやはり役柄の問題なんですね。

この既視感。

原作者の又吉直樹さんに限りなく似てくるからでしょうか。

いや違う。

『人間失格』。

太宰治か。

びっくりしました。

自ら被った仮面の下に
肥大した自意識。

表現せずにはいられないのに妙な恥の概念が自らを閉じ込める。

憑依型とはよく言ったもので。
全く意識していないまま
原作の奥に繋がっている糸の先を握って演じているんでしょう。

天才だな。

浅田真央さんのワルツもそうだったなあと
思い出します。



何を守り、何を捨て、僕らはどう生きていくべきか。『コロナの時代の僕ら』

パオロ・ジョルダーノ『コロナの時代の僕ら』あとがき公開のみ公開継続されていました。
早川書房、4月10日には全文48時間公開していたんですね。
それだけ今読んで欲しい本だったのだと思います。

このあとがきには訳者の飯田亮介氏も書いているように、心打たれるものがあります。


早川書房のHPにリンクしています。

何を守り、何を捨て、僕らはどう生きていくべきか。


別にコロナのせいじゃない

長い休みが終わって昨日からまた仕事が始りました。

先月お給料が振り込まれていなかったことを
てっきりコロナの影響だと思っていた私。

昨日事務方のお姉さんにちょっと聞いてみることにしました。


『あ、ここは翌月払いなんですよぉ〜』


ぇ?
コロナ関係ないの?

雇用契約書に書いてよそれ。

なーんだと気が抜けて。

自分が担当する部屋に着いて
家から持ってきた道具をテーブルに広げました。

クイッ○○ワイパー。
手袋。
除菌ジェル。
ハンドウォッシュ。


あれ?

なんとなーく既視感を覚えて
もしやとロッカーを開けると。


同じ道具が一式ビニール袋に入っているじゃありませんか。

前の職場で使っていた道具袋を
そのまま持って来ていたことを忘れていました。


いつもの道具にコロナ関係ないの?


今回改めてコロナ対策用品を準備したつもりでしたが

私は元々インフルにかかりがちな職場にいるのと
めちゃくちゃホコリっぽい環境にいるので
いつも道具袋に入れて『なんでも拭けるもの』を持ち歩いていました。

ちなみに同じものが車にも常時積んであります(^^;;


母が神経質な人で
私は露店の食べ物や缶ジュース(缶に口をつけるのがダメらしい)
図書館の本など色んなものを禁じられて育ったのですが
ご多分に漏れず
ズボラな大人になりました。

ところがですよ。

ゴリオがラグビーをしていた6年間というもの
傷口から入った菌のために
いつまでも治らない傷口に多くの選手が悩んでいました。

果ては腫れて熱まで出て
入院する子どもたちもいたんですね。

グラウンドに撒く水が汚いとか
グラウンドの土そのものがバイ菌だらけとか
みんな色々言ってはいたものの。

傷口はあまり洗ってはダメとか
消毒するなとか何とか
よくわからない指導があったので
みんな消毒液を使わなかったんです。

そうでなくても爪は剥がれる
頭は打つで病院にばかり行くので
傷口の件まで気にしてはいられません。
私はめんどくさいので
毎日傷口はしっかり洗わせて
上から消毒液をダラダラかけておきました。

で、結局大事に至らなかったのは
消毒液使ったゴリオでした。


以来
洗っておいて
拭いておいて
消毒液使っといても
別に悪いことはないだろうと思うようになりました。

普通のオフィスワークなら必要ないんでしょうけど。
画鋲ヘビーユーザーでブスブス指を刺しまくりますし。

自分の生活が普段から
元々厄介で不自由で不衛生だったことに
ビミョーな感じが拭えません( ̄▽ ̄)

ああ、除菌グッズが売り切れで買えないのはツライ。

これは間違いなくコロナのせい〜(´༎ຶོρ༎ຶོ`)

男の散髪

ゴリオは天パで、それもかなりクセが強いのですが。

その上顔が濃く
横は刈り上げ
お正月には伸ばしている上の髪の毛を金髪に染めていました。

さすがにバイト先で注意されたらしく
色だけは元に戻していましたが。

それにしてもこれはまさに‥‥。

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懐かしいですね。横浜銀蠅の皆さんです。



思わず歌ってしまいました。


右側はスカーレットの武志役の伊藤健太郎さんのようです。





この動画をゴリオに見せながら大笑いしていると

『ちょっとなら切っていいから』

と言うので

ガッツリ散髪してやりましたよ。
せいせいしました。

でも悲しいことに
髪を切ったゴリオは
銀蝿メンバーの近影めいて見えて。

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それはそれで怖いのよー。

画像ありがたくお借りしました。



やじろべえ

前記事と分けました。

4月、とうとうお給料が入らなかった身としては思うことも多々ありますが。
こんなご時世なので上が揉めているのも仕方ありません。
外に出ないおかげで出費も減っているので
今はじっとしています。

今月一杯に伸びた緊急事態宣言ですが
私は必要だと思いますよ。
休業補償は必要でしょうけど。

ネイサンの動画に限らず
真央さんの動画や色んな再放送も次々に上がってきます。

今観ている2017年のフィギュアスケート国別対抗戦には
この春若くして亡くなったクリス・リードさんの姿も
美しく舞う三原真衣さんの姿も映っています。

三原選手のような素晴らしいスケーターにさえ苦難はあって。
彼女を思う時
今ある『自粛』の時間を
ヒステリックな批判に費やしているヒマなんて無いと思いました。

あ、ここで言うヒステリックな批判する人って
早く学校も営業も再開しろって騒ぐあれね。
いまだにこのウイルスがインフル程度とかいう主張で何にでも批判を繰り返すあれ。

BBQとかヨウセイ判明後のバスとか
地球の外でやってくれと思いましたがそれ宇宙人も迷惑。

ウイルスがそう容易く人類という生き物を解放するわけもないと思うんです。
人類は長期戦を見込んで
ワクチンや治療法を確立するまで時間を稼いでいるわけで。

経済活動と生命活動
やじろべえです、きっと。
バランスを取っていくって難しいですけど。




ヒアリングの勉強にネイサンのイケボ

アモディオとネイサンが語る!
アモディオ久しぶり!
ヒアリングの勉強をネイサンのイケボで(*^▽^*)



こうサービス満点だと
どれだけ家にいても1日24時間じゃ足りない気がします。




3分以下クッキング

フィギュアスケート男子シングルの田中刑事選手が
Twitterにパン作りの様子を挙げていました。



ダイナミックな演技に定評のあるアスリートとスコーン。
ちょっと楽しくなります。

色んなところで料理のレシピが紹介されていて
写真も興味深く
真似できそうなものは材料があれば作ってみます。

最近のヒットは

『新たまねぎのスープ』。

fc2 ブログ『琵琶湖の少し東にある小さなお店 UNOKA』さまで紹介されていたレシピです。
リンクはこちらからどうぞ!http://unoka83.blog.fc2.com/blog-entry-160.htmll

このスープ、滋味溢れる優しい味で
甘みの強い新たまねぎの良さが引き立ちます。
何より簡単でいい。
材料を入れて煮るだけって大好きです。
ネギ類全て苦手なゴリオでさえ
『美味しい』と食べてしまいました。


こちらのブログさまはとにかく写真が美しく、
イラストは絵本にして読みたいほど素敵です。
木製品、特によく紹介されている木の器の美しさにうっとりです。

積極的にレシピを探しにいけばもっとレパートリーも増えるのでしょうが
夕食のプレッシャーから解放された今
私程度に必要なレシピは

『3分以下クッキング』
これで十分なんでした。


ところで真央さん舞さんの動画で毎日身体を動かしていますが
他にも山ほどある動画をあれこれ見ながら筋トレしていると
めっちゃ筋肉痛になりました。
効けてる感じが嬉しくて1日休んでストレッチだけにすると
ちゃんと筋肉痛も消えていきます。

1番疲れるのは床の拭き掃除。
クイックルワイパーで拭き取りにくい部分をしっかり腰を落として拭くのは全身にきます。

1年前の長い連休の頃。
持ち帰りの仕事とドライブ以外は寝たきりだった時よりずっと元気な自分に
ちょっと複雑な気分です。

影響力


『コロナ時代の僕ら』(パオロ・ジョルダーノ/早川書房)には
イタリアに住む日本人妻が中国人と間違われ
中傷を受ける話が出てくる。

トランプ大統領の発言が正しいかどうかは別にして
その影響が恐ろしいのはコロナへの憎しみがアジア人全体に向かうところだ。

同様に
芸能人の政治的発言をどうこう言える立場ではないけれど。
彼らがもし自分たちの影響力を意識して発言しているとして

今現在食うに困らない人たちが物申すなら
もっとできることは他にあるんじゃないの。

貴方達の周りの同業者の苦しさが全て政治のせいで
芸能界の危機と政治への不満を代弁してやろうと思うなら

noblesse oblige
せめてこういうものが
見える行動を伴って初めて説得力を持つような気がする。

イケメン俳優がYouTubeにアップする飲み会の方が余程マシじゃない?


『あたしたち、海へ』

『あたしたち、海へ』井上荒野/新潮社

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本の帯が好きで
じっくり見てから本編に取り掛かる。

帯が案外先入観になって
思っていた話と違うよね
そう思うこともあって
この本はまさにそれだった。

以下素人の勝手な感想でネタバレなのでご注意を。

最終的にこの小説は帯の言葉に集約されていくのだけれど。
でもそう単純ではない。
登場人物の視点がくるくる変わっていくのは流行りなのだろうか?

それが効果的なことも
欠陥になることもあるので難しい。

中高一貫の女子校に通う中学生3人組。

1人がクラスではじかれるようになり
2人はカーストの頂点に立つグループに組み敷かれる。

いじめがこうして蔓延していくんだな
こうやってある日突然中学生が命をたとうとするんだな

柔らかく真綿で首を絞められるような苦しさを覚えながら読み進む。

キツい表現が無い分
いつのまにか抜き差しならないところまで追い詰められてしまった主人公達の抵抗できない感じに同調していた。

彼女達が追い詰められていった時
周りの大人はどうだったのか?

なるほど辛辣だな。

作者が中高一貫校にいたとしても
女子校にいた経験は無いんだろうなと思いながら読んでいた。
Wikiを見てもそうらしかった。

問題はそこじゃないのだろうけれど。
女子中学生のリアリティーの無さに
途中で挫けそうになる。

老人介護施設で働く母親の1人と
入居者の波多野さんのエピソードから
なんとなく掴めてきた。

波多野さんのエピソードは私の母のそれとそっくりだ。

でも波多野さんの場合は痛快だ。
彼女は緑色ではなく
ピンクの髪になる。


どの世界にも
どの年代にも
間違いなくいる

誰かを責めることで
誰かを貶めることで
自分は必ず勝ち組でいようとする。
少なくとも絶対に損はしないと決めて生きている人たち。

しょうもないカースト制のてっぺんの三角の上でバランスを取る人。

今ならより一層くっきりと見える。

どれだけ歳をとっても
集団の中でいじめは発生しがちだということ。


『あたしたち、海へ』のタイトルは最初『ペルー』だったそうだ。

『ペルー』が象徴するものがあの世ではなく単なる名詞に変わる時
やっぱり安心して涙が出た。




緑の髪

『コロナ時代の僕ら』の情報が入ってすぐ
小さい方の本屋さんにメッセージを送った。

お店は開店休業状態なので
本は殆どオンラインで受け付けて郵送しているらしい。

でも待てなかった。

車横付けで店まで本を受け取りに行って良いかと問うとOKの返事が来た。

路駐するにはオットに運転してもらった方が良い。
約束の時間より早く着いて
閑散とした通りにある店の前でしばらく待った。

道の向こうからやって来た店主は30代後半。

緑色の髪。
艶々の肌。
フリル付きのマスク。

彼女とママ友になって一緒に授業参観に行けたら楽しかったろうな。
中学生のお嬢さんと並ぶと姉妹のようだ。


『お店開けますから、どうぞ』


本だけ受け取って帰るつもりだったが
結局彼女の本屋に迎えられる。

『コーヒー入れますから、よかったらご主人もどうぞ』

駐車場に車を停めて
オットと2人、本屋に続く暗い階段を登る。

オットはここに来るのが初めてだし
こんなご時世だし
早く帰りたいと顔に書いてある。

『三密より壇蜜』

いつもお邪魔させて頂く、しろくろshowさんのブログの記事タイトルが浮かんで笑う。

互いに距離を取ったまま
窓を開けて
彼女が入れたコーヒーをご馳走になった。

つい数ヶ月前まで
この店には毎週のように読書会に集まる人が溢れ
夜遅くまで誰かの声で満ちていた。

店主が選んで推す本はすぐに売れるのでいつもならこんなに本は揃っていない。

平積みの本のラインの高さに見慣れない変な感じがする。



この店は私が卒業した中学のすぐそばにある。
繁華街にほど近い観光地エリア。

私が中学生になる年
新築で購入したマンションは
住んでみるとすごく治安が悪かった。
怖くて3年程しか住まなかった町。

田舎の下町と呼んでしまうには現実離れしたところ。

それでも懐かしく
雰囲気のある通りが好きなこともあって
この本屋に通うようになった。

所謂セレクトショップなので
この店に並ぶ本は普通の本屋に置いてあるラインナップとは違う。

かなり人を選ぶしクセも強く
東野圭吾や湊かなえがこの店に並ぶことはまず無い。
ビジネス書は読むが
ビジネス書を読むことを読書とは思っていない彼女は痛快だ。


本棚を眺めてうっとりする間も無く
飲み干したコーヒーにお礼を言ってまたねと階段を降りる。

オットがごく普通の人なのを見て
店主は驚いていた。

察しが良い彼女は
オットの前でコアなオタク話はしなかった。

私は老いたメガネ面だけれど
私の心持ちは緑の髪をしている。

何ら共通点のない私達夫婦。
30年近く経っても男女の平行線な感じは変わらない。

どんな本を買ったのか聞かないオットと
『コロナ時代の僕ら』について話す気もない私。

パンを買って帰りたいねと
仲良さげに車に乗るのだ。







『コロナ時代の僕ら』パオロ・ジョルダーノ

『コロナ時代の僕ら』パオロ・ジョルダーノ/早川書房

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トリノ生まれの物理学者によるエッセイ集だ。

つい先日、今年の2月から3月にかけて書かれた『Nel contagio』を早川書房がいち早く捕まえ邦訳出版したのが4月25日。

私がこの本を手に入れたのが昨日4月30日。

どんだけ狭いんだ、世界。

凄まじいスピードで翻訳を成した飯田亮介氏自身もイタリアのとある村に住んでいる。

横浜に続き長崎で発生したクルーズ船の集団感染の件で
船会社のオーナーの実際の国籍よりイタリアのイメージの方がすっかり悪くなってしまった。

ヤフコメを読めば皆言いたい放題だ。

それでもこの本は○○人だから〜という括りを跳び越え真っ直ぐに心に届く。

何よりわかりやすいのがいい。
そう単純ではないとしながらも
ウイルスの感染をビリヤードの球付きに例える。

球と球の間にスペースがあるほど球付きによって広がる力(感染力)の勢いが弱まるのはよくわかる。
ソーシャル・ディスタンスを保つ必要性を説くことは
当初楽観主義的見方が多くを占めていたイタリアにおいて
ずいぶん居心地の悪い発信だったようだ。

この本の作者が言う

『感染症とは僕らのさまざまな関係を侵す病だ』

その通りだ。

作者が今、日々作っているという
『忘れたくない物事のリスト』。

今この時。
起こっている様々なことから
あなたが忘れたくない事は?

作者あとがきとして位置付けられた
最後の章『コロナウイルスが過ぎたあとも、僕が忘れたくないこと』
この部分は日本版だけに間に合ったそうだ。

今後コロナ禍が収束しないまでも
人類が落ち着いた生活を送ることができるようになる日が来たら。

そんな日が来たら
その時こそ忘れてはならない事。
忘れたくない事。

変わってしまった日常の中で
コロナ以前に戻って欲しくないこと。

実は私にもこういう『戻って欲しくない事』はある。

各地で空気が澄んできているという事実。

私達の簡単で便利な生活と引き換えの環境破壊に何らかの歯止めがかかっているらしきこと。

それは夕飯をテイクアウトに頼る私の生活とは矛盾するかもしれない。

前人未到の時代に脚を踏み入れている。
今この時
正解なんて誰も知らない。

だからこそ
『今の気分』を記しておく事は大事だと思う。

毎日巡るさまざまなブログ主様方の生活だって。
読ませて頂くこちらには楽しみ以外の何ものでもない。

同じ日本でもそれぞれの土地によって周りの環境も食料事情さえ違う。

同じことを考えていらしたり。
全然違っていたり。

それさえも楽しい。

作者は問う。

『すべてが終わった時、本当に僕たちは以前とまったく同じ世界を再現したいのだろうか。』



拙い駄文では書き切れないけれど。

『感染症』を数学で読み解く過程も本書の読みどころ。

一緒に今
考えてみたい
『コロナ時代の僕ら』について。






『毎日、少しずつ』

https://vitality.sumitomolife.co.jp/ambassador/

スミセイさん、ありがとう〜(≧∀≦)

舞さん、真央さんと一緒なら
頑張れる!










真央さんの笑顔に騙されて頑張ると
結構運動になるっていうか
心拍数も上がりますよ。
ステファンみたい〜(^◇^;)

ヘタのコウミョウ

誰にでも得意なことはあると思う。

得意なことは大抵の場合役に立つけど

不得意なことが役に立つこともあることを
私は昨日知った。


昨日は友人のバイト先のレストランのテイクアウトを予約した。
今日からは別の居酒屋テイクアウト夕食が始まるので
お試しチャンスだったのだ。

友人のバイト先は我が家からはちょっと遠く
所謂観光地付近にある。

天気も上々
生きながら腐ってるんじゃないかと思う程眠り続けるゴリオと
自分の部屋でどんよりしているオットに声をかけ
家族で車に乗る。

//////////////////

自信を持って書くけど、私は運転が下手だ。
自動車学校で最初に運転免許を取った時(最初があるってことは2度目もある)
路上の時数を20時間ほどオーバーした挙句、先生から懇願された。

『免許はやるから、2度と路上で運転だけはしてくれるな頼む!』

この先生は『自動車学校で教えてると保険に入れなくてオレはムチ打ちが怖いんだよ』と実車のたびに愚痴をこぼしていた。

『2度と運転はしません』

そう約束して無事免許をもらってから数年後
オットの愛車を乗り回すようになった。

当時無茶苦茶に忙しく
夜中まで仕事をしていたオットを会社に送り迎えするようになったのだ。

相変わらず運転は下手だった。

他の車が怖いので
何車線もある国道を避け
裏道山道獣道
人が通らない道を制覇することに血道を上げた。

ある日の夕方
家に帰るだけだったのにオットが使わない裏道を通ったら
『母ちゃん、オレをどこかにすてにいくの?』
ゴリオから泣かれた。
桜並木を見に連れて行った時も崖から落ちそう、と泣かれた。

飲み会に行ったオットの迎えついでに会社の人を送る。
或いは出張でこちらに来たオットの会社の方の観光案内。

『ここはどこ?』
よく聞かれた。
『え?こんなところに出るの?』
そのうち誰も私の車に乗る人はいなくなった。
怖くて酔いが覚めるんだそうだ。

無事故なのに。(軽微な違反だって滅多にしないし)

//////////////////

そんなこんなで
昨日もハンドルはまずオットが握った。

人もまばらな小さな観光地で
オードブルができる時間までちょっとグルグル回る。
オットはこういう狭い1通だらけの道が大嫌い。

車はオットに任せ
ドライブスルーテイクアウトを諦めた私は
レストランの前でお店のお兄ちゃんと世間話をする。

『ぼくは38なんっすけど。まさか自分が生きてる間にこんなことが起きるなんて思ってもいなかったっす。』

お兄ちゃんは慣れないテイクアウト販売に苦心しているとポツポツ話を続ける。

美人店長が階段を降りて来て
『のりこさんのお友達ですよね。』と言いながらサービスのおかずを袋に詰めてくれる。

そういえば『のりこさん』とひらがなで表すにふさわしいフワッとした優しい友人も、一緒に出かける時は絶対に自分の車を出してくれる。
私の車にだけは乗りたくない
それが友人達の総意なんだろうな。

思わぬご馳走を手に車に戻り
ゴリオも運転したらと勧めて遠回りして帰ることにした。

私の新しい職場からの帰り道を教えることにしたのだ。

ゴリオが車で通学することになり
私も新たな仕事が決まった時点で
2台目の小さな中古の軽を買った。

行きは一般道で良いのだが
帰りは渋滞で3倍近い時間がかかる。
そこで私は職場で教えてもらった山越えルートを使うことにしたのだ。

新緑の美しい危険な山道を
ゴリオに運転させてみると。
いつもはぐいぐい踏むアクセルが恐怖で踏めない様子だ。

オットもこういう道が苦手なので無言。

私は道案内の声が弾む。

『毎日こんなとこ通って帰ってるの?』

ゴリオが神妙な声で聞く。

『だって早いから』

山を降りて住宅街を抜けた瞬間
見慣れた国道と大型店の看板が突然見えて驚くのがこの裏道。

ほんの10分程度だったのに
山の中の幻想的な美しさと崖道の恐怖に
トリップした感が半端ない。

友人のおかげでたっぷり食べられた夕食の後。

オットが
『明日から毎日歩くよ』と言って笑った。

ゴリオは夕飯の後から歩きに出た。

怖くて元気が出たのかなんなのか
そこはわからない。

多分
部屋に引きこもって腐っていたら
またあんな目に合わされる。

そう思ったんじゃないかな。

『絶望名人カフカの人生論』

『絶望名人カフカの人生論』カフカ/頭木弘樹 編訳/新潮文庫

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どうせなら、一緒にどん底まで落ちよう。
カフカと一緒なら怖くないかもしれない。

繰り返し読んでも笑ってしまうこの本。
一緒に思いきって絶望できる友達ができたら
こんなに愉しいんだな。

カフカの迷言集、と言えば良いのか
もう悩みなんか笑い飛ばすしかなくなるほど
カフカのネガティブ思考は突き抜けている。

編者、頭木弘樹氏の切り口語り口に載せられ
どうしようもない情けなさに身悶えしながら笑ってしまう。

そこにいるカフカは偉大な作家ではなく
もう1人の自分なんだから。

『ニート』で『引きこもり』はカフカにとって最も幸せな状態であって
その上『地下室のいちばん奥の部屋で暮らしたい』と愛する人に手紙を書く。

カフカは遠道を1人歩いても
『孤独さが足りない』、『さびしさが足りない』というんだから

やっぱりここは笑うところじゃないだろうか?

将来にも
世の中にも
自分の身体にも心の弱さにも
親にも学校にも仕事にも夢にだって
さらには
結婚にも子供を作ることにも人付き合いにも
果ては食べること、不眠にも絶望した挙句。

病気にだけは『現実を離脱』できる武器だと感じたようだ。



『いつだったか足を骨折したことがある。
生涯でもっとも美しい体験であった。ー断片』

p228

心の痛みより身体の痛みの方がまだマシだったらしい。
ほんと、わけわからない。
でも憎めない。



『将来にむかって歩くことは、ぼくにはできません。
将来にむかってつまづくこと、これはできます。
いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです。』

p 34

カフカが愛した女性、フェリーチェに書いたラブレターの中の1節がこれ。

今の感じで言えば
カフカ可愛いかよ。

つまづいて
倒れたままでいることは
本当は難しいと思うんだけど。

笑ってしまいながら
痛む胸を抱え
カフカと不安を分かち合う。

カフカ自身が自分の書いた作品の焼却を親友に頼んだにも関わらず。

遺稿を出版し
ナチスドイツの手から守り抜いた友たちの尽力。

あちこちに散らばった手紙には
出版されたものもあれば
焼かれたものも多く
カフカから手紙を送られた恋人たちも
その後様々な人生を送り。

その断片を編んでくれる人がいて。

今日も私は笑っていられる。